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【国際】

「報道の自由を韓国政府弾圧」  国際人権団体 名誉毀損罪利用と非難

 【ソウル=共同】国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は十五日、韓国政府が自分たちに不利な報道をするメディアを沈黙させる目的で名誉毀損(きそん)罪を利用していると非難し、「報道の自由の弾圧」をやめるため法改正をせよと求める声明を発表した。

 韓国では大統領や政権高官に絡む報道に関わった記者らが次々に刑事処罰の対象として捜査されており、軍事独裁政権時代に政権批判を封じ込めるために使われた「国家冒涜(ぼうとく)罪」(現在は廃止)が名誉毀損罪に名を変え復活したとも指摘されている。有力国際団体が「弾圧」との強い表現でこうした状況の改善を要求したことで、韓国内での批判も高まりそうだ。

 HRWは、朴槿恵(パククネ)大統領の動静に関するうわさの存在を報じ産経新聞の前ソウル支局長が在宅起訴されたのに続き、朴氏の元側近チョン・ユンフェ氏が国政に介入していたとの大統領府の内部文書を報じた韓国紙、世界日報の記者らを大統領府高官らが刑事告訴したことを例示した。

 名誉毀損罪は「表現の自由を萎縮させ、政府関係者の違法行為を世間が語るのを封じ込め、公共の利益に反するものだ」とし、表現の自由に対する脅威を除くため、国際基準にのっとり速やかに法改正すべきだと求めた。

 

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