ニュース詳細
中国 「南京事件追悼日」式典で日本けん制12月13日 14時00分
K10039426211_1412131506_1412131512.mp4
中国政府は、ことしから12月13日を中国の南京で旧日本軍が多くの中国人兵士や市民を殺害したなどとされる「南京事件」の追悼日と定め、13日、現地で開かれた式典で、習近平国家主席は「歴史は変えることができない」と述べ、歴史認識を巡って日本をけん制しました。
13日午前、江蘇省・南京にある「南京大虐殺記念館」では、習近平国家主席など共産党の最高指導部のメンバーをはじめ、およそ1万人が参加し式典が行われ、参加者が黙とうする様子などが国営テレビで全国に中継されました。
この中で演説した習主席は、日中間で議論がある犠牲者の数について「30万人」だと中国の主張を繰り返したうえで、「歴史は変えることはできず、事実は巧みなことばや言い逃れによって消し去ることはできない」と述べ、歴史認識を巡って日本をけん制しました。
一方、習主席は「式典は、善良な人々に平和を堅持することを呼びかけるためのもので、恨みを継続させるためではない。日中両国の国民は、代々にわたって友好を続けないといけない」とも述べ、日中関係を重視する姿勢も示しました。
中国政府は、13日の追悼日のほか、第2次世界大戦で日本が降伏文書に署名した翌日に当たる9月3日もことしから国の記念日に定め、習主席らが参加して大規模な式典を行っています。
中国政府としては、日本との歴史の記憶を思い起こす記念日を通して国民の愛国心を高め、共産党の求心力を維持したいねらいがあるものとみられます。