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中国 質と効率重視の経済成長目指す12月12日 5時10分
中国は来年の経済運営についてこれまでの成長の速度を重視する政策を転換し、生産が過剰な業界では企業の合併を促すなどして質と効率性を重視する「新常態」ということばで定義した経済成長を目指す方針を決めました。
中国の北京では、11日までの3日間、習近平国家主席や李克強首相など共産党と政府の最高幹部が出席し来年の経済運営の方針を決める「中央経済工作会議」が開かれました。
会議ではまず、中国経済の現状について、景気の下押し圧力が強く、企業の経営は困難が増して一部のリスクが顕在化していると指摘しました。
そのうえで、来年の経済運営について、これまでの成長の速度を重視する政策を転換し、質と効率性を重視する「新常態」ということばで定義した経済成長を目指す方針を決めました。
具体的な政策としては、経済の効率性を高めるため、生産が過剰な業界では企業の合併や再編を促すほか、行政手続きや政府が調達する物品やサービスなどの分野の改革も加速させるとしています。
また、環境政策では、大気汚染や水質汚染などが深刻な社会問題になっていることを背景に省エネの推進や環境保護に配慮するとしています。
さらに、金融政策でも適度な緩和や引き締めを重視するとして経済情勢に合わせてより柔軟な対応をしていく姿勢を表明しました。
一方、来年の経済成長率の目標については、ことしの7.5%程度から引き下げるかどうか議論したものとみられます。