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Free Role Life Online 作者:レルロ

2

・テイマーが地雷な理由
1.パーティープレイの時経験値配分によりいざこざが発生
2.同じくパーティープレイ時報酬分配でモンスターの分も要求してきた者達が多数居た
3.ステータス配分が他職業と比べて微妙
4.何故か魔法職
5.1と2でのことによりテイマーが晒し板により地雷職業だとのたまわった馬鹿が居たため。尚その後運営によりその言葉は消されたが既に遅かったらしい


以上のことよりどうやらテイマーは地雷職らしい。話を聞いている分には全く地雷には聞こえないが、テイマーというだけで馬鹿にされたりパーティーに入れて貰えなかったりするらしい。それほど悪い評判だということだ。
 それに加えモンスターをテイムすること自体が難しいらしい。過去にβ時代の検証組が近場に居るホーンラビットと呼ばれるモンスターをテイムしようと試みたところ、143匹目にしてやっとホーンラビットをテイムすることができたとのこと。
 まずそのテイムできたホーンラビット自体此処――始まりの街ランシス――の外のフィールドにわんさか居る雑魚の一種なので旨みもないとのこと。
 検証組の方々、お疲れ様です。

 そんなこともあってテイマーは地雷職の1つになってしまったようです。
 でも僕は諦めない!めげない!何故ならテイマーは俺1人しか居ないから!!
 なんてことを妹達に言うと

「兄貴!そのいきだぜ!!私も兄貴がモンスターを仲間にするまで一緒に冒険するぜ!!」

「お兄ちゃんのその捻くれてるところ好きだよ!でもしばらくは私達と冒険してね!」

 流石だ我が可愛い妹達よ。

「とりあえず、今から狩りに行こうぜ。ちょっと棍棒の具合をたしかめてみたい。」

「なんでまた棍棒なんて・・・今の見た目まんま山賊だからな。なんで病院生活送ってる奴がそんなムキムキなんだよ・・・。」


 それを言われてもなぁ。足無くす前はレスラー志望だったし仕方ないだろう。
 そいじゃあ狩りに行くとしますか!

ホーンラビット Lv.1
魔物 討伐対象 パッシブ

 兎が居た。でも普通の兎と違い頭に角が生えている。どうやらこいつがホーンラビットらしい。
 タカの指導の元後ろから跳びかかって棍棒を振り下ろす。しかし跳びかかった時点でこちらを向いて振り下ろした時には軽々しく避けられてしまった。ホーンラビットは何度も飛び跳ねながらこちらに突進してくる。速い、すばしっこい、めんどくさい!!


 うん、これは普通に殴っても当たらないな。実際に振っててそうなってるからそうに違いない。兎一匹に苦戦してるようじゃ駄目だな・・・早く仲間が欲しい。
 タカ達を見ると暇を余してるのか青白の毛皮をもった狼の群れを相手している。
 おい、指導しろよ。

 相手の突進を利用しよう。野球を思い出すんだ、そう、立ち止まって棍棒を構えて腰、腹筋、胴、腕、手首と連動させて撓らせて・・・ホームラン!!




 ホームランしたのはいいんだが、その後が駄目だった。吹っ飛んでいったホーンラビットはそのままタカと妹達が倒している狼へとスマッシュヒット! 気付いた狼達が牙を剥いてきたぞ、今ので俺を敵と認識したみたいだ。うん!やばい。

パンディット Lv.3
魔物 討伐対象 アクティブ・激怒

 青と白を基調とした狼ちゃんの群れの一匹が「ガウッ!!」と吠え、その一匹を筆頭にタカ達を無視して次々と俺に対して襲い掛かってきた。
 最初の一匹が噛み付こうと大きく開いた口に棍棒をぶち込んで地面に叩き伏せる。今の攻撃でも体力バーがあまり減ってるように見えない。

「すまんアト!手加減して手加減して少しずつ増やしてたら増やしすぎた!」

「てめぇら人が兎で苦戦してる時に何やってやがるんだよ!」

「ごめん!だけどホーンラビット程度で苦戦してる兄貴も悪いよ!」

「と、とりあえず私達も加わりますから安心して!」






 狼ちゃんの尻尾を掴んでタカに向けてジャイアントスイングすること数十分、やっとのことで最後の一匹にトドメをさした。

《只今の戦闘勝利で種族レベルがアップしました!任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》

アトLv2 ステータス
器用値 15
敏捷値 20(1↑)
知力値 15
筋力値 18
生命力 15
精神力 15


 素早さに振っておこう。此処のモンスター達無駄に素早いし。

《スキルポイントに2ポイント加算されます。合計で21ポイントになりました》
《只今の戦闘勝利で職業レベルがアップしました!》
《以下のスキルが取得可能になりました!》
・打撃 ・蹴撃 
・掴み ・投擲 
・回避 ・投げ技
・受け ・関節技 
・奇襲 ・跳躍
《以下のスキルレベルがアップしました!》
・棍棒Lv3(2↑):フルスイングを覚えました
・連携Lv2(1↑):
・闇魔法Lv2(1↑):エンチャット・ダークを覚えました



「何か色々レベルアップして取得可能になってるんだが・・・。」

「そんなことより剥ぎ取るぞ!収入がこんなにあるなんてよくやった!!」


 言われた通り剥ぎ取りナイフを狼や兎に突きたててる。全く友人使いが荒いな・・・。

【素材アイテム】野兎の皮 原料 品質C レア度1 重量1
 ホーンラビットの皮。まだなめしておらず、一般的に流通する小さな皮。

【素材アイテム】野兎の肉 原料 品質C レア度1 重量1
 ホーンラビットの肉。野性味溢れる味だが肉質は固い。

【素材アイテム】野兎の角 原料 品質C レア度1 重量1
 ホーンラビットの角。軽くて小さい。

【素材アイテム】青幼狼の皮 原料 品質C レア度1 重量1
 パンディットの毛皮。ごわごわととした肌触りで意外と丈夫。

【素材アイテム】青幼狼の爪 原料 品質C レア度1 重量1
 パンディットの爪。まだ幼い狼の爪の為、小さい。

【素材アイテム】青幼狼の牙 原料 品質C レア度1 重量1
 パンディットの牙。鋭く尖った牙だが、小さい。


《以下のスキルレベルがアップしました!》
・鑑定Lv2(1↑)
・識別Lv2(1↑)



 アイテムポーチの中がかなり一杯になった。主に狼ちゃんの素材で。



「兄貴、ナイスファイト! 見た目通り悪っぽい戦い方だったな!!」

「なあ、つっこんだら駄目なのか?」

「お前等の大好きな効率とやらを重視した結果だが?」

「ははは・・・お兄ちゃん相変わらず発想が凄いね。・・・ところでテイムの方はしなくてよかったの?」


 そのことだが、どうもここ周辺の奴等はテイムする気になれない。好みの問題もあるが最初のモンスターなだけあって弱いのだ。先ほどはたしかに苦戦を強いられたがそれはあの廃人共があんなに数を集めたからだ。他にもスカイアローという鷹やゴブリンといったド定番の魔物も居るらしいが同じように数が集まらないと耐久面でも攻撃面でも弱いらしい。どうせ仲間にするならもっと一匹で苦戦を強いられるようなモンスターがいいと、その旨を伝えたら「勿体無い」とのこと。ただでさえ確立が低いのだから徹底的にするべきだと言われた。


「あ、お兄ちゃん。私達そろそろβ時代からのフレンドと待ち合わの時間・・・。」

「あ! そういえばそうだったぜ!! 私達はそろそろ行くぜ!!」

「おう、色々ありがとな。」

 妹達が足早にと街へと帰っていくのを見送り、俺はタカへと振り返る。

「タカ、お前はどうするんだ?」

「すまんが俺も待ち合わせだ。・・・それなんだが、お前、いつまでもその格好ってのは防御面でも見た目的にもどうかと思うわけだ。俺とラムちゃん達がβ時代から世話になっている生産ギルドが居るんだが、紹介とついでに防具を見繕ってもらえるよう頼んでやる。だから一緒に来ないか?」

 なんだと・・・? 
 そんなこと願っても無い!行くに決まってるじゃないか!!

「え、マジで? 行く行く超行く!流石にずっと上半身裸は恥ずかしい。」

 そうして俺はタカと一緒にランシスへと向かった。
名前 アト
種族 人間 男 種族Lv2
職業 テイマー(魔物使い)Lv2
スキルポイント残20

スキル
棍棒Lv3
杖Lv1
従獣魔法Lv1
闇魔法Lv2
調教Lv1
連携Lv2
鑑定Lv2
識別Lv2

装備 初心者の棍棒 おんぼろ角メット 簡素な腰巻き 布の靴 アイテムポーチ

所持アイテム 剥ぎ取りナイフ 初心者用ポーション×27 初心者の杖 

基礎ステータス
器用値 15
敏捷値 20
知力値 15
筋力値 18
生命力 15
精神力 15
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