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R18恋人が寝取られるお話 作者:ダムンダムン

21話 三咲ルート


結局俺は柚の誘いを断り、三咲さんに家に来てもらうことにした

それを三咲さんに伝えると、目を輝かせて満面の笑みを浮かべた

「そ、そうかっ!... まぁ、別にアタシは行きたい訳じゃないけ どなっ お前にはしっかりと働いてもらわなきゃってのもあるからな」

焦ったように早口でまくし立てる三咲さんはどこか可愛くて俺はクスッと笑ってしまった


そしていつ頃来るかや家の場所を伝え、休憩時間が終わり仕事に戻った




そして翌日になり、俺はベッドから体を起こした

三咲さんはかなり早くから来たがったので、俺は休日にも関わらず早起きをすることになった

時計を見ると既に予定の時間が迫っており俺は慌てて身支度することにした

急いで一階に降りるとチャイムの音が響いた

あれ、まさかな... と思い誰が来たかを確認すると三咲さんだった


俺は鍵を開け三咲さんを迎えいれた

「... ... ... おはよっす」

両手にはパンパンになったビニール袋をぶら下げていた

「お、おはようございます... 早かったですね三咲さん」

「わりぃな、早すぎちゃったか?」

「ぜ、全然そんなことないですよっ! むしろ朝早くから三咲さんにあえて嬉しいですよ」

「... ... ... そういうことさらっと言うんじゃねえよ。 まぁいい、中入らせてもらうぜ」

「あっはい、どうぞどうぞ」

三咲さんに家に上がってもらいリビングまで案内する

その際、ビニール袋を代わりに持とうとしたら重すぎてひとつ持つので精一杯だった
この重さの袋を二つも持っていた三咲さんの力が尋常じゃないと思い知らされた

重さに苦戦する俺を見かねた三咲さんに、アタシが持つから無茶すんなよ、と優しく言われたがなんとか踏ん張り運ぶことが出来た

「別にアタシにとっては軽いもんなんだから、無理してお前が持たなくてもよかったんだぞ?」


「いやでも、わざわざ三咲さんに来てもらって家の中で重いものを運ばせるのも申し訳ないですし...
それに、一応男なんでカッコつけたい気持ちもありまして... すいません」

「... 別に謝る必要はねえよ。
それにアタシが無理矢理来たようなもんだからな」

三咲さんはポリポリと頬をかき目線をそらした

「で、とりあえず今からどうしますか?」


「... そうだな、お前まだ朝飯食ってないだろ? アタシもまだだから、軽くなんか作るか」

そう言って三咲さんは立ち上がり、台所に向かう

「俺もなんか手伝いますよ」

客人である三咲さんに任せっきりというのもどうかと思い、俺は立ち上がり手伝おうとしたが、

「あ~ お前は座ってなって。 別に朝から手の込んだもの作る訳じゃねえからテレビでも見て待っててくれよ」

ひらひらと手を振り俺の申し出を三咲さんは断った

申し訳ない気持ちはあったが、せっかくなので俺は浮かせた腰をソファに戻した


三咲さんはエプロンも持参しており、それを身に付け調理を始めた手慣れているようで手際よく野菜を切ったりしていた


出来た料理を三咲さんがテーブルに運び、朝食の時間になった


料理は野菜入りのスクランブルエッグやベーコンなどホテルの朝食にありそうなメニューだった

「うわぁ、すごく美味しそうです!」

「別にそんな驚くもんじゃないだろうが。 ほら、冷める前にさっさと食べちまうぞ」


かなりの空腹感と久しぶりの誰かにつくってもらった暖かい料理が嬉しくて、俺は勢い良く料理を口に運んだ

「そんな焦んなって、別に誰もとりゃしねえよ」

微笑みながら俺を見る三咲さんからはとても暖かい何かを感じた

何故か照れ臭くなってしまった俺は三咲さんから目をそらし食べることに専念した


食事中三咲さんは、俺が口を汚すと、「しょうがねえなぁ」
と言いながら口を拭いてくれたり、喉を詰まらせると飲み物を渡してくれるなど甲斐甲斐しく世話を焼いてくれた

照れ臭く思ったが、何故か嫌な気持ちにはならずむしろ嬉しいと感じた



食事を終えると三咲さんは直ぐに食器を片付け皿を洗い出した

三咲さんの見た目はヤンキーっぽい その三咲さんが慣れた手つきで台所で働く姿は不思議な感じもしたが、どことなくしっくりする気もした



働く三咲さんを見ていると、お腹が満たされたことも手伝いまぶたが重くなってきた
いつもなら寝てしまっても構わないのだが、今寝てしまうのは流石に失礼だと思い必死に堪えた


俺が眠気と戦っている間に三咲さんは片付けが終わったようだった


すると、隣に三咲さんが座った気配を感じた

はっと目を開け俺は三咲さんにお礼を言おうとした

「あのっ、三咲さっ... 」

言葉を言い切る前に三咲さんが俺を引っ張り、結果俺の頭は三咲さんの膝の上に乗せられ、俺の体はソファの上で横になっていた

つまり、俺は三咲さんに膝枕をされる形になっていた

何故膝枕を?と聞こうと思ったが、三咲さんが俺の頭を優しく撫でてきた

その気もちよさに、俺は再びまぶたが重くなってきた
下に感じる柔らかな太ももの感触に俺を包み込む優しい匂いに俺はそのまま眠りに落ちた

「... アタシのせいで朝早く起こしちまったからな... ゆっくり休めよ、勇」


三咲さんの慈愛に満ちた声は俺を更に深い眠りに誘った









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