L0系車両=山梨リニア実験線(鴨川一也撮影)【拡大】
13年後の開業を目指してリニア中央新幹線が着工したが、全区間の9割弱を占めるトンネル工事が大きな壁となって立ちはだかる。大手ゼネコンは「今世紀最大の難工事になる」とみており、国内外で大型工事を手がけ、世界トップレベルと称される日本の掘削技術が試される。
リニアは品川-名古屋間の86%、約246キロメートルがトンネル区間だ。
山岳部では時速500キロというリニアの性能を生かすため、山を貫いて直線的に軌道を敷き、都市部では地権者への補償が不要となる「大深度地下」を利用するためだ。
この工事方法を大きく分ければ、都市部(首都圏、中京圏の55キロメートル)の大深度地下は「シールド工法」、山岳地帯(191キロメートル)では「山岳工法」で掘り進むことになる。