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緊急被ばく限度 引き上げ検討へ
12月10日 20時46分

緊急被ばく限度 引き上げ検討へ
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原子力発電所で事故などが起きた際、対応に当たる作業員の被ばく線量の上限について、原子力規制委員会は現状の100ミリシーベルトから福島第一原発の事故で一時的に適用したのと同じ250ミリシーベルトに引き上げることを軸に検討を進めることになりました。

現在の法令で原発事故などの緊急時には、作業員の被ばく線量を100ミリシーベルト以下に抑えることが義務づけられていますが、福島第一原発の事故では上限を超える作業員が相次ぎ、国は急きょ、特例として上限を250ミリシーベルトに一時引き上げました。
10日の原子力規制委員会では、緊急時の被ばく限度の見直しに向けた議論が行われ、作業員に対し、事前にどのような健康上のリスクがあるのかを伝えたうえで同意を得ることや、被ばくを防ぐための教育や訓練を行うことなどを電力会社に新たに求めることになりました。
そのうえで、被ばく線量の上限について田中俊一委員長が「諸外国の状況からすると250ミリシーベルトはだいたい真ん中ぐらいだ。原発事故の経験を踏まえ、それぐらいに設定し、事前の教育や意思確認をきちんとしておくのがよいのではないか」と提案し、異論は出ませんでした。
今後は事務局の原子力規制庁が250ミリシーベルトに引き上げることを軸に詳しい検討を行い、規制委員会で再度、議論することになりました。

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