日本経済新聞社は14日投開票の衆院選の終盤情勢を調査した。自民党は序盤の勢いを維持し、全475議席のうち、単独で300議席超をうかがう。公明党とあわせた与党では、参院で否決された法案を衆院で再可決できる3分の2(317議席)を確保しそうだ。民主党は一部の選挙区で巻き返しているが、全体では横ばい。維新の党は不振だ。
■野党が候補者一本化
小沢、藤原と大接戦 岩手4区/枝野、牧原に後れ 埼玉5区
共産を除く野党が与党に対抗するため候補者を絞り込んだ選挙区では、民主や維新などとのすみ分けが必ずしもうまくいっていないことがうかがえる。終盤情勢の調査では、両党の支持層の一部が自民候補に流れている実態が改めて浮き彫りになっており、一本化した野党候補が自民批判票の受け皿になれるかどうかが最終盤の流れを左右しそうだ。(敬称略)
北海道1区(自)
〈札幌市中央、西、南区〉
横路 孝弘 73〇民 前
野呂田博之 56 共 新
船橋 利実 54〇自(麻)前[公]
飯田 佳宏 41 無 新
船橋と横路が激しく競い合う。船橋は自民支持層の7割弱を固めた。横路は民主支持層の8割を固め、自民支持層の一部を取り込んで追い上げに懸命。無党派層の動向がカギを握る。
北海道8区(自)
〈函館市、渡島総合振興局管内など〉
原田 有康 66 共 新
逢坂 誠二 55〇民 元
前田 一男 48〇自(町)前[公]
逢坂と前田が激戦。逢坂は民主支持層の9割を固めたほか、無党派層の4割弱にも浸透する。前田は自民支持層の7割と公明支持層の8割を固めつつ、さらなる上積みをめざす。
岩手4区(未)
〈奥州市、花巻市、北上市など〉
藤原 崇 31〇自(町)前[公]
高橋 綱記 67 共 新
小沢 一郎 72〇生 前
小沢と藤原が大接戦。小沢は議席死守へ向けて地元でどぶ板。生活支持層の9割を固め、民主支持層も取り込む。藤原は自民支持層の7割弱を固め、無党派層を奪い合う。
栃木3区(み)
〈那須塩原市、矢板市など〉
簗 和生 35〇自(町)前[公]
秋山 幸子 63 共 新
渡辺 喜美 62 無 前
簗が渡辺を突き放し、一歩抜け出た。農家や自営業者から幅広く支持を得て、無党派層にも浸透しつつある。渡辺は父から引き継いだ地盤を固め切れず、無党派層でも簗の後じんを拝する。
埼玉5区(民)
〈さいたま市中央、大宮区など〉
山本 悠子 62 共 新
牧原 秀樹 43〇自 前[公]
枝野 幸男 50〇民 前
牧原が自民支持層の7割、公明支持層の8割弱を固めてややリード。枝野は民主支持層の9割弱を固めた。幹事長として全国遊説をしつつも地元入りの回数を増やし、激しく追い上げる。
東京15区(み)
〈江東区〉
猪野 隆 49 無 新
柿沢 未途 43〇維 前
秋元 司 43〇自(二)前[公]
吉田 年男 66 共 新
保守層の支持基盤を拡大する秋元が柿沢との差を広げ、有利な戦い。会社員や主婦層にも浸透。柿沢は民主支持層が5割弱にとどまり、やや出遅れ。態度未定の無党派層の取り込みを急ぐ。
東京21区(民)
〈立川市、昭島市、日野市〉
長島 昭久 52〇民 前
小田原 潔 50〇自(町)前[公]
吉岡 正史 40〇共 新
小田原が長島を逆転。自民、公明支持層のそれぞれ6割をまとめ、主婦層にも支持を広げる。民主支持層の8割を固めた長島は自営業者らに浸透。大規模集会の開催で巻き返しをかける。
神奈川4区(み)
〈横浜市栄区、鎌倉市など〉
山本 朋広 39〇自 前[公]
浅尾慶一郎 50 無 前
荻原 隆宏 44 無 新
加藤 勝広 70 共 新
解党した、みんな代表だった浅尾が無党派層の5割に浸透し、引き続きリードを保つ。民主、維新の支持層も手堅く固めている。山本は自民支持層でも6割しか取り込めていない。
神奈川8区(み)
〈横浜市緑、青葉区〉
江田 憲司 58 維 前
若林 靖久 29 共 新
福田 峰之 50〇自 前[公]
江田が福田を引き離し優位に。民主支持層の7割弱に加え、無党派層の3割も固めた。福田は自民支持層の半数しか固め切れていない。無党派層の取り込みに苦戦。
新潟4区(自)
〈三条市、加茂市など〉
菊田真紀子 45〇民 前
西沢 博 34 共 新
金子 恵美 36〇自(二)前[公]
金子が支持基盤を固め、優勢を維持。自民支持層の9割弱をまとめ維新票の一部も取り込む。無党派層でも菊田とほぼ互角の支持を得る。菊田は民主支持層の9割を固め、無党派層への浸透に躍起。
山梨1区(自)
〈甲府市、韮崎市など〉
中島 克仁 47〇民 前
遠藤 昭子 63〇共 新
宮川 典子 35〇自(麻)前[公]
宮川が中島との差を広げて優位な戦い。区割り変更に伴う候補者調整で比例代表に回った旧3区の中谷真一の支援を受けながら、幅広い年齢層から支持を集める。みんな解党で民主入りした中島は、民主支持層の8割、維新支持層の6割を固めている。
愛知11区(民)
〈豊田市の旧市部など〉
八木 哲也 67〇自 前
古本伸一郎 49〇民 前
牧田 充生 60 共 新
古本が八木を逆転したが、混戦模様。若年層や主婦層で拮抗する。トヨタ系労組の支援を受ける古本は民主支持層の9割のほか、維新支持層の6割も固める。八木は組織力を生かし、自営業者らに浸透。
滋賀1区(自)
〈大津市、高島市〉
川端 達夫 69〇民 前
佐藤 耕平 32 共 新
大岡 敏孝 42〇自(二)前[公]
大岡が川端とのリードを広げ、やや先行。大岡は自民、公明支持層のそれぞれ8割近くをまとめたほか、維新支持層の3割も取り込む。川端は民主支持層の8割を固めたが、幅広い年齢層でリードを許す。
京都6区(民)
〈宇治市、城陽市、八幡市など〉
山井 和則 52〇民 前
安藤 裕 49〇自 前[公]
上條 亮一 28 共 新
安藤と山井が激戦。高齢世代の支持をほぼ二分する。安藤は自民支持層の7割のほか、維新支持層の4割弱を取り込む。山井は民主支持層の大半を固めたが、維新支持層への浸透はいまひとつ。無党派層への支持拡大を急ぐ。
大阪1区(維)
〈大阪市中央、港、生野区など〉
井上 英孝 43〇維 前
柴山 昇 61 共 新
大西 宏幸 47〇自(岸)新[公]
やや先行する大西を井上が追い上げる。主婦層や若年層で支持が拮抗。大西は組織力を生かし保守層を取り込む。井上は維新支持層の9割弱を固めたが、民主支持層は3割弱と広がりを欠く。態度未定が5割に及ぶ無党派層への浸透を進める。
兵庫11区(民)
〈姫路市の旧市部〉
頭師 暢秀 44〇自 新[公]
苦瓜 一成 61 共 新
松本 剛明 55〇民 前
松本がややリードする。民主支持層の9割を取りこぼさず、無党派層への浸透は3割に拡大。頭師は自民支持層の6割弱しか固めず、松本の浸透を許す。浮動票の取り込みにも懸命。
広島6区(未)
〈尾道市の旧市部、庄原市など〉
亀井 静香 78 無 前
寺田 明充 63 共 新
小島 敏文 64〇自(岸)前
亀井が一歩抜け出す。自民支持層の3割のほか、民主支持層の8割をまとめた。高齢者層の支持が厚く、無党派層でも4割に浸透。小島は後援会組織の引き締めに必死。
香川2区(民)
〈坂出市、さぬき市など〉
瀬戸 隆一 49〇自(麻)前[公]
佐伯 守 54 共 新
玉木雄一郎 45〇民 前
瀬戸が玉木を僅差で逆転。自民支持層の6割しか固め切れていないが主婦層の4割の支持を得て、女性票の獲得に勢い。玉木は民主支持層の9割をまとめ、自民支持層の2割を奪う。無党派層の3割にも浸透。
大分1区(自)
〈大分市の旧市部〉
山本 茂 63 共 新
吉良 州司 56〇民 元
穴見 陽一 45〇自(町)前[公]
穴見が一歩先行し、雪辱を期す吉良の猛追をかわす。穴見は自民支持層の7割を固め、維新支持層でも3割に浸透。吉良は民主支持層の9割を固めたうえ社民支持層の8割をまとめる。
沖縄1区(自)
〈那覇市、久米島町など〉
赤嶺 政賢 66〇共 前
国場幸之助 41〇自(岸)前[公]
下地 幹郎 53〇維 元
国場が赤嶺をややリード。国場は自民、公明支持層の7割以上を固めた。辺野古移設反対を訴える赤嶺は共産支持層の9割を固め、民主支持層の5割、無党派層の4割に浸透。下地も割って入る。
| 北海道 | 北海道 |
|---|---|
| 東北 | 青森 | 岩手 | 秋田 | 山形 | 宮城 | 福島 |
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| 四国 | 徳島 | 香川 | 愛媛 | 高知 |
| 九州 | 福岡 | 佐賀 | 長崎 | 熊本 | 大分 | 宮崎 | 鹿児島 | 沖縄 |
| 合計 | 小選挙区 | 比例代表 | 公示前 | |
| 自 民 | 352 | 283 | 341 | 295 |
| 民 主 | 198 | 178 | 197 | 62 |
| 維 新 | 84 | 77 | 83 | 42 |
| 公 明 | 51 | 9 | 42 | 31 |
| 次世代 | 48 | 39 | 45 | 20 |
| 共 産 | 315 | 292 | 42 | 8 |
| 生 活 | 20 | 13 | 19 | 5 |
| 社 民 | 25 | 18 | 24 | 2 |
| 改 革 | 4 | 0 | 4 | 0 |
| 諸 派 | 49 | 5 | 44 | 0 |
| 無所属 | 45 | 45 | ― | 14 |
※諸派は幸福実現党など。公示前勢力は衆院解散後の党派の移動を反映した