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小保方氏、STAP細胞再現できず…存在しない可能性高まる 理研、週内にも結果発表へ
万能性遺伝子の働きが確認できた場合、この細胞をマウスの初期の受精卵に入れ、全身の細胞に分化するかを調べる万能性の最終確認を行う計画だったが、この段階に至らないまま実験を終了した。
小保方氏は4月の会見で、STAP細胞の作製に「200回以上成功した」と説明。細胞の存在が疑問視される中で、自ら実験を行うことで存在を証明できるか注目されていた。
一方、小保方氏が関与せず、独立してSTAP細胞の有無を確認する理研の検証チームも8月の中間報告で、細胞を作れなかったと発表している。小保方氏が作製できなかった影響は大きいとみられ、検証チームも来年3月末の期限を待たずに実験を打ち切る可能性がある。
STAP細胞は小保方氏らが1月に論文を発表した。新型の万能細胞として注目されたが、画像データなどに疑義が指摘され、理研は捏造(ねつぞう)と改竄(かいざん)の不正があったと認定。論文は7月に撤回され、科学的な根拠は既に失われている。