受験経験 | 学科1回 / 設計製図2回 |
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本試験得点 | 101点(平成24年度) (計画:19点 環境・設備:16点 法規:19点 構造:25点 施工:22点) |
現在の仕事の道に進もうと思ったきっかけをお聞かせください。
- 空間を創造できる仕事
- 幼少の頃から、雑誌の写真に載るような場所や建築が好きでした。小・中学校時代に使用していた体育館が、現在自分が勤めている会社が建てたものだと知ったときは驚きました。高校時代から周辺の公共施設などに出向き、感銘を受け、絵画のような建築物、ランドスケープに憧れて、この職種に携わるようになりました。
受験を決断した理由・きっかけをお聞かせください。
- 建築を志す者は、必ず通る道
- やはり、建築を志す者としては、1級建築士は、必ず取得しないといけない資格だと思います。自分のイメージを働かせ、建築物を創造し、人々に有益な環境を提供するという仕事は非常に有意義だと思われますし、その仕事を全うしようと志す者は、必ず取得すべき資格だと思います。しかし、ただ資格のためだけに勉強するのではなく、自分のために勉強するのだと思います。
独学または、他の学校利用ではなく「総合資格学院」に決めた理由をお聞かせください。
- ライブ講義の強み
- 建築士の学校も多々ありますが、総合資格学院の一番の強みは、ライブ講義と有能な講師陣だと思います。テキストを一読して、全てを理解することはできないため、細かな疑問に対応できるライブ講義は、理解力が向上し、効率的に勉強を行えます。
受験期間中の印象に残るエピソードをお聞かせください。
- 教務スタッフの受講生に対する思い
- 個人的な感想ですが、総合資格学院の教務スタッフは、受講生に対する思いが強いと感じました。正直、他人のことに対して、これほど自分事のように心配してくれるとは思いませんでした。これから総合資格学院の講座を受講する方は、それを実感したほうが良いと思います。人間、親身に後押しをしてくれる人がいると、がんばれるものです。
勉強の時間の作り方について、苦労した・工夫した点をお教えください。
- 自分の気持ち次第で学習時間は必ず確保できる
- 私は今回、時間に余裕があったため、スケジューリングはあまり悩みませんでした。しかし、人によっては学習時間の確保が難しく、それがネックになることも多いと思います。ただ、ひとつ言えるのは、自分の気持ち次第で、学習時間は確保できるということ。こればかりは、他人が口を出しにくいことのため、自分で決めるしかありません。仲間と比較して、勉強時間を確保できないと悲観することはありません。私が心掛けていたのは、自分なりの空き時間の有効活用と、日々の積み重ねによる予習、復習です。勉強できる環境に毎日足を運び、毎日少しでも学習時間を確保することが重要だと思います。
学院で学習した内容が、お仕事で活かせたエピソードをお聞かせください。
- 設計思想は、全ての建築業務に通ずる
- 私の本業は、施工管理や、施工計画といった、施工系業務が主体であるため、これまで設計に関わる機会はあまり多くはありませんでした。しかし試験対策とはいえ、設計の作業に携わって言えるのは、設計に関わることは重要だということです。なぜなら設計こそが、建築における全ての始まりだからです。自分の通常業務と異なり、知らないことも多く、最初はジレンマもありましたが、施工に携わる人ほど、設計思想を学んだほうがいいと思います。そのほうが、施工管理業務の効率性が上がり、業務視野が広がると思います。
一番得意の科目(分野)は何ですか?
また、得意にできた理由を教えてください。
- 【計画、環境・設備】
- 得意分野というわけではありませんが、製図試験を受けてみて、学科を受講する人にお伝えしたいのは、計画と環境・設備を学科のときに得意にしていると、後の製図対策が楽になります。ただ、人によって得手・不得手があると思いますので、参考程度にしてください。
一番苦手の科目(分野)は何ですか?
また、どのようにして克服したかを教えてください。
- 【法規】
- 本職が施工系ということもあって、法規が最初から苦手でした。同じく法規が苦手な人は、1日数問でもいいですから、問題を解き、法令集のチェックを必ず行うと良いと思います。法規に関しては、付け焼刃の暗記が難しく、かつ出題範囲が他分野に比べて非常に広範囲なため、なるべく長いレンジで学習を行うべきです。
学習の開始直後・中間期・試験直前期に、
どのようなことを意識して取り組みましたか?
初 期: | 早い時期に教材すべてに目を通して、どれくらいのボリュームがあるかを認識することが大事だと思います。講義に関しては、学校のスケジュールに対し、自分の勉強時間をどれくらい確保できるかを考えて、早めに予定を作成したほうが良いと思います。 |
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中間期: | 3月くらいからは、自分の得意・不得意を認識し、学習スケジュールを調整して4月、5月の試験にむけて、不得意分野を潰していく手法が良いと思います。この時期から何を勉強していいのか、どういう勉強の仕方をしていいのか分からないという、漠然とした不安な気持ちをなるべく早く解消するため、講師および教務の方に、自分の勉強スケジュールを相談することが効果的です。 |
直前期: | 6月、7月は、幅広い分野の勉強を行ったほうが良いと思います。今まで勉強してきたことは、各科目に共通している内容も多いため、自分で意識しながら、各科目の知識の漏れを最小限にしたほうが良いと思います。また、暗記物に関しては、まだリカバリーできると思いますが、丸覚えではなく、なぜその解答になるのかという理屈を知っておいたほうが暗記も早くでき、忘れないと思います。 |
講義で一番役に立ったこと、助けになったことを教えてください。
- 原理・原則を理解すると、勉強の効率が飛躍的に上がる
- 正直、7〜8割が暗記による試験だと思いますが、その7〜8割を覚えるのは、かなり難しいと思います。効率的に内容を理解するためにも、疑問点があれば講師に必ず質問し、早期に解決するのが一番良いと思います。講師に質問しようとすれば、事前に宿題を必ず行わないとできないため、予習、復習の習慣もつきます。
本試験の時には、誰もアドバイスできないため、最後は自分だけが頼りです。自分を信じて試験を受けるためにも、最大限努力をして、納得して試験に臨めるように、日々勉強を続けたほうが良いと思います。また、絶対受かってやる、と強く思う気持ちが大切です。学院のテキストと講師は最高のものだと思うので、後は本当に自分のやる気にかかってくると思います。
エスキスで苦労した点や克服法、講義で役立ったことを教えてください。
- イメージが豊かになれば、エスキスが飛躍的に改善される
- 最初はエスキスに時間が掛かりすぎていました。おまけに、中途半端なエスキスで作図に入っても、プランの悪さや整合性が取れていないため、作図で手戻りになるという悪循環を繰り返していました。設計製図試験は、やはりエスキスが一番のポイントだと自分で認識してからは、課題のエスキスは毎回5回は行い、宿題とは別に講師に提出していました。人間慣れてくるもので、エスキスを重ねていくと、プラン、平面、断面のイメージが頭のなかに浮かぶようになり、作図時間が短縮され、図面間の不整合も少なくなりました。手を動かしていく回数が多いほど、イメージする能力が増強されていくと思います。
作図で苦労した点や克服方法、講座で役立ったことを教えてください。
- 100枚の作図は、必須条件
- 教務、営業、講師の方が100枚描けとよく言っていますが、その通りです。ただ、宿題と課題を全部提出すれば、およそ100枚くらいになりますので、必ず全部こなしましょう。100枚描いて何が変わるのかというと、無意識のうちに線を引くことができるようになるので、作図時間を短縮することができます。また講師の方も、作図スピードUPのテクニック等を講義の進捗に合わせて教えてくれるため、初期の段階では、心配しなくて良いと思います。
記述対策で苦労した点や克服方法、講座で役立ったことを教えてください。
- 建築論文や、官報が一番の参考例
- 記述の内容に関しては、講義および講師の説明をよく理解すれば大丈夫だと思います。ただ、文章表現に関しては、日頃から建築論文や、官報、あるいは役所の公的文章を意識して読み、主語、述語、理由の配置、文章の区切り等に慣れておいたほうが良いと思います。
今思えば、前回は製図試験対策を嫌々やっていたため、不合格になったのかもしれません。なぜ嫌々やっていたかというと、理解できないことが多かったのと、時間が少なかったからです。今回は、設計製図の概念を、腰を据えて、確実に理解しようと取り組んできました。前項でも述べましたが、エスキスが一番のポイントだと思い、エスキスを多く行ってきました。すると、ある時期からエスキスが楽しくなり、勉強があまり苦にならなくなりました。どうせやるなら、楽しみながら勉強したほうが良いと思います。学科に比べて、製図は楽しめる分野だと思います。
とりあえず合格して、ホッとしています。今思い返して言えるのは、総合資格学院に通って、本当に有意義な時間を過ごせたということ。なぜなら、建築を志す者として、学科・製図ともに、知識として知っていなければならないことを勉強できたからです。1級建築士を取得する目的は人それぞれだと思いますが、資格をとるためだけの勉強ではなく、自分のための勉強として取り組んでいくことが重要であり、また、合格への一番の近道ではないかと思います。
- 講師
- 学科も製図も、ひとりの講師の方に長く担当していただくと、先生のことを深く知ることができて、質問や相談がしやすい環境になっていきました。ライブ講義だからこその長所だと思います。
- 講義内容
- 最初に講座のカリキュラムを見て、どうしてこの順番で勉強するのかと疑問でしたが、実際に講義を受けてみて納得しました。覚える項目の多い計画を最初に勉強し、構造を中間期と後期に重点的にやり、また、ある程度総合的な力をつけた後で計画に戻ったりと、理にかなったカリキュラムだったと思います。
- 各種テスト
- 特に復習テストなどは、講義の翌週に行うので、講義内容の記憶の呼び戻しや定着に役立ちました。
- トレイントレーニング
- 問題集をメインで解いていくと、2周目以降は解答番号などを覚えてしまうのですが、トレトレはコンパクトながら内容がぎっしり詰まっているので、学科試験の3週間ほど前からはずっとやっていました。本試験でも4、5点分は助けられました。