1-5
ほとんど味わう余裕も無く、イってしまった。
それでも、はじめて体験したフェラチオはたまらなく気持ち良かった。
(もう一度、舐めさせよう)
さっきと同じ体勢、両足を大きく開いてベッドに座り、その間に裸の彩香を床に膝まづかせる。
酷い目に合わされすぎて呆然としているのか。小さく啜り泣くだけになっている少女に、悠太は命令した。
「ほら、また舐めるんだ」
「うぅ……ひっく」
反応らしい反応を見せずに、彩香が唾液と精液で汚れたペニスに顔を寄せる。
舌を伸ばして、また亀頭の裏側あたりを舐めてきた。
やっぱり腰が震えるほどの刺激がきたけれど、さっき出したぶんだけの余裕はあった。なんとか、我慢できる。
「ん……れぁ、じゅ……」
とはいえ、我慢できてしまうと、こんどは物足りなくなってくる。
変わりばえのしない動作を機械的に繰り返す彩香に、命令することにした。
「なに、同じことばっかりしてるんだよ。ちょっとは工夫しろ。
……手で根元の辺りを軽く持って、先っぽにキスして吸うんだ」
冷たい指先がペニスの根元に添えられる。
唇が亀頭の先端、尿道孔に触れてそこを吸い上げられると、さっきの射精でまだ残っていた精液がちゅっと吸いだされる。
キスされたところから袋の方まで、ゾクリと気持ちいいものが走った。
「こんどは、根元から舐め上げて……そう。あとは、出っ張ってる部分を舌先で引っかくみたいに舐めてみて」
好き放題に指示を出す。
細かなザラザラにペニスの表面をなぞられるのは、手でのオナニーとは根本的に異なる感触で、くすぐったくて、たまらなくいい。
裏面に添って大きく舐め上げられると、根元あたりまで全体が引きつるようなくすぐったさがする。
カリをくすぐられれば、範囲が狭い代わりに強い快感が生まれる。
それぞれの場所によって気持ち良さが違うことが、今さらながらよくわかって楽しかった。
けれど命じられる順番にその動作を単発的に行う……というのを繰り返されるだけのそのフェラは、確かに気持ち良くはあったが、物足りなさも感じる。
泣きながらも反抗できない姿を見ているのは、痛快なのだけれど。
命令に機械的に従うしたがうだけで、嫌々ながらされる行為なんて、そんなものかもしれない。
(ちょっと、やり方を変えてみようか)
別の趣向を試してみたくなった。
また、便利な左手の出番だ。
「彩香、よく聞くんだ。お前は、僕のことが好きで好きでたまらなくなるんだ。
僕に何かをしてあげたくて、僕を気持ち良くしてあげたくて、僕に喜んでもらいたくてしかたがない」
女の子に対するエロゲ的妄想をそのまま現実とするように、彼女を操る。
「どんなにイヤらしいことでも、痛いことでも、辛いことでもかまわない。
僕に求められたり、僕に何かされたりすると、幸せで心も身体も満たされて、もっともっとしたくなるんだ」
手を離す。
彩香の目が、ハッとしたように焦点を結んで…………数秒後には、それが酔ったようなトロンとした目つきに代わった。
「あ……あれ、おかしいよ。あたし、なんでェ……?」
なにやら混乱しているらしい。
それも当然だろう。さっきまで酷いことをさせられ、泣いていたの。それが突然、理由もなにもわからないのに、まったく違う感情が生まれてきたのだ。
「え……あの、えっと……」
僕の顔を仰ぎ見て、カァッと顔を赤らめる。
さっきまでのやさぐれた態度と対比して、落差がとても面白い。
「あ、あの……池田?」
「なんだよ。どうかしたのか」
「や、なんでもないけどぅ……その、舐めて欲しい……んだよな?」
うかがうように言うその表情は、発情して目の前のペニスを舐めたい感情が丸わかりで。
だからあえて、ちょっと腰を引いて見せる。
「泣くほどイヤだったんじゃないの? なら、無理させるのも悪い気がしてきたよ」
「え……でも」
また泣き出しそうな表情を浮かべるが、それはさっきまでの顔とは違う。
苦しくて泣きそうなのではなく、寂しくて泣きそうな顔だ。
「ご……ごめん。あの、あたし、池田にしてアゲたい」
「え~、でも、悪いよ」
「お、お願いだからっ。あたしに池田の……池田のオチン×ン、舐めさせてよ」
縋りつくように懇願するその姿は、化粧がグチャグチャに汚くなった顔と合わせて見下ろしていると、ほんとうに笑えるものだった。
それで気分がよくなって、悠太は頷いてみせてやった。
「そんなに言うなら、頼もうかな」
「う……うんっ」
ぱあっと、嬉しそうに顔をほころばせると、彩香はいそいそと勃起したペニスにすり寄った。
両手の指をそっと添えて、舌を這わせはじめる。
「んっ……コレで、いい? それと、ココの場所だっけ……ふんぅ」
「お、ぉ」
舌がねっとりと肉棒に絡まってくる。
さっきまでとは、全然違った。ずっと気持ちがいい感じで、ざらついた舌が何度もペニスを舐める。
つい先ほど教えたフェラの動作を、丹念に実行して見せる。
なんどか根元から舐め上げたあと、カリの部分をくすぐったり、先端を軽く吸ったり……その度に、あんまり気持ちがよくて、ペニスが震えて反応を見せてしまった。
「ふっあ……池田、きもちがイイんだぁ。……嬉しい」
子供のように夢中になって、何度も何度もキスしたり舐めたりする。
もっとも目元をボウッとさせたその顔は、子供のようだというにはイヤらしすぎたけれど。
「袋の方も、軽く触ってよ」
「うん……こんな感じ?」
従順に、さわさわと肉袋を指でさすってくれる。
これも気持ち良くくすぐったくて、勃起の方に加えられる刺激と相まって、すごくいい。
(やっぱり、愛情がこもったフェラだと違うのかなあ)
そんなことを考えてしまうくらい、ぜんぜんレベルに差がある。話にならないくらい、気持ちが良かった。
そのうち彩香は、自分でも工夫しようと思いはじめたようだ。
いろいろと動きを組み合わせてみたり、強くしてみたり弱くしてみたり、試すようにいろんな場所を舐めたりしてくる。
そんな彼女のかいがいしいフェラに、悠太はまた奥の方からこみ上げてくるものを自覚してしまう。
「あ、先の方、また出てきた」
口と指と舌で奉仕を愉しんでいるうちに、また先走りの液が出はじめた。
さっきの射精でまだ尿道の中に残っていた精液といっしょになって、わずかに白い白濁が混じったその液を、ちゅっとキスしながら吸いとる。
「ん……池田の味だよね。なんか、嬉しくて……美味しいかも」
ぺろぺろと、犬のように肉棒を舐めては、先端に液がまた滲んでくると、それを啜って飲み込んだ。
指の方もだんだんと慣れてきたのか、袋や太ももの方や、あちこちを撫でてきたりする。冷たい指先の感触が敏感な場所を這うと、ゾクッとした痺れが走る。
(また、出そうだ!)
さっき出したばかりなので、少しは余裕があると思っていた。
実際に一度目よりはずっともったけれど、操って熱心に舐めさせはじめてから5分もしないで、また限界が近づいてきていた。
「彩香、出そうだから、さっきっぽを咥えて」
「ぇあ、うんっ」
喜々として頷くと、彩香は口を開いて、膨れ上がった亀頭部分を咥えた。
「そう。出っ張ったすぐ下を、唇で締め付けるみたいにして刺激して……あとは、口の中で先っぽを舐めるんだ」
「ふぁ、ほぉうれいいろ? ……ん、じゅ」
先っぽが心地よい温かさに包まれて、濡れた熱い粘膜で刺激される。
「うっ、お……出すっ、吸って……吸って!」
「んじゅ、んんっ……んんんん!?」
2度目とは思えない量の迸りが、ペニスを通りぬけて出ていく。
「飲めよっ! こぼしたら、後で舐めさせるからなっ」
「んうっ、……ごくっ、けはっ、んご……っ」
命令されたとはいえ、慣れてもいないことだし、勢いや量もありすぎたのかもしれない。
たぶんほとんどは飲み下したけれど、むせて口元からこぼしてしまった分は、一部は顎を伝わって床にまで垂れ落ちた。
「ん、こくっ……ぷはぁ」
やがて射精が終わると、口の周りを汚しまくりながら息をひとつつく。
酒に酔ったようにうっとりとした表情で、そのままもういちど口を股間に近づけると、ペニスにこびりついた精液を舐め取りはじめた。
「まだ、ここに……んん」
射精直後の亀頭に舌を這わせられると、腰が引けるほど強烈な痺れが生まれる。
「ま、待って。……出したばかりは敏感だから、そっとやるんだ」
「ん……ゴメン。んちゅ……」
言われた通りに、萎えかけた肉棒をそっと口に含むと、唇であやす感じで刺激してくれる。
軽く吸われると、まだ中に残っていた精液がチュルッと吸い出される感触がする。それがまた快感で、背筋を弱い電流が走る。
射精する為のフェラチオもいいけど、お掃除フェラもこんなに気持ちがいいものだとは。
もっと精神的な満足感だけのものだと思っていたが、誤解だった。征服欲もすごく刺激されるけれど、ペニスの快感もけっこうある。これは、クセになる。
それでまた勃起しかけたけれど、その前にまた彩香を貶めてやりたい思いが浮かんでくる。
「ほら、床を見ろよ。こぼれちゃってるじゃないか」
フローリングの床は、濡れて汚れていた。精液と、彩香の唾液と、他にも涙とか混じっているかもしれない。
それをつま先で差しながら、そう言ってやる。
「あ……ご、ゴメン。でも、スゴく急だったから……」
「言っただろう? こぼしたら、舐めさせるって。……ほら、やれよ」
彩香は泣きそうな、そのくせ嬉しそうな表情を浮かべると、素直に床に土下座するようにして這いつくばった。
「ん、んん……へぁ」
ピチャピチャと、犬がミルクでも舐めるような音が聞こえてくる。
全裸で土下座しながら、床に垂れた精液を舐めて掃除する。
そのあんまりにも惨めな彩香の姿を見下ろすのは、やっぱりこのうえなく楽しかった。
「ほら、よく綺麗にしろよ」
「んぶ、は、はい……ん、ぢゅ」
汚くブリーチされた後頭部に、足を乗せて踏んでやる。
そうやって顔を床に押しつけられながら、それでも彩香は懸命になって床を舐め続ける。
(さて、今度は何をしようか……)
そう思ったとき。
階下から、「ただいまー」と、妹が帰ってきた声がした。
「ちっ、しょうがないか」
舌打ちをすると、ペニスを簡単に拭ってズボンを履く。
「僕が戻ってくるまで、声も音を立てるな。じっとしてろ」
そう言いつけて、悠太は妹に対応するために一階に向かった。
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