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中野サンプラザ解体し跡地に複合施設
12月18日 18時12分

コンサートホールなどを備えた多目的施設「中野サンプラザ」について、東京・中野区は、駅前の再開発に合わせて解体したうえで、跡地に大型の複合施設を建設する構想を明らかにしました。

JR中野駅前にある「中野サンプラザ」は、コンサートホールやホテル、ボウリング場などを備えた多目的施設で、現在は中野区が実質的に所有し、運営しています。中野サンプラザは建設されてから40年余りがたち老朽化が進んでいることなどから、区は、駅前の再開発に合わせて、隣接する区役所とともに解体したうえで、合わせておよそ2万平方メートルの跡地に大型の複合施設を建設する構想を明らかにしました。
区によりますと、新たな施設には10年後の開業を目指し、現在と同じ程度かより大きい規模のホールのほか、民間企業が入るオフィスフロアなどが整備される予定で、具体的な建設計画の策定に向けて意見交換を行う事業者の募集を始めたということです。
また、区役所は現在の場所から100メートルほど離れた中野体育館の敷地などに新たに建設する方向で検討が進められているということです。
中野区の田中大輔区長は18日の記者会見で、「駅前という立地を生かし、交流や民間事業の拠点として区の発信力を高められるような施設にしていきたい」と述べました。

中野サンプラザとは

中野サンプラザは、2000席余りあるコンサートホールのほか、ホテルやボウリング場などを備えた多目的施設です。
当時の労働省が所管していた特殊法人「雇用促進事業団」が昭和48年にJR中野駅前に建設し、「全国勤労青少年会館」としてオープンしました。
その後、平成16年に事業の合理化のため中野区などが出資する第三セクターに売却され、その子会社が運営を行っています。
中野サンプラザは成人式や就職説明会が開かれるなど、地元の人たちが集まる場として親しまれているほか、かつては1970年代や80年代に活躍したアイドルがコンサートを開いたり、近年もアイドルグループの「モーニング娘。」や「ももいろクローバー」が節目にコンサートを開いたりするなどアイドルの聖地としても知られています。
JR中野駅の周辺では、警察大学校の跡地に大学や大手ビールメーカーが進出するなど再開発が進められていて、中野区は、中野サンプラザの跡地に新たな複合施設を建設することで文化や企業の拠点としてさらなる地域の活性化につなげていきたいとしています。

「芸名変えない」

ロックバンド「爆風スランプ」のボーカル、「サンプラザ中野くん」は、アマチュア時代に出場したコンテストで、本名の中野をもじって「サンプラザ中野です」と自己紹介したところ大うけしたのが縁で、当時の芸名「サンプラザ中野」を使い始めました。
「サンプラザ中野くん」はNHKのインタビューに対し、「東京タワー、日本武道館に次ぐくらいの名前が知れている東京のランドマークなので残念です。自分の芸名の由来でもあるのでとても感慨深く、私の音楽人生の中でも思い出深い場所です。『ありがとう』と言いたい」と述べ、建て替えを残念がっていました。
そのうえで、「取り壊されるなら、中野サンプラザにちなんだ曲を作って最後にコンサートを開きたいくらいだ。新しい駅前の高層ビルでも『中野サンプラザ』という名前を残してほしい。私は芸名を変えずに待っているので、新しく建てる建物はぜひ『中野サンプラザくん』という名前にしてほしい」と笑顔で話していました。

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