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「在特会」、「ネオナチ」、安倍政権と過激団体とのつながりが次々と明らかになるなか、この選挙を控えたタイミングで、自民党と「統一教会」が露骨な結びつきを強めている。
『週刊朝日』(2014年12月5日号)に、「安倍首相側近らが続々と統一教会詣での“怪”」と題する記事が掲載された。記事によると、10月11日に統一教会が開催した「祝福原理大復興会」なる催しに、安倍総理のブレーンが堂々と参加したというのだ。
同誌が入手した資料によると、「来賓挨拶の欄には、自民党総裁特別補佐の萩生田光一衆院議員(東京24区)、参議院議院運営委員長の中川雅治参院議員(東京)の名前が記されていた」という。萩生田光一氏といえば、安倍総理の側近中の側近として知られている。
日本を「サタンの国」と呼ぶ「反日カルト」統一教会と自民党のずぶずぶの関係
統一教会とは、韓国人の文鮮明氏が自らを「メシア」とし、霊能者を装い法外な値段で商品を売る「霊感商法」や、日本人女性と韓国人男性を結婚させる「合同結婚式」などの問題が物議を醸し、国内外で多くの批判を受けている宗教団体だ。
「買わないと地獄に堕ちる」などと脅して高額な壷や水晶玉を売りつける「霊感商法」の被害は、全国霊感商法対策弁護士連絡会によると、2013年までの被害相談だけで1150億円の金額におよぶという。
過去には、統一教会の幹部が天皇陛下の身代わりになって文鮮明氏に拝礼する秘密儀式の存在や、「日本はサタンの国」であり、「韓国こそがイエスが再臨される東方の国」などと教典「原理講論」に明記されていることなどが、統一教会の機関誌「世界日報」元編集局長・副島嘉和氏により暴露(※)され、問題となった。
事実であれば、統一教会こそ最も先鋭的な「反日カルト」ということになろう。日本を「サタンの国」とする「反日カルト」と、表面的には愛国主義的な色彩を強める自民党、なかんずく安倍政権とが手を携える――面妖な話ではないか。
以下、副島氏の告発を引用する。そこでは、「反日カルト」として先鋭的な統一教会の実態が、赤裸々につづられている。
「食口とは韓国語で『家族』の意で、統一教会では会員のことをそう呼んでいる。
さらに昨年(注・1985年)十一月五日出された『子女の日特別指示』には『本日を期して韓国語を全食口学ぶように!』と書かれている。(中略)統一教会では韓国語を「祖国語」といういい方で、信仰の母国語と規定している(中略)。統一教会は、韓国で生まれ、韓国人『文鮮明氏』を教祖とする宗教であることは、いうまでもない。(中略)問題はただそれだけではなく、『韓民族』が選民であり、他民族に優越していると説くことである。(中略)『韓民族』が選民であるとか、韓国が世界の中心であるという考え方は、キリスト教の正統をつぐ世界宗教としての統一教会という原則と明らかに矛盾する。しかし、統一教会の経典「原理講論」の韓国版には、そのことを明示した記述がある。
ところが、この部分は日本語版の「原理講論」から意図的に削除されてきたのである。
韓国版『原理講論』の第六章第三節『イエスはどこに再臨されるか』の以下の個所に、『韓民族』を選民とし、韓国語が祖国語、世界共通語になるなどの韓国中心主義、世界宗教とは異質な韓国の民族宗教的なものであることが示されている」
「日本は、代々天照大神を崇拝してきた国として、その上全体主義国家として再興期に当っており、かつての韓国のキリスト教を過酷に迫害した国であった。
そして中国は共産化した国であるため、この両国はいずれもサタン側の国である。したがって端的にいって、イエスが再臨される東方の国とはまさに韓国である……イエスが韓国に再臨されるならば、韓民族は第三イスラエル選民となるのである」
「有史以来、全世界にわたって発達してきた宗教と科学、即ち精神文明と物質文明とは韓国を中心として、みな一つの真理のもとに吸収融合され、神が望まれる理想世界のものとして結実しなければならないのである」
「言語はどの国で統一されるであろうか? その問いに対する答えは明白である。人類の父母となられたイエスが韓国に再臨されることが事実であるならば、その方は間違いなく韓国語を使われるであろうから、韓国語はまさに祖国語となるであろう。したがってすべての民族はこの祖国語を使用せざるをえなくなるであろう」
「この日本語版で削除された再臨に関する部分が、原理講論の結論だといっていい。いわんとすることは、再臨主とは韓国人である『文鮮明氏』のことであり、『韓民族』は選民であるから、『文鮮明氏』によって世界は統一され、必然的に韓国は世界の中心となり、韓国語が世界の共通語になる。そして、『文鮮明氏』夫妻が、全人類から『お父さま』『お母さま』と尊称される『真の父母』になるということである」
「『文鮮明氏』を『メシア』『王の王』とみなす象徴的な、不愉快な儀式が統一教会にあることも書いておく。統一教会が四大名節と呼ぶ記念日には、早朝五時からの敬礼式という儀式があり、そこでは聖壇に座った「文氏」とその家族に対し、統一教会の主要幹部が三拝の拝礼を行う。場所はだいたい「文氏」の私邸であるアメリカ・ニューヨーク州のイーストガーデンである。
その際、天皇陛下をはじめ、レーガン大統領、全斗煥大統領ほか主要国の元首の身代りを、それぞれその国の教会幹部が担当し、文教祖一族に拝跪【はいき】して全世界の主権者が文教祖に拝礼したという儀式を行うのである。
日本の天皇陛下の身代わりを演ずるのは、日本統一教会会長の久保木氏なのである」
「それだけではない、イエス・キリスト、釈尊、孔子、マホメットなど主要な宗教の身代りを務める人も決っており、同様に『文鮮明氏』とその家族に平伏する。これは『文氏』がすべての宗教の上に立つ権威をもっていることを示す重要な儀式なのである。
これをみても解るように、統一教会と国際勝共連合が行っている、宗教活動や愛国運動は、『文鮮明氏』の野望を実現することを目的とした方便なのである」
(※)『文藝春秋』1984年7月号「これが『統一教会』の秘部だ―世界日報事件で『追放』された側の告発」
・NET IB NEWS 2014年1月12日 7:00 安倍政権1年の足跡を検証する(後)
そんな、極めて「反日」的な特色を持つ宗教団体の催しに、自民党の重鎮が2人も参加したというのだから驚きである。
多くの右翼系政治団体とつながりを持つ萩生田光一氏
萩生田光一氏(東京24区)といえば、安倍総理が「継承する」と繰り返す河野談話について、「見直さなくても、骨抜きになればいい」と発言し、注目を集めた。超党派保守議員組織「創生『日本』」「日本会議議連」(事務局長)、「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」、「神道政治連盟国会議員懇談会」など、ほとんどの右翼系政治団体とつながりを持つ。
また、「核武装」について、「検討すべき」としている。「核武装」については、統一教会の政治部門である「国際勝共連合」も掲げているスローガンだ。統一教会と勝共連合が、自民党にどれだけ政治的・思想的影響力を与えているかと探ることは、自民党内部に核武装への秘めたる思惑がどれほど温存されているかを知ることにつながる、ということになる。
また最近では、解散前日の11月20日、NHKと在京民放テレビ局に対し、「出演者の発言回数や時間」「ゲスト出演者の選定」「テーマ選び」「街頭インタビューや資料映像の使い方」など細部に至るまで、「公平中立、公正」を求める要望書を渡し、権力側による報道への「圧力」が問題視されている。
・西日本新聞 2014年12月02日 【問う 衆院選】(7)外交 影落とす「歴史認識」
・毎日新聞 2014年11月27日 衆院選:自民 テレビ局の選挙報道で細かく公平性要請
萩生田氏の事務所はIWJの取材に対し、「『週刊朝日』記事の内容については、まったく事実ではない。そうした事実はない。まあ雑誌がかいていることですし」と、イベントに出席したことを否定した。過去に統一教会のイベントに参加したことや、統一教会とのつながりはないか?との質問については、「今言えることは、この記事の内容が事実ではない、ということです」と、明言しなかった。
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特定秘密保護法を強行採決した中川雅治議員
一方の中川雅治議員といえば、昨年2013年12月5日に参議院の特別委員会で、秘密保護法案を議会の運営委員長として強行採決した人物として記憶に新しい。
・【参議院本会議で法案成立】秘密保護法で解消されぬ「疑問」「矛盾」「問題点」続々明らかに(IWJ)
かつて中曽根政権時に、秘密保護法と酷似した「スパイ防止法案」が、国際勝共連合の大規模な推進の結果、自民党議員により提出された(※)。結局、同法案は社会党や日弁連、自民党のリベラル派の反対により、審議未了のまま廃案となった。統一教会とつながりのあるという中川議員が、「スパイ防止法」の現代版である秘密保護法を、何が何でも通したかったのだとしたら、あの強行採決にも納得がいく。
(※)スパイ防止法:1979年2月24日、勝共連合など右翼団体が「スパイ防止法制定促進国民会議」を結成。6月から主役を生長の家から勝共連合に変えて、各県に県民会議、さらに市町村にそれぞれ母体をつくり、地方自治体へスパイ防止法実現のための要望、決議を行う戦略をとってきた。自民党は1980年4月2日に第一次案を、1982年7月2日に第二次案を発表した。後者は一次案に増して防衛秘密の枠が広く、単純漏せつ罪を新設して市民にも適用することにしたから一挙に政治問題化した。これに力を得て国民会議は活発化。1982年9月末には1400の地方議会が早期法制化を求める意見書を採択した。1984年5月15日、岸信介会長の法律制定促進議員・有識者懇談会と共済で全国代表者会議が行われた。8月6日に自民党は第三次案を発表し、防衛だけでなく外交秘密も対象とした。12月末までに「スパイ防止法制定の意見書」決議を行った県議会は27、市議会1122、町議会983、村議会366、合計2498に達した。1985年後半から反対運動も活発化し、地方議会での反対決議も増えた。
中曽根政権時代の1985年6月6日に伊藤宗一郎ら10名が衆議院に議員立法として法案を提出した。これに対し、当時の野党(日本社会党・公明党・民社党・日本共産党・社会民主連合他)は断固反対を主張。また自民党内部でも谷垣禎一氏が「わが国が自由と民主主義にもとづく国家体制を前提とする限り、国政に関する情報は主権者たる国民に対し基本的に開かれていなければならない」と述べるなど、法案は継続審議となるが、10月に開会した第103回国会でも野党は徹底して審議拒否を貫き、12月21日の閉会に伴い廃案となった。(wikipedoaより)
勝共連合と自民党の「ずぶずぶの関係」は、70年代来には本格化していたのだ。実に、30年あまりにわたる「深い関係」である。
国会で追及された山谷えり子国家公安委員長と統一教会の関係
自民党・安倍政権と統一教会とのつながりは、今に始まった話ではない。最近でも、国会を舞台に、その異常な結びつきを追及する動きがあった。
「統一教会とはどういう関係ですか?」
10月30日の衆議院予算委員会で、民主党の小川淳也議員(香川1区)が声をあげた。質問の矛先は、山谷えり子国家公安委員長(参議院議員)だ。元在特会の幹部との写真や、同元幹部とホテルで「夜明けのコーヒー」を嗜むなど、在特会とのつながりが問題視されている山谷氏だが、ここへきて、統一教会との関係を指摘する声も上がってきていたのだ。
・【安倍「破憲」改造内閣の奇怪な正体(3)】大スキャンダル発覚! 世界中に拡散した”Zaitokukai”~ヘイトスピーチ集団との関係が浮上した国家公安委員長・山谷えり子氏に注がれる国際社会の厳しい視線
小川議員は質疑で、統一教会について「極めて不適切な霊感商法、さまざまな社会的に物議を醸している」と前置きをしたうえで、山谷大臣が統一教会の機関紙である『世界日報』に度々登場していることを紹介した。さらに「未確認文書ではあるが」としたうえで、「非常に大臣にシンパシーを感じているというようなことも流布されている」と続けた。
統一教会との関係を問われた山谷大臣は、「統一教会に関しましては、わたくしは、選挙応援をいただいておりません」と否定。
『世界日報』の記事についても、「いきなり聞かれても質問通告をいただいていないので、詳しくは答弁できないが」と前置きし、「長年、ジャーナリストでございますから、いろいろなメディアからインタビューは受けているのかもしれませんが、何を語っているのか、もしも必要ならばおっしゃっていただければと思います」と明言を避けた。
メディアが報じていた統一教会とのつながり
統一教会との関係性を否定した山谷大臣だが、疑惑は残る。
まず、統一教会系の日刊紙『世界日報』への登場である。山谷大臣は2001年11月の同紙のインタビューシリーズ「『夫婦別姓』は福音か」で2回にわたって登場し、当時の民主党が進めていた選択的夫婦別姓に異論を唱えている。
・日刊ゲンダイ 2014年10月11日 山谷えり子大臣 今度は「統一教会」との親密関係が問題視
9月28日付の東京新聞「こちら特報部」では、当時の「ジェンダー攻撃」の先頭に統一教会がいたことを指摘。山谷氏の秘書に、統一教会の思想に呼応する人物がいたことを振り返り、「現役の女性閣僚にも統一教会系組織と縁のある人物がいる。ただの保守とは思えない」と結んでいる。
文鮮明教祖の野望を成就させるべく、山谷氏と安倍総理を統一教会が選挙応援!?
疑惑はまだある。山谷大臣が質疑で「選挙応援をいただいておりません」と否定した「未確認文書」とは何か。
2010年7月の参院選に立候補した、当時、統一教会の問題などを追及していたフリージャーナリストの有田芳生氏が入手し、暴露した、1枚の内部文書がある。この統一教会信者・関係者に向けて書かれた内部文書は、統一教会の政治部門と言われる「勝共連合」が作成したものとされる。そこには驚くべきことに、「(参院選において)山谷えり子先生の必勝のためご尽力宜しくお願いいたします」と書かれている。
さらには、「対策上直接山谷事務所に連絡することはやめて下さい」などと書かれており、山谷氏と統一教会の関与が疑われることのないように、と念押しまでされている。
・有田芳生の『酔醒漫録』 2010年5月20日 【参院選】統一教会が「有田退治」の方針
※「内部文書」のURLはこちら⇒ http://bit.ly/1wMaupU
この文書の内容が事実であれば、山谷氏は統一教会と密接な関係にあり、選挙時の応援を(勝手連というかたちで)受けていることは疑いようがない。
そしてさらに驚くべきは、この内部文書には「山谷先生、安倍先生なくして私たちのみ旨は成就できません」などと書かれている点だ。
「み旨」とは、有田氏によると「文鮮明教祖の思いを実現させることで、具体的には伝道、霊感商法、文教祖の入国実現など」を意味しているという。有田氏はブログで、「山谷えり子参院議員、安倍晋三元首相が統一教会の目的を理解していることが読み取れる」と分析している。
山谷氏だけでなく、安倍総理も統一教会と密接な関係にあるとしたら、これは「政治とカネ」の問題どころではない、国の安全保障を揺るがす大問題である。
しかし、こうした疑惑は、安倍総理による突然の解散劇により、うやむやになってしまった。在特会、そして統一教会との関係追及の鉾先をかわし、問題を曖昧にはぐらかすことこそ、今回の「大義なき解散」の、真の目的のひとつではなかったのではないか。
メディアでタブー視される「安倍総理―統一教会」
不可解なのはメディアの報じ方である。山谷氏と統一教会のつながりがここまで明らかになっているにも関わらず、10月30日の国会での山谷氏への追及については、メディアは一切報じていないのだ。正確に言えば、小川議員が追及した「在特会元幹部との関係疑惑」については、辛うじてTBSのNEWS23や、新聞では産経新聞と日経新聞が、安倍総理と山谷大臣の答弁を短く報じてはいる。
にも関わらず、同じく小川議員が質問した、統一教会との関係疑惑については、まるで「タブー」であるかのように、いかなるメディアも一切報じていない。なぜなのだろうか。
それは、山谷氏と統一教会とのつながりを起点に、上記のような安倍総理と統一教会の露骨な結びつきが露になってしまうのを、現在、安倍総理の「アンダーコントロール」下にある大手メディアが自粛しているからではないだろうか。
少し調べればザクザクと出てくる、安倍総理をはじめ、自民党と統一教会との歴史的なつながり。これこそが、安倍総理にとって最も規制したい「タブー」ではないだろうか。
統一教会の関係団体で講演していた安倍総理
安倍総理と統一教会の「因縁」(というよりも結びつき)は過去に何度となく問題視され、報道されている。
2006年、当時官房長官だった安倍氏は、統一教会系の組織と言われる「天宙平和連合」が同年5月に開催した合同結婚式に、多くの議員と共に祝電を送ったことが判明し、問題となった。その後、安倍氏は事務所を通じ「私人としての立場で地元事務所から『官房長官』の肩書で祝電を送付したとの報告を受けている。誤解を招きかねない対応であるので、担当者にはよく注意した」とのコメントを出した。
・ZAKZAK 2006年6月20日 安倍官房長官、統一教会ダミー団体の集会に祝電
2010年2月には、統一教会の古参信者である阿部正寿(まさのり)氏(75)が代表を務める「世界戦略総合研究所」で、「第九十代内閣総理大臣」の肩書きで講演を行っている(※)。
・やや日刊カルト新聞 2014年2月25日 米国政府への“逆失望”発言の首相補佐官に本紙副代表は1月から“失望中”
自民党道議が「安倍総理と統一教会の関係」を堂々と証言
さらに、安倍総理と統一教会とのつながりについては、自民党の地方議員がTwitterで堂々と「証言」している。
証言者は、今年2014年6月29日、集団的自衛権の行使容認の閣議決定に反対する男性が、新宿駅で焼身自殺を図った件について、Twitterで「迷惑行為だ、犯罪行為だ」と非難し罵ったことで顰蹙を買った、自民党の小野寺まさる・北海道議会議員だ。この騒動の一件については、IWJの以下の記事を参照願いたい。
・2014/06/30 「集団的自衛権反対」を訴え新宿で焼身自殺を図った男性 黙殺するNHKと、ののしる自民党道議会議員(IWJ)
小野寺道議は、今年3月31日に、以下のようなツイートを掲載している。
小野寺まさる @onoderamasaru
まとめて「統一教会陰謀馬鹿」をブロックしました。安部(ママ)首相が統一教会と関係は知っているも、それは拉致被害者を助ける為のパイプだからかも知れず、我々には国家機密に関する真実を知る術はありません。面白おかしく騒ぐ方々を見て「昔からその百倍以上知っとるわ!」と言いたくなります。
posted at 21:44:40 2014年3月31日(月)
この「証言」の反響は大きく、小野寺道議には「自民党の議員自らが安倍総理と統一教会とのつながりを認めた」とする声が多く寄せられた。しかし小野寺道議はこうした声を「陰謀馬鹿者」などと罵倒した。「国家機密に関する真実を知る術はありません」と言いつつ、「昔からその百倍以上知っとるわ!」と啖呵を切る支離滅裂ぶりだが。
そして、「安倍ちゃんどころか、西側主要諸国は、皆一定程度統一教会を支援している。だから統一教会の支部は世界中に存在する。その理由は、インチキとは言え宗教の存在が朝鮮半島の赤化を防ぐという事。ただそれだけの話w」なるツイートをリツイートしている。
このツイートにある「西側主要諸国は、皆一定程度統一教会を支持している」などという事実は、まったくのデマである。前述したように、文鮮明氏を再臨したメシアとする統一教会を欧米のキリスト教諸国が公式的に受け入れるわけがない。非学識もいいところだ。リツイートが、即、同意を表すとは限らないとはいえ、こんな無知で非学識なツイートをリツイートする小野寺道議の判断力を疑う。
さらに、8月24日には、以下のようなツイートをしている。
小野寺まさる @onoderamasaru
日本中にデマを拡散したがる方がいますね。僕がいつ「安倍首相は統一教会」と言いましたか?僕は「安倍首相が統一教会の式典に祝電を出したとの話は聞いたが、それは高度な政治的判断かも知れず、それをもって関係があると断定は出来ない。」という旨の発言はしましたが…何やら変な方々が多い様で…。
posted at 08:56:45 2014年8月24日(日)
安倍総理が「高度な政治的判断」によって「統一教会の式典に祝電を出した」というなら、安倍総理と統一教会との間に「関係がある」とみなすのが妥当である。
小野寺道議は10月28日には、統一教会の「野望」と「目的」についてもTwitterで「証言」を行っている。
小野寺まさる @onoderamasaru
統一教会の野望は何か?目的は何か?
これは、霊感商法の裁判に於いて検察側が明らかにした統一教会の恐るべき教義である。 https://pic.twitter.com/lOCy43Pb3E
posted at 23:42:56 2014年10月20日(月)
小野寺議員が掲載した資料は以下。
この資料には、文鮮明氏を「メシア」とし、この世のすべての財産を献金すべきである、とされている。とりわけ、過去に韓国を侵略した日本は「その罪過を消すために全財産を韓国に捧げなければならない」などとする、日本への憎しみの詰まった統一教会の教義が書かれている。呆れて物も言えないほど、「反社会的」なカルトである。
小野寺道議は、わざわざこうした資料をツイートするわけであるから、「反社会的」な霊感商法で荒稼ぎをしている「反日」カルトを支持しているわけではないだろう。それなのになぜ、「高度な政治的判断」などと「思考停止」して、安倍総理が統一教会と接点を持つことを許容できるのか。
ましてや、新大久保の街頭やネット上で嫌韓的なヘイトスピーチを叫び、安倍総理のFacebookにも韓国人への憎悪を書き連ねるような、在特会やネトウヨや自称保守の面々は、こともあろうに、「日本は韓国に全財産を貢ぐべきだ」などと教義で説く「反日」カルト・統一教会の式典に安倍総理が祝電を打ってお祝いを述べる関係にあることをなぜ受け入れられるのか。矛盾のいいところである。
ヘイトスピーチを繰り返す「嫌韓派」の、この矛盾はどこからくるのか。嫌韓的な身ぶりは、実は偽装で、実のところ文鮮明氏のまわし者である、と考えると辻つまは一応、あうのだが、しかし、世の「嫌韓派」がすべて統一教会の信者であると考えるのは、いくら何でも無理があろう。
とすると、世の「嫌韓派」の大半は、単なる無知ということになる。しかし、いくら何でも無知にもほどがある。政治を語る者が、戦後史の常識、イロハについて知らなさすぎる。
安倍総理、そして自民党の保守政治家たちと統一教会とのつながりは、歴史的にも古く、深く、長いものであることは、常識である。
安倍家・自民党と統一教会の古く長い付き合い
安倍総理と統一教会とのつながりは、祖父である岸信介元総理まで遡る。
戦後、朝鮮半島が南北に分断された時、米国は日本を「反共主義の防波堤」と位置づけていた。そんな冷戦のさなか、1967年、統一教会の文鮮明教祖が「共産主義打倒」を掲げ、「国際勝共連合」を創設した。そして、この設立に、右翼の大物・笹川良一氏、児玉誉士夫氏らと共に尽力したのが、岸信介元総理なのである。勝共連合の出発点から、自民党と統一教会は深い仲だったのだ。北朝鮮が拉致事件を引き起こす10年も前のことである。
日本の統一教会の初代会長である久保木修己氏の著書『愛天愛国愛人 ─母性国家、日本のゆくえ─』(世界日報社、1996年発行)には、岸信介元総理と統一教会の極めて密接な関係が書かれている。
「統一教会の本部は渋谷区南平台にあって、実は岸先生のお宅の隣でした。それで太田郁恵さんがその教祖の紹介もあって、岸先生宅に通うようになりました」
「岸先生は、しばしば統一教会の本部や勝共連合の本部に足を運んでくださいました。(略)日本の現状を憂うる気持ちと日本の将来に対する夢において、先生と私たちには共有できる精神的連帯感がありました」
「岸先生に懇意にしていただいたことが、勝共運動を飛躍させる大きなきっかけになったことは間違いありません。国内においても国外においてもそれは言えることです」
また、統一教会を宣伝するHPでは、岸信介の言葉として、笹川良一もまた、統一教会の「共鳴者」であったことが暴露されている。
「統一教会と私の奇しき因縁は、(東京・渋谷区の)南平台で隣り合わせで住んでおりました若い青年たち、正体はよくわからないけれども、日曜日ごとに礼拝をされて、賛美歌の声が聞こえてくる。(中略)そうしたら、笹川(良一)君が統一教会に共鳴してこの運動の強化を念願して、(中略)あれは私が蔭ながら発展を期待している純真な青年の諸君で、将来、日本のこの混乱の中に、それを救うべき大きな使命を持っている青年だと私は期待している。(中略)そういう話を聞き、お隣りでもありましたので、聖日の礼拝の後に参りまして、お話したことがありました。(中略)きわめて情熱のこもったお話を聞きまして、非常に頼もしく私は考えたのです」
岸信介元総理と統一教会の「精神的連帯感」のたまものなのか、笹川良一の「念願」のたまものなのか、国際勝共連合(=統一教会)は自民党の強力な支持団体の一つとなり、その会員を国会議員や議員の秘書として送り込んだ。
1999年2月27日付の『週刊現代』に、『現職国会議員128人の「勝共連合・統一教会」関係度リスト』が掲載された。
1990年4月1日時点で「勝共推進議員」か否か、勝共連合から送り込まれた統一教会信者の秘書の人数、統一教会系の団体「世界平和連合」の設立発起人か否かなど、統一教会とのつながりを詳細に報告したレポートだ。
このリストは、警視庁公安部が93年9月に作成した『勝共推進議員名簿』にあった衆参両院議員249人と勝共連合からの派遣秘書43人の名簿をもとに、現職議員128人をリストアップしたものだ。
記事には、元統一教会員・A氏による「勝共には『まず秘書として食い込め。食い込んだら議員の秘密を握れ。次に自らが議員になれ』という文鮮明の指示がでている。それで、どんどん秘書が送り込まれているんです。このリストにはないが、実は橋本さん(橋本龍太郎元総理)にも二人ついています。現在も私設秘書を務める地元・岡山の0氏と東京のY氏が統一教会員です。橋本さんは、かつて日本の統一教会の会長だった久保木修己氏と顔を合わせると、『やあ、久保木さん』といいあうような親密な関係でした。勝共の支部大会などにも、よく祝電をくれました」という証言も掲載されている。
・『週刊現代』 99.2.27号 スクープ! 公安の極秘資料入手現職国会議員128人の「勝共連合・統一教会」関係度リスト
このリストを基に『週刊現代』編集部がアンケート取材をしたところ、統一教会とのつながりを多くの議員が表向き否定したという。統一教会が「反日」的で、「反社会的」なカルトであるとの自覚があるからこそ、支援を受けていることを表沙汰にできないのか、それとも統一教会の信者が事務所に秘書として入り込んでいることを把握できないほどうかつなのかは、判断できない。
この取材結果で特筆すべきなのは、安倍総理の父・安倍晋太郎氏と統一教会との、明確な結びつきである。口ごもる議員事務所が多いなか、安倍晋太郎氏と統一教会との関係については、はっきりとした証言が複数得られているのである。
鴻池祥肇氏(当時・沖縄開発政務次官)は取材に対し、「『勝共推進議員の集い』に安倍晋太郎氏の紹介で加入していたが活動はしていない」と回答。さらに、古屋圭司氏(当時・元法務政務次官)も「故・安倍晋太郎氏の紹介で、セミナー、集会に参加。初選挙時、雑用係5人を受け入れた」などと回答している。
鴻池祥肇氏といえば、2013年に園遊会で天皇陛下に手紙を渡した山本太郎参院議員について、11月の会合で「天誅を加えるべきだ」「切腹用の刀が送られたそうだ」「犯人は私ではない。私は近くに寄って、すぱっといくから。間接的な殺人はしない」などと、脅迫とも取れる過激な発言をした人物である。
古屋圭司氏は、安倍晋三氏とは成蹊大学の同窓であり、安倍晋太郎氏の元秘書。安倍家とは深い関わりがある。第2次安倍内閣では、国家公安委員会委員長兼防災担当の内閣府特命担当大臣、さらに、拉致問題・国土強靭化担当の国務大臣に抜擢された。
また、古屋氏は、第2次世界大戦中に行われた旧日本軍による従軍慰安婦の強制連行を否定する意見広告を、2007年6月14日のワシントン・ポスト紙に、安倍晋三氏とともに掲載した人物としても知られている。
そんな古屋氏が、秘書として仕えた安倍晋太郎氏の紹介で、統一教会のセミナー、集会に参加し、秘書も受け入れたと証言しているのだ。これほど、確かな証言はないだろう。
安倍晋太郎氏は、統一教会員を議員に秘書として紹介し、統一教会のセミナー・集会に他の議員を積極的に勧誘していた。それだけではなく、統一教会は晋太郎氏を総理大臣にすべく応援していたという。
文鮮明氏は、韓国の統一教会機関紙『統一世界』の1990年4月号で、「日本の今度の選挙だけでも、私たちが推してあげたのが百八議席当選した」、「派閥で見れば、中曽根派は六十二議席にもなって、安倍派は八十三議席。私が全部そういうふうに作ってあげた」などと述べている。
祖父・岸信介元総理、父・安倍晋太郎氏の代から統一教会と強い結びつきを持つ安倍晋三総理。山谷えり子氏や萩生田光一氏、古屋圭司氏など、統一教会とのつながりを持つ議員を自身の政権で「重用」するのも無理からぬことだろう。
(調査協力:佐々木隼也、文責:岩上安身)
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