2014-12-14
■[日記][ラノベ][「最近のラノベ」]ブギーポップシリーズ登場人物各種リスト
先月、上遠野浩平の「ブギーポップ」シリーズ最新作である『ブギーポップ・チェンジリング 溶暗のデカダント・ブラック』が発売された。
ブギーポップ・チェンジリング 溶暗のデカダント・ブラック (電撃文庫)
- 作者: 上遠野浩平,緒方剛志
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2014/11/08
- メディア: 文庫
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シリーズ初期の主要登場人物の一人、委員長こと新刻敬が『歪曲王』以来15年ぶり三度目のメインを張っているため、一度離れてしまった読者にも手に取ってもらいたい作品だ。
また、今月からは最新刊を除くシリーズ作品の電子書籍版の配信も開始された。
ブギーポップ(電撃文庫)シリーズ 作品一覧(リリース順)│1ページ目│電子書籍ストア BOOK☆WALKER
これによって新規読者や復帰する元読者が少しでも増えてくれるのなら、非常に喜ばしい。
ところで、近年の刊行ペースはややゆったりしたものとは言え、ブギーポップも15年以上続いている作品である。その巻数は本編だけで19巻、関係の深い姉妹作である『ビートのディシプリン』『ヴァルプルギスの後悔』『螺旋のエンペロイダー』を加えると29巻にもなる。その上、ブギーポップ本編は各巻ごとに新たな登場人物をメインに据える形式が多いため、シリーズ全体の総キャラクター数も必然的に膨れ上がっている。新刻敬ぐらいならさすがに忘れる人は少ないはずだが、たとえば「仲村紀美香」や「相川靖子」あたりは名前を聞いただけではその詳細を思い出せるか微妙なところだろうし「野口佐知子」にまでなると、熱心なファンでも記憶している可能性はかなり低いのではないか。そこで、この機会にシリーズの登場人物を改めて整理してみたい。
と言っても、網羅的なキャラクター辞典のようなページは既にいくつか存在している*1し、そこまで大掛かりなものを作成するつもりも能力もない。少し異なった観点からの、手軽なアプローチを考えている。
ブギーポップシリーズに登場するキャラクターは多いが、そこには当然プロフィールの一部を共有する者たちもいる。同じ学校、同じ組織、同じ人物の関係者……こういったいくつかの共通点を基準にしてキャラをひとまとめにすることで、少しはシリーズの見通しが良くなるのではないか、という期待がある。実際にどの程度の効果があるものか分からないが、とりあえずはやってみることにしよう。
注意点。キャラクターは主に『ブギーポップは笑わない』〜『ブギーポップ・チェンジリング』までのシリーズ本編19巻及び、『ビートのディシプリン』『ヴァルプルギスの後悔』『螺旋のエンペロイダー』からリストアップするが、分類の方法によっては、世界観を共有する他の上遠野作品にも言及する場合がある。また、それぞれの作品について、ネタバレに特に配慮はしていないし、「合成人間」や「MPLS」といった基本的な用語についての説明もない。つまり、上遠野作品に一通り触れている読者に向けた記事ということになるだろう。逆に、「死神を待ちながら」など幾つかの書籍未収録短編については自分が未読のため対象から外させてもらった。申し訳ない。
○深陽学園生徒
第一作『笑わない』の主な舞台となり、宮下藤花をはじめシリーズの重要人物が多く通う県立高校。以後も、在校生や卒業生がしばしば登場する。IDカードで生徒の登下校が記録されるなどの特徴はあるが基本的には普通の進学校。のはずだったが、巻を重ねた結果、一般生徒からさえ「……なんだか、やけに人が死ぬよな、この学校――」「いなくなっちまうヤツも多いよ。絶対変だよ」*2と言われるほどにまでなってしまった。上遠野浩平の夢に出てくる学校がモデル。
判明している場合には、藤花が二年の時を基準に学年も記した(藤花三年時の一年生は便宜的に「零年」)。
- 竹田啓司(三年。『ブギーポップは笑わない』『歪曲王』『溶暗のデカダント・ブラック』など)
- 宮下藤花≒ブギーポップ(二年。登場作品多数)
- 霧間凪(二年。登場作品多数)
- 末真和子(二年。登場作品多数)
- 新刻敬(二年。『笑わない』『歪曲王』『デカダント・ブラック』など)
- 早乙女正美(一年。『笑わない』『さびまみれのバビロン』)
- 百合原美奈子(マンティコア)(二年。『笑わない』)
- 百合原美奈子(本人)(二年。『笑わない』)
- 田中志郎≒歪曲王(一年。『笑わない』『歪曲王』『デカダント』など)
- 木村明雄(二年。『笑わない』「ジャックポットの匙」)
- 紙木城直子(三年。『笑わない』『夜明け』『ヴァルプルギスの後悔』)
- 木下京子(二年。『笑わない』『VSイマジネーター2』)
- 草津秋子(一年。『笑わない』)
- 野口佐知子(一年。『笑わない』)
- 坂本清(一年。『笑わない』)
- 水乃星透子=イマジネーター(『イマジネーター1、2』『夜明け』『ハートレス・レッド』など)
- 小宮真理子(『イマジネーター1』)
- 織機綺=カミール(零年。後に料理学校に転校。『イマジネーター1、2』『ロスト・メビウス』『ヴァルプ』など)
- 安能慎二郎(零年。『イマジネーター1、2』)
- 衣川琴絵(二年。『イマジネーター1、2』)
- 穂波顕子(『エンブリオ浸蝕』『エンブリオ炎生』『ハートレス』)
- 杉乃浦春海=ワン・ホット・ミニット(二年。『オルフェの方舟』)
- 坂崎(二年。『オルフェ』)
- 館川睦美(三年。『沈黙ピラミッド』)
- 不破明日那(二年。後に転校。『バビロン』)
- 狭間由紀子(二年。『バビロン』)
- 成城沙依子=フットプリンツ(二年。後に転校。『バビロン』)
- 諸山文彦(二年。『バビロン』)
- 甘利勇人=フラッシュ・フォワード(二年。『デカダント』)
- 三村(一年。『デカダント』)
- 飯田尚志(一年。『デカダント』)
○世界の敵
定義は様々だが、本編には毎回これやその可能性があった者が最低一人は登場している。とりあえずここではブギーポップに何らかの形で狙われた者に限定する。
- 来生真希子=フィア・グール(『夜明け』『ロスト・メビウス』)
- 景山=キャプテン・ウォーカー(『ペパーミント』)
- 本木三平=カウントダウン(能力のみ殺される。『浸蝕』)
- 内村杜斗(偽)=フェイルセイフ(『ハートレス』)
- ドクター(『ホーリィ&ゴースト』)
- 澄矢雅典=ホワイトライアット(『ジンクス』)
- 仲村紀美香=ギミーシェルター(『ジンクス』)
- 山下善次=竜巻(『メビウス』)
- 杉乃浦春海=ワン・ホット・ミニット
- 六嶺美登里=フォーリン・グレイス(『オルフェ』)
- メザニーン(虚言)(『ピラミッド』)
- 真駒以緒(偽)=スキャッターブレイン(『スキャット』)
- バッド・ダンス(『ムーンライト』)
- パラダイム・ラスト(『バビロン』)
- 岸森由羽樹(能力喪失。『デカダント』)
- 甘利勇人=フラッシュ・フォワード(社会的に死亡)
- ザ・ミンサー(『ビートのディシプリン2』)
世界の敵については、
ブギーポップはバラさない? - 高度に発達した気遣いは、気違いと区別がつかない
こちらの記事も参考にしてもらえると嬉しい。
○カーメン
意味が複数あってややこしい語だが、ここでは「普通の人間が後天的な処置で能力を得た合成人間」の総称とする。統和機構内部ではその存在が隠蔽されているらしいが、スプーキーEが「素体」について言及していたり、改造を受けた合成人間に特に記憶操作が施されていなかったりと、その認知度は作品によってバラつきがある。合成人間となる経緯や手順にはそれぞれ微妙な違いがあるようだが、一括して扱う。
- キト(統和機構以外の組織による改造。『パンドラ』)
- 相川靖子=ティアジャーカー(強盗事件で死にかけたところを蘇生の上、統和機構によって改造。『オルフェ』)
- 小守時枝(心停止後にメロー・イエローが合成促進剤を注入。『ピラミッド』)
- 矢嶋万騎=ホーニー・トード(幼少時に事故で瀕死のところを、統和機構による薬品投与で一命を取り止める。『ムーンライト』)
- 不破明日那(小学生の時に事故で瀕死のところを、統和機構により生体改造)
- ピート・ビート=世良稔(戦災で死にかけたところを統和機構により薬品に浸けられる)
- マウス(『戦車のような彼女たち』)
来生真希子=フィア・グールを含めるかどうかは少し悩んだ。来生が自分に投与したのは「進化薬」であり、個人的にこれと「合成促進剤」は同一のものではないかと疑っているのだが、作中で明言されていないので今回は保留。同様に、薬で能力が生成されたとされ、実際に虹上みのりに「合成人間のガキ」と呼ばれているNPスクールの塾生たちにも後天的な合成人間が含まれていそうだが、今のところ室井梢のようなMPLSと区別することができないので、やはり保留にした。
○合成人間チーム
作中には、チームを組んで行動する合成人間たちが幾つか登場している。あるいは、戦闘用の場合、単独行動の方が例外的なのかも知れない。
- トラス・アトラス(『ヴァルプ』)
- トラス・サウス
- トラス・ノウス
- トラス・ウェスト
- トラス・イースト
- トラス・フロント
- トラス・リア
- イグノーブル・イグニッション(『螺旋のエンペロイダー2』)
○特別製(スーパービルド)
合成人間のうち、特に細かく設計され高い性能を持ったものを指すらしい。定義上、肉体を一から合成されたものばかりのようにも思えるが、マウスのような普通人を素体にした合成人間も含まれるらしい。
用語としての初出は、『ペパーミント』冒頭の、未発表の上遠野作品「形骸の戦士」からの引用。
合成人間のカテゴリーとしては他に、想定外の能力を持った「ワンオフ」というものも存在しているが、今のところスプーキーEとブーメランがその可能性を示唆されている程度(軌川十助=ノトーリアスI.C.E.とモータル・ジム、スプーキーEと同系統の能力である小守時枝も含まれるか?)
○リセット派(仮)
統和機構の実力者の一人、雨宮世津子=リセットとその部下の合成人間は比較的多く登場している。
- 雨宮世津子=リセット(『ホーリィ&ゴースト』『メビウス』『ディシプリン』など)
- 蒼衣秋良=コールドメディシン(元々はリセットの姉である雨宮美津子=リミットの関係者)
- 相川靖子=ティアジャーカー
- 無子規憐(本人)=セロニアス・モンキー(『化け猫とめまいのスキャット』)
- 有賀宗俊=ドーバーマン(『ヴァルプ』)
- 古猟琥依=ブリットヘッド
- 久嵐舞惟=ホルニッセ(『戦車』『私と悪魔の100の問答』『エンペロイダー』)
- カチューシャ(『戦車』『ヴァルプ』『エンペロイダー』)
- 巳鑑巳花車=モビール・ムーバブル(『騎士は恋情の血を流す』)
○次期中枢(アクシズ)候補
統和機構の現在の中枢である柊=オキシジェンの限界が近づくのに伴って、複数の中枢候補が現れている。自薦他薦を問わず一度候補に加えられたものは全て挙げる。
- 九連内朱巳=レイン・オン・フライディ(『ハートレス』『ディシプリン』『ヴァルプ』)
- 仲村紀美香=ギミーシェルター(死亡)
- 伊東谷抄造=シェイムフェイス(死亡。『ジンクス』)
- 小宮山愛=スイッチスタンス(死亡。『ジンクス』)
- ザ・ミンサー(死亡『ディシプリン2』)
- 飛鳥井仁
- マキシム・G
- ワイプ・アウト(『ヴァルプ4』)
- 御堂璃央=ホワイター・シェイド(『ヴァルプ4』『エンペロイダー』)
- 末真和子
ヴァルプ4巻のヴァルプルギスの言葉によると、中枢となるには本来「もう一人の候補との滅し合い」の試練が必要らしい。オキシジェンはこれを回避したようだが、その時(500年前)の「もう一人の候補」が、凪の叔父である長谷部京輔=イディオティック。
○自動的な存在(仮)
単純にMPLSとは言い切りがたい、ブギーポップと同質ないしは類似した描かれ方をされている人物を挙げる。この呼称はWikipediaに従った。
この内、ブギーポップとプームプームはそれぞれイマジネーターとバット・ダンスに対応した「天敵」であるとされるが、前者についてはまだ確証がない。また、『パンドラ』の六人や『デカダント』の塩多樹梨亜なども、個別の世界の危機に対応した存在であるといった表現がされている。
○提案者
イマジネーター分離後の飛鳥井仁の異名だが、ここでは彼がリーダーを務める能力者の互助会的な組織のメンバーを挙げる。
○水乃星透子と愉快な仲間たち(仮)
イマジネーターこと水乃星透子は生前にある目的のため、能力者などを集めて戦力としていたことが分かっている。その活動の詳細は10年以上前から告知されている作品「ブギーポップ・ストレンジ」で明かされるものと思われるが、現在のところ発表の予定はない。
- 水乃星透子=イマジネーター
- 穂波顕子(「巫女」の一人)
- 内村杜斗(偽)=フェイルセイフ(水乃星に能力を与えられる)
- 雨宮美津子=リミット(詳細不明。『メビウス』『戦車』)
- メザニーン(水乃星に認識されることで形を得る)
- パラダイム・ラスト(水乃星に能力を与えられる)
- 成城沙依子=フットプリンツ
- 諸山文彦(水乃星に不破明日那の監視を命じられる?)
- 千条雅人の姉(『ソウルドロップの幽体研究』『コギトピノキオの遠隔思考』)
○天から降りてきた者たち
遠未来で虚空牙と呼ばれることになる謎の存在が、その一部を地球に送り込んできた姿。人類の調査が目的だとされているが定かではない。『メビウス』での記述によると、四体存在しているらしい。
才牙兄妹は未確定だが、様々な情報を鑑みてそのどちらか(あるいは二人とも?)が該当する可能性が極めて高いように思われるので入れておいた。
○偽ブギーポップ(仮)
ブギーポップシリーズには、ブギーポップに似た姿をしていたりブギーポップを連想させたりするようなキャラが複数登場している。ブギーポップ本人の言によれば「本物も偽物も、ぼくが関係している領域では大した意味を持たない(略)本物のブギーポップなどというものはない」*3だそうだが、ここでは仮にこれらを「偽ブギーポップ」と呼ぶことにする。
- 谷口正樹(ブギーポップの扮装で自警活動。『笑わない』『イマジネーター1、2』『エンブリオ』など)
- 黒田慎平=スケアクロウ(ブギーポップのコスチュームのモデルとなった。『夜明け』)
- 雨宮世津子=リセット(『ホーリィ&ゴースト』で濱田聖子に内心「もしかして、あんたはブギーポップなのか?」と問われる)
- 相川靖子=ティアジャーカー(『オルフェ』で強盗を取り押さえる姿を見た田代清美がブギーポップの名前を漏らす)
- 輪堂進(イメージ)の本体(黒い帽子とマントを着た猫。また、作中作『化け猫ぶぎの寝坊』では、左右非対称の顔をした化け猫と「死神」も登場する。『スキャット』)
- 不破明日那(ブギーポップの扮装をして異常の調査)
- 狭間由紀子(同上)
- 成城沙依子=フットプリンツ(同上)
- パラダイム・ラスト(ブギーポップの扮装で、フットプリンツ達の前に姿を見せる)
- ちびブギー(仮)=塩多樹梨亜の歪曲王(『デカダント』)
今回の対象範囲からは外れるが、アニメ『Boogiepop Phantom』に登場したブギーポップ・ファントムは、まさに偽ブギーポップの代表と言ってもいいキャラだろう。また、漫画『ブギーポップデュアル』でも、本編とはやや異なる設定ではあるが、複数の(異なる人間に憑依した)ブギーポップが描かれている。
○ややこしい人たち
上遠野浩平作品は原作・原案の存在する一部の作品を除き、そのほとんどが世界観を共有している。シリーズをまたいで登場するキャラクターも多く、それが大きな魅力の一つでもあるのだが、同時にさまざまな混乱の原因にもなっている。ここでは、読者から勘違いされることの多いキャラクターについて簡単に触れる。
- 竹田啓司のデザイン事務所の「師匠」と、蝉ヶ沢卓=スクイーズ(混同されることが多いが別人)
- 釘斗博士と、しずるさんの主治医(同じ病院に勤めているが別人。『ホーリィ&ゴースト』に登場したスリム・シェイプ=江守譲の主治医や『ヴァルプ4』で御堂璃央と最初に話していた医師は、後者と同一人物の可能性もあるが不明)
- ソードフィッシュと、『ヴァルプ2』で飛鳥井仁に付き添っていた女能力者(飛鳥井仁に対する呼び名が「飛鳥井先生」から「仁」に変わっているが、恐らくは同一人物)
- 飛鳥井仁と九連内朱巳(『ディシプリン3』で以前からの知り合いのように会話をしているにもかかわらず、時期的に後のはずの『ヴァルプ2』ではお互い初対面として振る舞っている。周囲に対するカモフラージュなのか単なるミスなのか不明)
- 雨宮姉妹(雨宮世津子=リセット=せっちゃん、雨宮美津子=リミット=みっちゃん、と覚えるとよい)
キャラクターについてではないが、ブギーポップシリーズ等の現代日本を舞台にした上遠野作品が、ナイトウォッチシリーズにおけるシミュレーション世界であるという認識をたまに見かけるが、これは誤解*4。
○「下人の行方は、誰も知らない」(仮)
現状の最終登場作品の「その後」が気になるキャラクターたち。基準は感覚的なものだが、基本的には生死不明など極端な状況のキャラを対象にし、ホーリィ&ゴーストのように平和裏に物語から退場したものは除く。
- 天色優=ユージン(『パンドラ』終盤で重傷を負い、冬眠モードに入る)
- 軌川十助=ノトーリアスI.C.E.(『ペパーミント』終盤で重傷を負う。以後登場なし)
- 雨宮美津子=リミット(『メビウス』で手に入れた「天から降りてきた者」の一人であるブリックを利用して何かをしようとしているらしい)
- 小守時枝(『ピラミッド』終盤で心停止後、合成促進剤の投与により電気制御タイプの合成人間となる)
- 新刻敬(『デカダント』で、デカダント・ブラック操作能力者としての資格を得る)
- 浅倉朝子=モーニング・グローリー(リキ・ティキ・タビ=統和機構の天敵となる未来が示唆されている)
- 千条雅人の姉(水乃星透子の遺志を継ぎ、何かをしようとしているらしい)
- 木村明雄(短編「ジャックポットの匙」では、マンティコアの手首を発見後に行方不明になり、妹にかけてきた電話によって、とにかく何かものすごい状況に置かれていることだけが分かっている。『ペパーミント』冒頭に引用されている未発表作品「形骸の戦士」の「アキオ」は、彼のことだと予想されている)
- キャラバンサライ(未登場。『しずるさんと気弱な物怪たち』で言及される。恐らく世界の敵)
- タルカス(スプーキーE曰く「……あいつは“マンティコア”と言っていた。あの逃亡体はたしか“タルカス”の担当だったはずだ」)
○ブギーポップの知り合い
正確には、実際にブギーポップと遭遇し生き延びた者、とするべきだろうか。その正体が宮下藤花であることを知っているかどうかという区別もしておく。
- 「ブギー≒藤花」の事実を知っている
- 霧間凪(『夜明け』で出会う。『笑わない』『ハートレス』『ヴァルプ』などで再会)
- 竹田啓司(『笑わない』でその存在を知る。ブギーポップの唯一の?友人)
- 新刻敬(『笑わない』でマンティコアに殺されかけたところを救われる。『歪曲王』『デカダント』などで再会)
- 田中志郎(『笑わない』で出会う。『歪曲王』で再会)
- 水乃星透子(具体的な描写はまだないが、恐らく藤花のことも知っていたと思われる)
- 織機綺(『イマジネーター2』で飛鳥井仁の手から救われる。宮下藤花と出会ったのは『メビウス』)
- メロー・イエロー(対メザニーン戦で出会う)
- 相原亜子(スキャッターブレインの影響から解放してもらう。その後の文化祭で宮下藤花と出会う)
- 中条深月=プーム・プーム(藤花とは中学時代からの友人でブギーポップの存在も知っている。『ムーンライト』終盤で能力と、ブギーポップのことを含む記憶を喪失)
- 弓原千春(バット・ダンスをめぐる戦いの中で出会う。『ムーンライト』終盤でブギーポップに、安定を好まない性質と、ブギーポップのことを含む記憶を消される)
- 諸山文彦(水乃星透子に従う中でブギーポップ及び宮下藤花を知った?)
- 塩多樹梨亜(宮下藤花をストーキング。『デカダント』終盤でブギーポップの戦いを目撃する)
- 甘利勇人(フラッシュ・フォワードの未来視でブギーポップ及び宮下藤花の存在を知る。ブギーポップに敗北するが命は取られない)
- 岸森由羽樹(甘利勇人からの伝聞でブギーポップの存在を知る。ブギーポップに敗北する(自滅)が命は取られない)
- 「ブギー≒藤花」の事実を知らない
- 安能慎二郎(スプーキーEに襲われたところを救われる)
- 谷口正樹(ぬいぐるみ軍団に襲われたところを救われる)
- 辻希美(被投与体に襲われたところを救われる)
- ユージン(被投与体との戦いの後に対面する)
- 橋坂真(ゾーラギを撃破する場面を目撃する。『歪曲王』)
- 道元咲子(ブギーポップの笑顔を見る)
- 軌川十助(能力的に本来は世界の敵だが、その内面故に見逃される)
- 本木三平(能力のみを殺される)
- 高代亨(フォルテッシモとの決戦前に世界の敵か否かを見定められる)
- 穂波顕子(エンブリオの処遇をめぐってブギーポップを説得する。「巫女」時代にも会ったことがあるようだが、記憶はない)
- エンブリオ(穂波顕子の説得により処分を保留される)
- フォルテッシモ(約束をすっぽかされる)
- 結城玲治(ドクターとの戦いでブギーポップを利用する)
- 蒼衣秋良(牙の痕で命を救われる。宮下藤花とも出会っているが同一人物とは気づいていない?)
- 雨宮美津子(水乃星透子の影響のみを殺された?)
- ティアジャーカー(フォーリン・グレイスとブギーポップの戦いを目撃する)
- 歌上雪乃=メロディ・クール(ブギーポップだと気付かないまま遭遇する。藤花とは友人だが同一人物であることも知らない)
- 的場百太(バット・ダンスとの戦いを予言される)
- 狭間由紀子(コスプレのマナーについて説教を受ける)
- ピート・ビート(ブギーポップに敗北するが、世界の敵ではないため見逃される。直後、ミンサーにより記憶を消去される)
たとえば末真和子なども、短い会話であれば何度も交わしていることになるが、本人の認識では宮下藤花と話しているだけなので、ここでは除外した。それにしても、予想以上にブギーポップの関係者が多いことに驚く。友達は少ないが知り合いは多い。
○竹田くんハーレム(仮)
ブギーポップシリーズの中で最も「ラノベの主人公」らしいキャラの一人、竹田啓司。ラノベの主人公らしく、作中には彼に想いを寄せる女性キャラクターが複数存在する。
- 宮下藤花(交際中。藤花の卒業後はあまりうまくいっていないらしい)
- 新刻敬(『笑わない』で失恋。『歪曲王』で吹っ切る)
- 高木耕作の中学時代の彼女(憧れていた。『ジンクス』)
- 館川睦美(高校生時に片想い)
- 舵浦遊麻=クワイエット・ナイト(「竹田くんを私のモノにしてみせるわ……!」『デカダント』)
5人(最新刊を除くと4人)というのは一般的に考えれば多いが、ラノベの主人公としてはそれほどでもない。なぜ読者の間で「竹田くん=モテモテ」というイメージが定着したのか少し不思議だ。なお、ブギーポップについては扱いが面倒なので除外した。
小学生以下の年齢の、または小学生以下のような外見を持つキャラクターたち。他意はない。
- キト
- 橋坂真
- 霧間凪(小学生時。『夜明け』)
- 水乃星透子(小学生時。『夜明け』)
- 穂波弘(『エンブリオ』)
- パール(本体。『エンブリオ』『ディシプリン』『ヴァルプ』など)
- ブリック
- 須磨貞夫(小学生時)
- 杉乃浦春海(小学生時)
- メロー・イエロー
- ザ・ミンサー
- リキ・ティキ・タビ(『ディシプリン』『ヴァルプ』)
- カチューシャ
- マキシム・G
- フェイ・リスキィ(『ヴァルプ』『エンペロイダー』)
- 才牙そら
- 志邑詩歌(『エンペロイダー』)
- 室井梢(小六。『エンペロイダー2』)
現在、電撃文庫MAGAZINEで連載中の『螺旋のエンペロイダー』には女性キャラクターが多数登場しているが、才牙そら、志邑詩歌、フェイ・リスキィ、カチューシャなど、このカテゴリに属するキャラも多い。「最近のラノベ」らしさを出そうとしているのだろうか。
○百合ーポップはタマらない
「意味はない――深く考えても、意味はない」
- 霧間凪×末真和子(「すごくお礼を言いたい人がいるのに、その人は全然、そういうことを聞いてくれなくって、気持ちがずっと宙ぶらりんだから」)
- 宮下藤花×末真和子(「藤花のことは好きよ、もちろん」「それって、愛の告白ぅ?」)
- 霧間凪×織機綺(「「なにかあったんだろ。言ってみな」凪は横から綺の身体を引き寄せて、耳元に囁いた。動作はやや荒っぽいが、優しい声である」)
- ミセス・ロビンソン×九連内朱巳(「アケミちゃんか。可愛い名前ね」)
- 霧間凪×九連内朱巳(「二人はかなりの距離を挟んで、まるで睨み合うように見つめ合う」)
- メロー・イエロー×館川睦美(「なんだったらさ、あたしが“仕事”してあげてもいいけど?」「たとえば、その――入れてくれ、みたいなことでもいいの?」)
- 相原亜子×無子規憐(本物)=セロニアス・モンキー(「私は彼女とどんどん仲良くなってしまう。(略)ふらふらと吸い寄せられるように、彼女の言葉に惹かれていく」)
- 宮下藤花×中条深月(「深月が自分でも嫌なら、そういうことをしそうになったら、私は止めに行くと思う。うん、きっと行くわ」)
- 宮下藤花×歌上雪乃(「藤花は彼女のところに歩み寄ってきて、その頭を撫で撫でした」)
- 中条深月×歌上雪乃(「何言ってんのよ雪乃、水くさいわね」「深月ってほんとに優しいね」)
- 末真和子×不破明日那(「「す、末間さん――私は、今……」しがみつきながら、明日那が末真に告白しようとした」)
- 末真和子×狭間由紀子(「でもやっぱり、私は霧間誠一は、評論の方が本職だと思うから」「だからそれが浅いっていうのよ。あの作家は、絶対に小説の方が本気で、傑作なんだから」)
- 宮下藤花×塩多樹梨亜(「カラオケボックスでいいかな。手頃だし。明け方までいても文句を言われないし」)
- 新刻敬×塩多樹梨亜(「ちょっと、怖かったかな?」「うん――」)
- 末真和子×九連内朱巳(「そ、その――よかったらだけど、末真さん……連絡先、教えてくれないかしら?」)
- 紙木城直子×霧間凪(「ひっ、と凪が思わず身をすくめると、その頬に直子の柔らかい指先が、そっ……と触れてきた」)
- 才牙そら×志邑詩歌(「無理をしなくていいのよ、詩歌ちゃん。あなたは私が守ってあげるから――お姉さんの代わりに」)
- しずるさん×よーちゃん(「私なら、よーちゃん――あなた以外の誰かを、あなたを犠牲にしてまで救おうとは思わない」「私は、他の人はどうでもいいわ。しずるさんが一緒なら」)
以上。
網羅的なものを目指してはいないと言ったものの、寺月恭一郎やフォルテッシモなど何人かの重要人物を含むカテゴリを思い付けなかったのは少し残念だ。その辺りは、不満のある向きが各自で自由に補ってもらいたい。
個人的には、いずれブギーポップがソーシャルゲーム化でもした際には、こういうカテゴリでパーティを統一すると、何かしら特殊なスキルが発動したりするといいんじゃないかなあと想像などしている。あ、そういや「“合成”人間」とか、まさにソシャゲにぴったりじゃん!どうですかアスキー・メディアワークスさん!いい加減ブギポ単独でゲーム一本ぐらい作れや!電撃躍進の功労者を毎度毎度、召喚やらサポートやらのみとか腑抜けた扱いしてんじゃねーわよ!(ワン・ホット・ミニット的突然の激怒)
電撃学園RPG Cross of Venus SPECIAL
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