恐竜時代のワニの多様性について。
テーマ:古代~爬虫類これは現在世界のワニの分布図である。
見てのとおり、主に熱帯域に生息しており、その中でも、さらに水辺などの淡水域という
ごく限られた場所にしか住んでいない。
しかし・・・。
太古の恐竜が支配していた時代は違っていた!
恐竜時代は現在より温暖だったのか、ワニは世界のいたるところに生息していたのだ!
ノトスクス
学名(Notosuchus terrestris )
白亜紀後期、南米に生息していたという小型のワニ。
ワニは水辺に棲む爬虫類であるが、コイツは完全に陸生に適応した種で、
陸上を軽快の走行していたという!
またワニは歯はみな同じ形をしているが
コイツは前歯、犬歯、奥歯とまるで哺乳類のような歯列をしていたという!
「哺乳類型ワニ」とも呼ばれ、まさに獣のようなワニだ!
バウルスクス
属名(Baurusuchus )
そんな獣ワニでも「犬ワニ」とよばれたこいつは
犬歯にあたる牙が異様に発達している!
現在のワニでも、その瞬発力の凄さが知られているが、
こいつはその瞬発力+長い犬歯で、まるでネコ科動物のような
暗殺者的な狩りをしていたかもしれない。
恐竜時代のワニたちは
陸上適応だけではとどまらない・・・。
海に生活の場を移した者もいる!
ゲオサウルス
属名(Geosaurus )
頭骨は軽い造りになり、ヨロイのような鱗を脱ぎ捨て、
海に適応した海生ワニだ!
海だけに魚を捕食するため、ガビアル のように
吻部が細長くなっている
しかし海生ワニはそれだけではない!
ダコサウルス
学名(Dakosaurus andiniensis )
吻部が短く、歯は大きくステーキナイフのように縁がギザギザになっている。
まるで肉食恐竜の頭をつけたような海生ワニもいた!
もちろん、獲物は首長竜などの大型海生爬虫類だったことだろう。
乾燥した陸地の奥地に適応し、大海原にも生息を広げた恐竜時代のワニたち、
まだまだそれだけではない!
その食性までもが多様だ!
ワニといえば獰猛な肉食動物であるが、
恐竜時代には植物を食べる種もいたという!
シモスクス
学名(Simosuchus clarki )
白亜紀後期のアフリカ(マダガスカル)に生息していた
吻部が異様に短く、まるで獅子舞のような頭をもつワニ。
歯もワニの歯とは思えない形をしており、球根形で歯の頭に複数の尖りがある
その変った歯から植物食性であるといわれている。
このワイドな口はおそらく地面の植物をむさぼり喰らうワニだったことだろう!
ストマトスクス
学名(Stomatosuchus inermis )
白亜紀中期 アフリカの湖などに生息していたといわれている
それはまるでヒゲクジラを彷彿とさせるユニークな姿のワニだ。
コイツはワニの仲間のくせにワニのような歯をもっていなかったという!
(イラストではヒゲクジラのようにヒゲを描かせてもらった)
口を大きく広げ、とりあえず水ごとプランクトンや小魚を一気に飲み込み、
水だけを吐き出すという「濾過摂食者」のワニだ!
これらのワニが生きていた時代は陸上で恐竜たちが支配していたが、
ワニは世界をかなり幅広く生きており、ワニの時代だったかもしれない。
しかい、寒い時代となった現在では、
これらユニークなワニたちの姿をみることはできない。
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1 ■ワニといったらデイノスクス
ワニが多くの生き物を差し置いて絶滅を免れたのは、比較的小型で、かつ幅広く生態を拡げた位、種類が居たことに理由が有るんじゃないかな?って気になる位、個性的なのが居ますね。特に哺乳類型のワニが気になります。(ワニ何だろうか…)