18日午前1時35分ごろ、長野市篠ノ井塩崎のJR篠ノ井線姨捨―稲荷山間の谷川踏切で、名古屋発長野行き下り特急ワイドビューしなの25号(6両編成)が、立ち往生していた普通乗用車に衝突、先頭車両が脱線した。特急の乗客84人と乗員にけがはなかったものの、乗客は同日朝まで車内で過ごした。
事故の影響で篠ノ井線は聖高原―篠ノ井間で運転を見合わせ、松本―聖高原間の折り返し運転となった。名古屋方面からの下り特急も松本までの運転となり、長野発の上り2本が始発から運休した。
長野南署によると、現場は遮断機と警報機のある踏切。特急の運転士が約100メートル手前で気付いて急ブレーキをかけたが間に合わなかった。特急は乗用車に衝突後、100メートルほど進んだ地点で停止した。乗用車を運転していた男性は逃げて無事だった。踏切の非常ボタンは押されていなかった。
当時雪が降り、現場付近には10〜15センチ程度積もっていた。雪により乗用車が動けなくなった可能性があるとみて原因を調べている。
JR東日本長野支社は午前5時半からタクシーで乗客84人を近くの駅などに輸送。同7時半すぎに運び終えたという。
運輸安全委員会は鉄道事故調査官を現地に派遣した。
このほか、長野新幹線も軽井沢発長野行きの下り1本が、雪でポイントを切り替えられなくなり運休した。