パワハラや事故隠し 鹿児島県警、日置署元署長ら3人処分 [鹿児島県]
鹿児島県警日置署で、署員2人が辞職に追い込まれるパワハラや捜査車両の事故隠しなどの問題が発生していたことが分かり、県警監察課は17日、当時の署長(59)=警視=と次長(56)=警部=を本部長訓戒などの内部処分に、当時の主任(51)=巡査部長=を戒告の懲戒処分にした。警部と巡査部長は同日付で依願退職し、警視は県警本部の課長職を解かれた。
監察課によると、警視は署長だった2012年5月~13年7月、捜査車両が民家の車庫に接触するなどした公用車の事故3件を県警本部に報告せず、うち2件では事故を起こした署員に修理費各約10万円を自己負担させたという。署の敷地内にガラス瓶が投げ込まれる事案が計十数回続発した件も報告しなかった。公用の署長車を休日に2回、私的に使ってもいたという。
警部と巡査部長は署にいた13年8月ごろまでパワハラ行為を繰り返していたという。警部は部下2人に「ばかにつける薬はない」などと侮辱的な言動を続けた。巡査部長は署員7人の頭を平手でたたいたり下半身を蹴ったりし、「仕事できないのに口きくな」「使い物にならないから辞めろ」と言った。警視はパワハラを知りながら本部に報告せずに放置し、署員2人がパワハラを理由に辞職した。
警視は「署の評価などを懸念して(事故やパワハラを)報告しなかった」と釈明したという。花田純哉首席監察官は「県民の信頼を大きく損ない遺憾だ。幹部に対する指導やハラスメントの防止に努める」としている。
=2014/12/18付 西日本新聞朝刊=