2014年12月15日03時07分
民主党は「党の顔」である代表の海江田万里氏(65)が、落選した。公示前の62議席からは増やしたものの、政権交代を果たした2009年総選挙の躍進とはほど遠い結果になった。
14日午後8時すぎ、東京・永田町の党本部に重苦しい空気が広がった。開票が始まってまもなく、海江田氏の小選挙区での落選が伝わったからだ。比例での復活も果たせなかった。
午後10時を過ぎて記者会見場に姿を見せた海江田氏は「本当に残念」。それでも、「党の再建のために、私を捨てて応援にまわった。みんなでがんばって、改選前より議席をのばした」と強気の姿勢を見せた。党の議席が伸び悩んだことに対しては「国民にもう1回、政権を託してみようという気持ちになっていただくことが大事」。
かつて、民主党の躍進を都市部が支えた。その都市部で、海江田氏のほかにも多くの候補者が厳しい戦いを強いられた。
東京18区で、元代表で首相経験者の菅直人氏(68)が小選挙区で落選した。10年、民主党政権で2人目の首相となった菅氏は、前回12年の選挙は比例で復活。今回も地元に張り付き、「安倍さんから自民の1議席を奪う意味は大きい」と訴え、最後の議席で比例復活を果たした。
東京2区では元職の中山義活氏(69)も落選。午後10時50分ごろ、事務所に姿をみせ、支持者ら約40人に「アベノミクスが世の中に受け入れられていることに納得がいかない」と厳しい表情で語った。維新との選挙協力がかなわず、2年前に対決した維新前職と再び無党派層の支持を奪い合った。敗因について、「結局、自民の方が安定感がある、と思われたのかもしれない」。
枝野幸男幹事長(50)は党本部で、十分な数の候補を擁立できなかったことについて、「前回総選挙で敗れて以来、ゼロからの再出発だった」と釈明した。
枝野氏自身、長年守ってきた「民主の牙城(がじょう)」の埼玉5区で厳しい戦いを強いられた。報道各社を前に、「有権者にもう一度、政権の選択肢として認めていただける一歩を踏み出したい」と口にした。
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