COP20:日本は縦割り 省庁別、1国で7部屋使用

毎日新聞 2014年12月13日 11時24分(最終更新 12月13日 11時33分)

COP20の会場に掲示された各国代表団の事務所配置図。日本の事務所は左下から左上に7部屋、長屋のように連なっている=リマのCOP20会場で、朴鐘珠撮影
COP20の会場に掲示された各国代表団の事務所配置図。日本の事務所は左下から左上に7部屋、長屋のように連なっている=リマのCOP20会場で、朴鐘珠撮影

 【リマ朴鐘珠】ペルーで開催中の国連気候変動枠組み条約第20回締約国会議(COP20)に参加している日本政府代表団が好奇の目にさらされている。有力国は会場内に部屋を借りているが、通常は1国1部屋なのに、日本だけが7部屋もあるからだ。会議に派遣された官僚が省庁別に部屋を用意したのが理由で、絵に描いたような縦割り行政の象徴となっている。

 日本政府代表団の各部屋は約30平方メートルでほぼ正方形。環境省、外務省、経済産業省がそれぞれ作業部屋と会議室を確保し、農林水産省と国土交通省が合同で作業部屋を一つ持つ。他国が大部屋でまとまっているのとは対照的だ。

 日本政府関係者は、省庁ごとに利害が異なるため別々に話し合ってから最終的に国としての意見をすり合わせる方がやりやすいと説明する。しかし大部屋派の外国政府の目には奇異に映るようで、スイス代表団の男性は「さすが日本。各省庁が強い独立性を保っていらっしゃる」と冷やかす。そしてやや真面目な口調に変わり「日本がCOP20で明確な主張を示せていない原因がこの部屋割りに表れている。自国の省庁間でさえ連携をうまく図れない交渉団が、外国とどうやって張り合えるというのだ」と指摘した。

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