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国民審査(最高裁判所裁判官 国民審査)
衆議院選挙の国民審査は、「憲法の番人」とも呼ばれる最高裁判所の長官および裁判官を罷免するかどうかを審査する制度で、衆議院選挙と同時に行われます。審査権があるのは、衆議院選挙の有権者と同じです。審査は裁判官任命後、最初の衆議院選挙時に行われ、さらに、10年経過した後の衆議院選挙時に再び審査が実施されます(以後は同様)。国民審査の投票用紙には、審査対象となる裁判官の氏名が記載されており、罷免を求める場合には指定欄に×印を記入し、信任する場合には無記入で投票します。有効投票の過半数が罷免を求めた場合、審査無効の訴訟を裁判所に提起する期間を待ってから、その裁判官は罷免されます。国民審査で罷免された裁判官は、罷免の日から5年間、最高裁判所の裁判官になれません。ただし、これまで国民審査により罷免された裁判官はいません。
最高裁判所裁判官
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- 鬼丸かおる(おにまる かおる)
- 東京弁護士会高齢者・障害者の権利に関する特別委員会委員長、厚生労働省労働保険審査会委員などを経て、13年2月就任。
東京都生まれ、65歳。
- 関与した主な裁判
- ▽結婚していない男女の間に生まれた子(婚外子)の遺産相続分を、結婚している夫婦の子(嫡出子)の半分とした民法の規定を全員一致で違憲とした大法廷決定に関与(13年9月)
▽参院選1票の格差訴訟で違憲の反対意見(14年11月)
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- 木内道祥(きうち みちよし)
- 法制審議会民事・人事訴訟法部会人事訴訟法分科会委員、日弁連倒産法改正問題検討委員会委員長を経て、13年4月就任。
徳島県生まれ、66歳。
- 関与した主な裁判
- ▽婚外子の遺産相続分を嫡出子の半分とした民法の規定を全員一致で違憲とした大法廷決定に関与(13年9月)
▽性同一性障害のため女性から性別を変更した男性を、第三者の精子提供による人工授精で妻が産んだ長男の戸籍上の父親と認めた決定で多数意見(13年12月)
▽参院選1票の格差訴訟で違憲の反対意見(14年11月)
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- 池上政幸(いけがみ まさゆき)
- 名古屋高検検事長、大阪高検検事長を経て14年10月就任。
宮城県生まれ、63歳。
- 関与した主な裁判
- ▽参院選1票の格差訴訟で違憲状態の多数意見(14年11月)
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- 山本庸幸(やまもと つねゆき)
- 内閣法制次長、内閣法制局長官を経て13年8月就任。
福井県生まれ、65歳。
- 関与した主な裁判
- ▽3人が殺傷された元厚生事務次官宅連続襲撃事件の死刑判決で裁判長(14年6月)
▽参院選1票の格差訴訟で違憲・一部即時無効の反対意見(14年11月)
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- 山崎敏充(やまさき としみつ)
- 名古屋高裁長官、東京高裁長官を経て14年4月就任。
大阪府生まれ、65歳。
- 関与した主な裁判
- ▽参院選1票の格差訴訟で違憲状態の多数意見(14年11月)
※裁判官の基本情報は、情報提供元からの記事を原文のまま記載しています。情報提供元:時事通信