名古屋空襲70年:東邦高で慰霊祭 犠牲者の碑を披露
毎日新聞 2014年12月13日 18時41分(最終更新 12月13日 18時55分)
1944年12月の空襲で生徒ら20人が亡くなった名古屋市名東区の東邦高で、空襲から70年となる13日、慰霊祭が開かれ、犠牲者の名前を記した新たな碑が披露された。同校は今後、空襲の悲惨さを広く知ってもらうため、この日を「名古屋空襲の日」に制定するよう市に要望するという。
空襲では、近くの三菱重工の工場が爆撃され、300人以上が死亡、学徒動員されていた同校の生徒や教師計20人も命を落とした。同校は95年、銃弾の痕が残るコンクリートの塊を「平和の碑(いしぶみ)」として校庭に設置し、新しい碑はその横に置いた。
慰霊祭に参加した生徒会長の高橋佑希さん(17)は「当時の状況を知っている世代が減ってきている。歴史をきちんと学び、平和を守るために積極的に行動していきたい」、犠牲者の同級生らで作る「東邦辰巳会」代表の岡島貞一さん(87)は「若い世代に平和の尊さを伝え続けたい」と話した。慰霊祭では、約250人が平和を祈りながら次々と献花した。【三上剛輝】