王将社長射殺:九州ナンバー不審車、盗難バイクと並走

毎日新聞 2014年12月13日 02時30分(最終更新 12月13日 10時18分)

王将フードサービス本社(中央右)。左の駐車場は社長が射殺された現場=京都市山科区で2014年1月17日、本社ヘリから後藤由耶撮影
王将フードサービス本社(中央右)。左の駐車場は社長が射殺された現場=京都市山科区で2014年1月17日、本社ヘリから後藤由耶撮影

 中華料理店「餃子の王将」を展開する王将フードサービス社長の射殺事件で、事件前に現場付近で不審な九州ナンバーの車両が盗難バイクと相前後して走行していたことが捜査関係者への取材で分かった。京都府警山科署捜査本部は、この盗難バイクを、銃を使用した際の硝煙反応がハンドルから出た別のバイクの近くで押収。バイクと車を乗り継ぐなどして逃げた可能性もあり、府警は複数が関与した計画的な犯行とみて、捜査員を九州に派遣して調べている。【岡崎英遠、村田拓也、宮川佐知子】

 府警は、現場の防犯カメラの映像から、社長の大東隆行さん(当時72歳)を撃った犯人がバイクで逃げた可能性が高いとみて、周辺の防犯カメラ映像などから逃走経路を想定。その経路沿い付近に放置されていた盗難バイクなど数台を押収し、そのうち1台のハンドルから硝煙反応が出た。

 捜査関係者によると、更にこのバイクの近くに放置されていたもう1台の盗難バイクはナンバープレートが取り換えられていた上、事件前に九州ナンバーの車と連なって走る様子が周辺の複数の防犯カメラに映っていたという。

 その後の調べで、硝煙反応が出たバイクは昨年10月、京都府城陽市内で盗まれ、新たに浮上した不審なバイクも同じ日に府内で盗まれたことが判明した。

 事件は昨年12月19日午前5時45分ごろ、大東さんが約1キロ離れた山科区内の自宅から1人で車を運転し、本社近くの駐車場で降りた直後に発生。至近距離から25口径の拳銃で胸や腹に4発の銃弾を受け間もなく死亡した。車内に現金が残されていたことなどから、捜査本部は恨みによる犯行との見方を強めている。

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