「枝野の地元を日の丸で埋め尽くせ!」首相、本気の民主潰し:イザ!

2014.12.15 07:00

「枝野の地元を日の丸で埋め尽くせ!」首相、本気の民主潰し

 【激流・衆院選(上)】

 「ありったけ日の丸の小旗を用意しろ。過激派の支援を受ける枝野幸男(民主党幹事長)の地元に日の丸をはためかせるんだ…」

 8日深夜、首相(自民党総裁)、安倍晋三のこんな指示が、東京・永田町の自民党本部4階の幹事長室に降りた。

 翌9日夕、埼玉5区のJR大宮駅前は、日の丸の小旗を手にした聴衆約4500人(自民党発表)で埋め尽くされていた。選挙カーの上で安倍は満足そうな笑みを浮かべた。

 「この選挙は日本が前進するか、後退するかを決める選挙です。でも民主党はあの混迷の時代に戻そうと言っている。その代表格が枝野さんだ。確かに弁舌さわやか。菅直人首相の下で官房長官を務めた華麗な経歴。でも果たして結果は出たでしょうか。残ったのは混乱だけだった」

 安倍がこう訴えると日の丸の小旗が一斉にはためいた。街頭で小旗の回収係を務めていた若手党職員はこう思った。「首相は本気で民主党を潰すつもりだ…」

   × × ×

 衆院選は自民党が勝利を収めたが、安倍には忸怩(じくじ)たる思いが残る。

 安倍が年末の電撃解散で狙ったのは、自民党を勝たせるのはもちろんだが、むしろ自民党を含めた改憲勢力を増やし、護憲勢力を退潮させることに重きを置いていたからだ。

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