「白人のウェイターがいるレストランができたんだって」
ケニアの首都ナイロビにこの秋オープンしたレストラン「キャラメル」が、そんな噂で評判になっている。
同店はドバイの企業が運営する高級レストラン。店で出てくるのはチリフライやマカロニ&チーズといった米国料理だが、客の目当ては米国の味よりも「白人のウェイター」だという。
これまでケニア国民の多くにとって、白人といえば、大企業の従業員や外交官、国連職員やサファリを楽しみにきた観光客など、金銭的に余裕のある人を意味してきた。「米国にはお金がなくて路上で生活している白人もいるんだよ」と言ってみても、笑って首を横に振り、信じようとしない人が少なくなかった。
「キャラメル」の主な客層は、ケニアの近年の経済成長の恩恵を受けてきた同国の中流階級の人々。自分が食べ終わった皿を本当に白人のウェイターが下げるのかどうかを見たくて来店する客もいるようだ。
店で働く白人は、マケドニア出身の若い男性や米国ラスベガス出身の女性接客係、サンディエゴ出身の女性バーテンダーなど。常連客の女性は言う。
「この国には、植民地時代の遺風のようなものがまだ残っているの。黒人と白人の立場が逆転している光景を見られるなら割増料金を払うという人は、少なくないでしょうね」
COURRiER Japon
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