ヤマハ ネットワーク製品の「継承」と「挑戦」
RTX1210がネットワークの司令塔に! 一新・強化されたLANマップ機能を見る
(2014/12/18 06:00)
ヤマハ株式会社は11月27日に、中小規模拠点向けVPNルータの新モデル「RTX1210」を発売した。2008年に発売された前モデルの「RTX1200」との互換性や共通性を保ちつつ、内部の性能や機能は一新されているという、「継承と挑戦」のモデルだ。
前回に引き続き、RTX1210をレビューする。今回は、RTX1210にヤマハのレイヤ2(L2)スイッチ「SWX2200シリーズ」と無線LANアクセスポイント「WLX302」を組み合わせて構築したネットワークを、RTX1210から管理する「LANマップ」機能を中心に試す。
ルータの管理画面でLANを直接制御
ヤマハのL2スイッチ「SWX2200シリーズ」は、PCの設定ツールで管理・設定を行う製品であるが、ヤマハのルータと組み合わせることで、VLANやQoS、パケットカウントなどの設定や管理ををルータから操作することができる。ルータの機種としては、RTX1210・RTX1200・RTX810・FWX120・NVR500に対応しているが、ここではRTX1210を利用して紹介していく。
この機能により、あたかもL2スイッチがルータの一部になったかのように制御できるため、LAN全体がRTX1210から直接制御されているようになる。特に、リモート拠点にRTX1210やSWX2200を設置している場合に、リモートからRTX1210に接続すれば、そこから直接LANの設定やモニタリングができるわけだ。
一方の無線LANアクセスポイント「WLX302」は、同時接続数が5GHzと2.4GHzでそれぞれ50台のオフィス・拠点向け製品。特徴の1つに、電波状況をグラフィカルにモニタリングし、トラブルを過去にさかのぼって調査する機能がある。WLX302も、単体での設定だけでなく、ルータから管理できる機能を持つ。
こうした、両製品を管理するスイッチ制御機能はRTX1200でも提供されていたが、RTX1210では、SWX2200シリーズやWLX302をつないだネットワークをGUIから管理する「LANマップ」機能へと進化した。また、ネットワーク機器だけでなく、その下につながったPCやモバイル機器などの端末を管理する機能も追加されている。
今回試したネットワーク構成は、下の図のとおり。RTX1210の下にSWX2200-8PoEが接続され、そこにWLX302が2台接続されている。WLX302にはACアダプタが同梱されていないので、SWX2200シリーズのPoE(イーサネット給電)対応モデルであるSWX2200-8PoE(以下、SWX2200と表記)から電力の供給も受ける。PCやモバイル機器などの端末は、WLX302に無線LANで、あるいはSWX2200のポートに有線で接続する。
コンパクトにまとまったLANマップ
さて、接続して電源を入れた状態で、RTX1210の管理GUIにアクセスしよう。
ダッシュボード画面から「LANマップ」のタブを選ぶと、初期状態ではLANマップは有効になっていない。そこで、LANマップの設定から「LANマップを使用する」を有効にする。前述した端末を管理する機能を使うために、「端末も監視、管理する」も有効にしておく。
これでLANマップが表示された。RTX1200のスイッチ制御の画面から大きく変わり、主に3つの表示が1画面にコンパクトにまとめられていることがわかる。
画面上方の「機器詳細と設定」には、選択している機器の情報やポート状況が表示される。左下の「ツリー」には、「LANマップ」の名のとおり、LANの構成が表示される。右下の「接続機器」には、選択している機器の配下の機器が表形式で表示される。なお、構成やポートの変更は、短いインターバルで反映される。
WLX302をRTX1210経由で設定
WLX302を単体で設定するには、シリアルポートでPCを接続するか、固定IPアドレスのPCをLANケーブルで直接接続する必要があるが、ここでは、設定前の状態でLANに接続にすると「LANマップ」で自動認識するので、RTX1210経由で設定してみる。
LANマップからWLX302を選ぶと、上方の「機器詳細と設定」にWLX302の情報が表示される。ここで「無線APの設定」をクリックすると、WLX302の管理画面が新しいウィンドウで表示される。
実はこれは、RTX1210をプロキシとしてWLX302の管理画面を表示しているものだ。RTX1210を経由することで、IPアドレスを知らなくてもLANマップから管理画面を呼び出せる。リモートから管理する場合は、RTX1210から呼び出せるメリットがさらに大きくなるだろう。
初期状態では無線LANが有効になっていないので、有効にする。特に、WLX302では1台を複数のアクセスポイントとして見せられる「VAP(仮想アクセスポイント)」機能があり、まず1つ目のアクセスポイントを作成する必要がある。
この管理画面からは、アクセスポイントの混み具合やCRCエラー率、接続している端末などを表示する「見える化機能」も呼び出せる。
PCなどの端末も管理できる
さて前述したとおり、RTX1210では、ネットワーク機器に接続しているPCなどの端末を、LANマップに表示できるようになった。
下の例は、LANマップでSWX2200を選んで、WLX302と各端末が表示されたところだ。「Port 2」の行には、SWX2200に有線LANでつながっている端末(ここではTV)が表示されている。「Port 5」の行は2つ表示されており、WLX302と、そこに無線LAN接続している端末(ここではAndroidタブレットのNexus 7)が表示されている。
同様に「Port 7」として、WLX302とノートPC(ここではThink Pad)が表示されている。現在のLANマップでは、WLX302に接続された無線端末がWLX302の上位ヤマハスイッチに属していると表示されているが、WLX302に接続された端末として表示され有線端末と無線端末が区別できるように対応されるという。
画面右上の「機器一覧」からは、この情報を編集することができる。各機器の情報にはコメント覧もあり、機器を特定するための補助情報を入力できる。LANマップの「接続機器」の表は、検索で絞り込む機能もあるので、機器を探すのに便利な情報を入力しておくと、障害時などに役に立ちそうだ。
接続状況が変わると警告するスナップショット機能
RTX1210ではさらに、ある時点の端末やネットワーク機器の構成を保存しておき、そこから状態が変わったときに警告を表示する「スナップショット」機能も新しくなった。状態が変わったときとは、接続していた端末が外れたときや、知らない端末が接続したときなどだ。
スナップショット機能も初期状態では有効になっていないので、LANマップの設定から「スナップショット機能を有効にする」を選んで有効にする。端末の状態を監視するので、「端末も比較対象に含める」も有効にしておこう。
そのうえでLANマップ画面の右上の「スナップショット」をクリックすると、その時点のスナップショットが保存される。スナップショットを保存した状態で、PCの増減などがあると、警告が表示された。
仮想アクセスポイントを別のVLANに接続
さて、RTX1210の新機能というわけではないが、LANマップからGUIでVLANを設定し、WLX302で1台に複数のVAPを作成して、それぞれ別のVLANに接続してみよう。
LANマップの画面から「タグVLAN」を選ぶと、VLANの設定画面に進む。ここで「新規」をクリックするだけで、VLANグループを作成できる。あとは「参加ポート選択」をクリックし、GUIでポートを選ぶだけで、VLANが設定できた。
WLX302の側でも、VAPで2つ目のアクセスポイントの作成に進み、VLAN IDを指定する。これで、新しいVLANに接続している新しいアクセスポイントが作られた。
これで1つ目のアクセスポイントのVAPとタグVLANの設定が終わった。キッチンに置くもう一台のWLX302は、無線コントローラー機能を使って同じ設定を施しておく。無線コントローラー機能があると、同じ運用をする複数台のアクセスポイントの設定を一括して管理できるようになる。
*****
以上、RTX1210のLANマップからL2スイッチや無線LANアクセスポイントを管理して、LANを管理・監視してみた。
スイッチ制御自体はRTX1200からの機能だが、RTX1210ではダッシュボードのデザインと同様にGUI画面が作り直され、必要な情報がコンパクトにまとめられた感がある。
また、PCやモバイル機器などを管理画面に表示できるようになったことと、そこにコメントなど識別のための情報を付加できるようになったことは、障害時などに助けになりそうだ。さらに事故や人為などでケーブルが抜き挿しされてしまう可能性がある場所では、スナップショット機能も役に立つだろう。
このようにLANマップは、LANの状態を把握するのに、特にリモートから把握するのに、大きな力となるツールだ。また、VLANなど複雑で間違いやすい設定にも、GUIによる設定が助かるシーンもありそうだ。
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