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13 Dec 2014 09:56

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乃木坂46、アンダーメンバーが8000人を前にパフォーマンス “全員センター”で新たな一面も

リアルサウンド 12月13日(土)11時0分配信

乃木坂46、アンダーメンバーが8000人を前にパフォーマンス “全員センター”で新たな一面も
『アンダーライブ セカンド・シーズン Final!〜Merry X'mas “イヴ”Show 2014〜』の様子。

 乃木坂46のアンダーメンバーと研究生が、12月12日に東京・有明コロシアムにて『アンダーライブ セカンド・シーズン Final!〜Merry X'mas “イヴ”Show 2014〜』を行った。

 同公演は、10月に東京・六本木ブルーシアターで行っていた『アンダーライブ セカンドシーズン』の最終公演に位置づけられるもの。10thシングル『何度目の青空か?』発売時点でのアンダーメンバーと研究生が、これまでの800人(六本木ブルーシアター)から8000人(有明コロシアム)に大幅にスケールアップした会場でライブを繰り広げた。

 開演前には、この日の影ナレを井上小百合、伊藤万理華、齋藤飛鳥の3人が担当。齋藤飛鳥が「よっしゃ張り切って行くぞー!」と観客を煽ると照明が落ち、井上が「アイドルの概念を覆したい」と語るVTRが流れたあと、オープニングの「Nogizaka Overture」へ。そのまま最新シングル『何度目の青空か?』のアンダー曲である「あの日 僕は咄嗟に嘘をついた」から、ライブはスタートした。

 2曲目は伊藤万理華がセンターを務める「ここにいる理由」。メンバーは、ブルーシアタ―の規模とは比べ物にならないセットの大きさを存分に利用したフォーメーションダンスを披露すると、続けてEDM調の楽曲に乗せてダンスパートへ。各人がキレのある動きで躍動していた。その後は「狼に口笛を」、「制服のマネキン」と、勢いのある楽曲で畳みかけた。ここで初めてMCコーナーへと移り、伊藤万理華が「早いけどメリークリスマス!」と挨拶すると、永島聖羅は「今まではセットリストや演出も自分たちで考えてきたけど、8000人規模はやっぱり違う」と観客を前にした驚きを表現した。続けて伊藤万理華が「ここにいるのが信じられない…」と早速目を潤ませると、その空気を和ませるかのように永島が「かなりん(中田花奈)が楽屋でひめたんビーム見たいって言ってた」と語り、中元日芽香がお約束の「ひめたんビーム(クリスマスバージョン)」を披露した。

 ここでビジョンには、とある会議室に呼び出されたメンバーが映し出され、今回の企画として、メンバー全員が抽選をし、どれか1曲でセンターを務めるという「全員センター」を行うことが明らかになった。その後、同企画のトップバッターとして、樋口日奈がセンターを務める「ぐるぐるカーテン」を披露。樋口の柔和なキャラクターが同曲のテンポ感に上手くマッチしているように見えた。

 続いて「春のメロディー」でセンターを引き当てたのは、研究生の寺田蘭世。今回の企画ならではの登用に、ファンが歓声を送ると、寺田は幼い声を振り絞って同曲を歌い上げた。7曲目は齋藤飛鳥がセンターを引き当て、彼女の元気でおてんばなイメージが当てはまる「夏のFree&Easy」を披露し、8曲目はアリーナ近くのサブステージから、伊藤万理華がセンターの「扇風機」を披露した。

 9曲目の「バレッタ」は、イントロが始まってもセンターが分からないまま、ビジョンに影だけが映し出され、Aメロ直前にその姿が研究生・相楽伊織のものであると判明。同曲は相楽が7月11日のアンダーライブ初登場時に、奇しくもセンターを務めた楽曲で、その引きの強さに驚かされた。10曲目は川村真洋がロック調の「音が出ないギター」でキレのあるパフォーマンスを見せると、11曲目の「失いたくないから」では、川後陽菜がセンターを務めた。川後は同曲を悲しげに歌い上げたあと、選抜メンバーの深川麻衣に対する“私信”を手紙として読み上げ、観客を爆笑させた。

 12曲目「指望遠鏡」でセンターを引き当てたのは中田花奈。中田はサブステージからハンドカメラを使って観客をビジョンに映し出すという演出を取り入れ、自分の名前が書かれた「推しタオル」を客席に見つけると、そのタオルを掲げたいた男性客にプレゼントを進呈すると語るサプライズを演出した。前半戦最後の「左胸の勇気」でセンターを引き当てた能條愛未は、彼女のバラエティキャラを存分に活かしたパフォーマンスを披露。能條は「本日の主役」と書かれた襷を肩に掛け、全員で揃って行う振り付けのシーンでも他のメンバーが散っていったり、ビジョンには某大型掲示板を模したコメントの弾幕が流れたりと、手の込んだ仕掛けで観客を楽しませていた。

 ここでライブの演出が大きく変わり、学園をテーマにしたミュージカルのコーナーへ。メンバーは半分芝居・半分コントのように、「世界で一番 孤独なLover」や「月の大きさ」などの楽曲を交えつつ、時にシリアス、時にコミカルな演技を披露し、観客を飽きさせない演出を見せていた。その後のMCではメンバーがクリスマスにちなんだ胸キュン台詞をファンにプレゼント。斉藤優里の「寒い中来てくれてありがとう、優里と今日モフモフしない?」や、中元日芽香の「いきますよぉ、ちゅーしちゃうぞ!」という台詞から、齊藤飛鳥の「どうせお前ら、クリスマスを過ごす相手いないだろ!」というパンチの効いたワードまで飛び出し、ファンを大いに楽しませた。

 そして、研究生・伊藤純奈がセンターを引き当てた15曲目「生まれたままで」から後半がスタート。16曲目には和田まあやが「涙がまだ悲しみだった頃」でセンターを務めた。17曲目の「やさしさとは」では、研究生・渡辺みり愛がセンターを引き当て、おっとりとした声を張り上げて歌うと、18曲目は伊藤かりんが「サイコキネシスの可能性」でセンターを務め、元気なキャラクターを前面に打ち出した。舞台をサブステージに移した19曲目「ロマンスのスタート」では、中元日芽香がセンターを引き当て、キュートだが芯のあるボーカルワークを存分に披露した。

 20曲目であり、恋に慎重な女の子の心情を歌にした「ハウス!」では、テレビなどではヤンキーキャラが取り上げられがちだが、実は恥ずかしがり屋な畠中聖羅がセンターを引き当て、楽曲に新たな視点を加えていた。21曲目のグループを代表する楽曲「君の名は希望」でセンターを引き当てたのは新内眞衣。新内は同曲のイントロが流れるなか「乃木坂46に入ったのは21歳で、正直遅いデビューでした。でも、みんな、ありがとう」と泣きながら熱唱した。

 22曲目の「気付いたら片想い」で、センターとしてビジョンに映し出されたのは、ここまで盛り上げ役に徹していた永島聖羅。永島の顔から笑顔が消え、切なさを演出する同曲に負けることなくセンターを演じきった。その後、井上小百合が、センターとしてステージを縦横無尽に駆け巡った「シャキイズム」を披露すると、「ダンケシェーン」では北野日奈子がポップなキャラクターを如何なく発揮したパフォーマンスを見せた。

 25曲目には斉藤優里がセンターを引き当てた「ロマンティックいか焼き」で、クライマックスへと向かっていく会場をさらに盛り上げた。そして曲が終わるころ、斉藤優里が「ここで一句。『言われるの 橋本環奈に 似てるって』」と読み上げ、メンバーから総ツッコミを受けると、俳句が書かれた色紙を裏返し、そこには研究生・鈴木絢音による「そんなバカな・・・」とサインが書かれていた。ここから26曲目「そんなバカな・・・」へとスムーズに映り、センターを務めた鈴木はアリーナをトロッコで周回しながら同曲を歌い上げた。27曲目「ガールズルール」では研究生・佐々木琴子がセンターを引き当て同曲を熱唱。ここで「全員センター」企画が終了した。その後、MCで井上小百合が「この場所に立たせて頂いてありがとうございました」と語ると、「初恋の人を今でも」を全員で披露し、本編は終了した。

 続けて行われたアンコール1曲目では、学業のため本編には出演できなかった研究生・山崎怜奈を加え、ライブTシャツに着替えたメンバーが「13日の金曜日」を溌剌と歌い上げ、会場を再び盛り上げた。その後、ビジョンには「緊急告知」と題し、これまでのライブを振り返った映像が流れたあと、12月30日に東京国際フォーラム ホールAで一年を締めくくるイベント『乃木坂46 大感謝祭2014』を開催するというサプライズが発表された。その後、伊藤万理華が今回のライブについて「10月の長い期間アンダーライブをやってきて。このメンバーだけでやれるのはありがたいし、アンダーメンバーにも、乃木坂46にももっと注目して欲しい」と目を潤ませながら振り返り、ラストの「乃木坂の詩」へ。紫色のサイリウムとともに同曲を歌い上げたあと、永島聖羅が「最初は人が集まらなかったのに、今はこんなに多くの人が来てくれるようになった。今後どうなるかわからないけど、この景色、この紫色のサイリウムは忘れません」と語り、肉声で、しかしはっきりと8000人の観客に聴こえる声で「ありがとうございました!」と叫び、ステージを後にした。

 歓声が続くなか、メンバーのほぼ全員が目に涙を浮かべたまま再び登場すると、井上が「10枚目の選抜発表から色々あって、私たちも色んなことを考えて。でも、私はこのメンバーが大好きです。これからも宜しくお願いします」と涙を流しながら思いのたけを語った。そして最後は永島が「何回もアンコールありがとうございます! でも、この会場9時までなんです!」と、しんみりした空気を打破し、ファンを一気に現実へと引き戻した。これにはメンバーも再び笑顔になり、最後はにこやかなまま、公演が終了した。

 それぞれのメンバーにしっかりとスポットライトが当たり、キャラクターが映える曲、新たな可能性を引き出す曲を提示したうえで楽曲に新たな視点を加えた「全員センター」企画も無事成功した今回の公演。続く13日、14日には、同会場で『Merry X'mas Show 2014』が開催される。

中村拓海

最終更新:12月13日(土)11時0分

リアルサウンド