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【格闘技】

天笠尚が死んだふり作戦

2014年12月18日 紙面から

スーパーバンタム級の世界戦に向け公開練習する天笠尚(右)=東京都新宿区の協栄ジムで

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 大みそかに東京と大阪で行われるボクシングの世界戦を前に、選手たちの練習に熱がこもってきた。WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ(東京・大田区総合体育館)で9度目の防衛に臨む王者内山高志(35)=ワタナベ=が17日、東京都内で練習を公開し、右拳の完全復活をアピール。WBA&WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ(大阪・ボディメーカーコロシアム)で王座に挑むWBO同級6位天笠尚(29)=山上=も、勝ち目なしの下馬評を覆す作戦をほのめかせた。

 天笠が王者リゴンドーに風変わりな懇願だ。

 「勝っても負けてもインパクトのある試合をしたい。リゴンドーさん、どうかボクを倒しにきてください。よろしくお願いします」

 前代未聞のKO負け志願。しかし、これも作戦の一つなのだ。リゴンドーはシドニー、アテネ五輪の金メダリスト。最近は強すぎてスーパーバンタム級で対戦相手が見つからない。天笠もまともにやったら勝てない。そこで考え付いたのが、死んだふり作戦だ。

 「これまでのボクのスタイルとは全く違った極端な変則戦法になる。対戦が決まった当初は勝つ自信は1%だったが、今、3%になった」。リゴンドーは相手が格下とみるや、一気に攻め込む傾向がある。そこにスキができる。パンチが効いた演技をして、油断させる練習もバッチリだ。

 ギャンブル好きの天笠は「ボクシングはギャンブル的要素がある。パンチの選択で勝敗が分かれる、確率のゲーム。ボクをナメてくれれば、チャンス。最低人気の超大穴が激走します。宝くじより勝率が高い」。まさしく世紀の番狂わせを狙う。 

  (竹下陽二)

 

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