どちらかが彼女を殺した- 文庫版ネタバレ推理 -
『どちらかが彼女を殺した』の犯人が分からないので教えて。
■結論
犯人は佃潤一です。
■検証-1-
和泉康正の偽装工作があったにも関わらず、加賀が他殺と判断したのは、「現場に残された薬の空き袋」が自殺とは考えにくい状態を示していたからに他なりません。では、加賀が他殺と判断した決め手はどこにあったのでしょうか?
■検証-2-
佃潤一は右利きである事が明らかになっていますが、もう一人の容疑者である弓場佳世子の利き腕は不明です。しかしながら、読者は彼女の利き腕を知らなくても犯人を類推できます。それはどの点にあるのでしょうか?
■問題点
加賀も和泉康正も、袋を破る際には特定の段取りを踏むものとしていますが、果たしてそうでしょうか?私の場合は一貫性がありません。佳世子には、利き腕を矯正された気配もあるので尚更です。この一点で犯人を特定するのは余りにも無謀な事のように思えます。
また、佳世子と潤一が強行に主張した自殺説も完全には否定し切れるものではありません。確かに園子は翻意しました。けれども、薬効から開放された彼女が、現場の状態に悲嘆して、潤一に罪を被せる偽装を施した上で自殺する事も十分にあり得る話です。個人的には、園子の偽装自殺だったらいいのに、と言う気持ちを持っています。潤一との恋の展開が微笑ましいものであるだけに、この結末は悲し過ぎると感じるからです。
犯人は佃潤一です。
■検証-1-
和泉康正の偽装工作があったにも関わらず、加賀が他殺と判断したのは、「現場に残された薬の空き袋」が自殺とは考えにくい状態を示していたからに他なりません。では、加賀が他殺と判断した決め手はどこにあったのでしょうか?
- 2枚の空き袋が、共に左手で破られていた場合…自殺である可能性が残り、加賀には自他殺の判断ができない。
- 2枚の空き袋の内、1枚が右手、1枚が左手で破られていた場合…自殺である可能性が残り、加賀には自他殺の判断ができない。
- 2枚の空き袋が、共に右手で破られていた場合…園子は左利きなので、加賀には右利きの人間が犯人であると判断できる。
■検証-2-
佃潤一は右利きである事が明らかになっていますが、もう一人の容疑者である弓場佳世子の利き腕は不明です。しかしながら、読者は彼女の利き腕を知らなくても犯人を類推できます。それはどの点にあるのでしょうか?
- 佳世子が右手で破いた場合…この段階での犯人特定は不可能。
- 佳世子が左手で破いた場合…潤一が犯人である事を特定できる
■問題点
加賀も和泉康正も、袋を破る際には特定の段取りを踏むものとしていますが、果たしてそうでしょうか?私の場合は一貫性がありません。佳世子には、利き腕を矯正された気配もあるので尚更です。この一点で犯人を特定するのは余りにも無謀な事のように思えます。
また、佳世子と潤一が強行に主張した自殺説も完全には否定し切れるものではありません。確かに園子は翻意しました。けれども、薬効から開放された彼女が、現場の状態に悲嘆して、潤一に罪を被せる偽装を施した上で自殺する事も十分にあり得る話です。個人的には、園子の偽装自殺だったらいいのに、と言う気持ちを持っています。潤一との恋の展開が微笑ましいものであるだけに、この結末は悲し過ぎると感じるからです。