337―4 マスコミの見解及びその論理考


【毎日新聞・高畑昭男(論説室)の「イラクにどう対処する 戦争反対だけでいいのか」
◇国連の権威喪失が怖い

 戦争はない方がいい。無益な破壊と流血を国際ルールにしてはいけない。だが、ひたすら「戦争反対」を唱えて米国をたたけば、イラクの大量破壊兵器も独裁者も消えてなくなるなら、こんなおめでたい話はない。現実はそうでないから、世界中が悩んでいる。反戦の先に何が残り、誰がどう責任を持つのかを考える心を持ちたい。

 世界各地で起きた反戦運動の映像を見て、80年代の欧州で起きた反核運動を思い出した。当時、ソ連はSS20中距離ミサイルを東欧に配備し、西欧を脅しで屈服させようとした。これに対抗して始まったのが米国製ミサイル配備だ。

 当時、私は特派員として戒厳令下のポーランドなどに入って市民や知識人の話を聞いた。ソ連の抑圧に30年以上も苦しみ続けてきた知識人たち。彼らが語る本音は重く、衝撃的だった。

 「なぜ欧米の知識人や民衆は、ソ連を利する反戦運動に酔っているのか」

 「西欧は身勝手に繁栄を享受し、東欧の私たちにはあと30年我慢して苦しめとでも言うのか?」

 当局の目をかすめ、薄暗い室内でとつとつと語る。「レーガン政権にはどうか核戦争の脅しでソ連を屈服させてほしい。息もできぬ抑圧の下であと何十年も暮らすよりは、核戦争の犠牲になった方がましだ」と言い切る人々さえいた。

 ベトナム反戦は確かに米国に泥沼化の愚を教えた。だが、80年代の反核運動はソ連の独裁者に誤ったメッセージを送り、主張も間違っていた。米欧指導者が首都を埋めた反核デモにひるまず、毅然(きぜん)として核配備を進めたからこそ中距離核全廃(ゼロ・オプション)が成立したことは、歴史が示している通りだ。

 反戦の叫びは直感的でわかりやすい。それだけに、巧妙な論理のすり替えが起きやすい。イラク問題で言えば「ブッシュの米国対フセインのイラク」と図式化する誤りだ。

 イラク問題の背景は、昨年の国連安保理決議を含めて計17の決議を履行していないことだ。クウェートを侵略した罰として大量破壊兵器を保有しないように命じられた。サッカーの試合ならイエローカード2枚で退場だが、フセイン政権には12年間で17枚ものイエローカードが出ている。履行されないのは、審判が責任を果たさないからだ。

 こんな状態が続けば、国連の権威は失われる。「イラクがよいなら我々も」と後に続く国が出ても、指をくわえて何もしない集団的無策機構に陥るだろう。

 世界にはこれ見よがしに核を開発し、他国民を拉致してきた国もある。市民を狙うテロも絶えない。残念ながら無法や犯罪は容易になくならないのが現実だ。国際社会はそうした反社会的行為を罰し、必要な強制力を行使する権限と責任を安保理に与えた。

 問題は「国際社会対イラク」で、被告席にあるのはフセイン政権だ。それなのに「反戦か、参戦か」「米国に異議を唱えるか、付き従うか」の単純な二分法で選択を迫り、「非はブッシュにあり」の結論にこじつけるのは余りの筋違いではないだろうか。

 武力行使回避にはイラク自ら武装解除するのが先決だ。それがだめなら、国際社会が行動するしかない。単独行動は認められないが、だからといって「米国たたき」で留飲を下げ、「どっちもどっち」で片付けるのは無責任ではないか。

 「査察継続→封じ込め」の対案は一見よさそうでも、過去12年、成功したためしがない。途中で「もう制裁を解除しては」と音を上げたのはフランスやロシアだった。新たな封じ込めが成功する目算がどこにあるのか。石油利権にこだわるのは彼らではないのか。仏露はそこらを明確に説明する義務がある。

 欧州にとって、イラクの脅威は米国ほど深刻でないという。それは一理あるかもしれない。米国の説明も十分でない面がある。しかし、安保理がいたずらに空転すれば諸決議の履行という目標は遠のくだけだ。

 イラク国連決議には、イラク国内の抑圧即時停止を求めたものもある。被抑圧者の苦しみや絶望感は、抑圧された人々にしかわからない。冒頭の東欧知識人らの言葉にもそれが表れている。彼らには反戦運動の中に「今、自分たちだけが平和であれば」という偽善の仮面を見た思いもある。

 米国支持・米欧結束を求めた8首脳共同書簡に、東欧の良心と呼ばれたハベル・チェコ前大統領らがなぜ署名したのか。10カ国外相声明に東欧諸国が結集したのはどうしてか。仏大統領が「新参者はだまれ」と暴言を吐いたのはなぜか。よくよく考えてみたい。

 メールアドレス kishanome@mbx.mainichi.co.jp

(毎日新聞2003年2月26日東京朝刊から)



【東京新聞・2003.3.21日付け「こちら特報部」欄の「『9・11』の陰謀とイラク攻撃

 議論百出「9・11」は捨石か 世界制覇ロードの「新・真珠湾」

 国連に提供の米機密情報 ただの粗大ゴミ

 ついに戦争が始まった。もはや話題は戦局の行方一色だが、ちょっと待とう。あまりに筋が通っていない。攻撃に加わっている英国の下院でさえ与党議員が「この戦争は違法で不道徳で非論理的」と激高した。あらためて米国の"大義"を海外報道で検証してみると−。(田原拓治)

 世界はアメリカをどう伝えたか

 「(イラクが)大量破壊兵器を持っているのは明白だ」。ブッシュ米大統領は17日、こうしてイラクに最後通告を突きつけた。今回の攻撃の最大理由だが、米国は本当にこのことに確証があったのか。 「ゴミそしてゴミ、またゴミ」。2月20日、米CBSテレビは国連査察委員会の一員の言葉をこう伝えた。ゴミというのは米国が査察団に提供した「機密情報」のことだ。 「衛星写真からイラクの最新核施設を発見した」。査察団が現場に向かうとそこには何もなかった。 「フセイン大統領の宮殿に国連決議に抵触する重大な証拠が隠されている」。宮殿に立ち入ってみると、やはり何もなかった。「ウラン増殖のためのアルミのパイプがある」。実験用ロケットのパイプだった。 「アッサムード2」ミサイルについても、パウエル国務長官が「1280キロ以上の射程能力があり、隣国への脅威となる」と主張したが、実際には誘導装置もなく160キロ程度の能力しかなかったという。

 ただ、確証がなくても不安が残るという米国民の心理の底にあるのが、2001年の同時多発テロだ。イラクもアルカイダとつながりのあるテロ支援国家の一つであり、フセイン政権が存在する限り潜在的脅威はぬぐい切れない。だが、「9・11」の真相をめぐっては米国内ですらいまだ論議がくすぶっている。

 同時多発テロは不可避だったか

 「旅客機がハイジャックされたり、通信不能になれば、自動的にFAA(連邦航空局)は米軍とNORAD(北米航空宇宙防衛司令部)に緊急発進を要請することが法的に定められている。にもかかわらず、戦闘機が発進したのは午前9時40分。これはハイジャックを知ってから80分後で、世界貿易センタービルに一機目が衝突してから50分後だ」

 米国の著名な作家ゴア・ヴィダル氏は昨年10月、著作「身内の敵」で大統領に事件の再調査を訴えた。一昨年11月にも米国のフリージャーナリスト、イラリオン・ビコフ、ジャレット・イスラエル両氏が「9・11の犯罪」と題してインターネットを通じ、複数の疑間を呈している。 「標的の一つになった国防総省はワシントンDCにあり、防空任務はわずか15キロ離れたアンドリュー空軍基地のはずなのに、米軍機は200キロも離れたラングレー基地から発進した」。

 このほか、発進したF16戦闘機の最高速度が時速2400キロにもかかわらず、実際にはたった400キロしか出さなかったため、現場に遅れたなど謎を指摘する。追い打ちをかけたのは米CNNテレビで、「ブッシュ大統領が下院の真相究明調査に有力議員を通じて圧力をかけた」と報じた。

 結局、真相はいまも霧の中だが、ことし2月23日付の英紙ガーディアンは「9・11の見逃しもイラク攻撃の伏線ではなかったのか」という内容を示す衝撃的な報告を流した。 「ブッシュを戦争に追いやる二人の男」と題した記事で、二人のうちの一人はウルフォウィッツ国防副長官。対イラク戦争を強硬に説いた政権内「新保守主義(ネオコンサバティブ=ネオコン)派」の一人だ。 同国防副長官らは1997年に現在のチェイニー副大統領やラムズフェルド国防長官も巻き込み、共和党内のシンクタンク「アメリカ新世紀プロジェクト(PNAC)」を立ち上げたが、記事は「PNACは二年前、米国が世界覇権を打ち立てるためには"新たな真珠湾攻撃とも言うべき、何らかの破局的で触媒となるべき事件が必要だ"という文書を出した」と暴露した。この事件が「9・11」では、と記事は示唆している。

 イスラエル困惑 中東の塗り替え

 ネオコン派は徹底した親イスラエル路線で、クリントン前政権のパレスチナ和平に反対した。日大の松永泰行専任講師(中東・国際政治)は「彼らは力の信奉者なので、イラクを見せしめにガツンとたたき、中東諸国を屈服させ親米、親イスラエル一色に染め抜くのが真の狙い」と話す。大量破壊兵器より、まずイラク攻撃ありきで、目的は中東の勢カ地図の塗り替えというのが欧州メディアでは一般的な理解だが、当のイスラエルでは当惑ぶりもうかがえる。19日付のイスラエル紙ハーレツにはこんな論説が載った。 「われわれのみに良く、その他の世界に悪いという事態は結局、われわれが傷ついたときに世界が沈黙することにつながる。ブッシュの戦争はわれわれにとっても良くないことなのだ」


4月11日付・読売社説[イラク戦争]「正しかった米英の歴史的決断」 【もう結論だしてるよ〜】  [イラク戦争]「正しかった米英の歴史的決断」
http://www.asyura.com/0304/war31/msg/666.html
投稿者 ぴぺ 日時 2003 年 4 月 11 日 11:11:57:uU6xOjn0mCGDc

本日付け読売オンラインでの社説です。
なんか唖然とします。ここまで体制べったりだったとは・・・。やっぱり、ナベツネのせい?

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20030410ig90.htm

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4月11日付・読売社説


 [イラク戦争]「正しかった米英の歴史的決断」

 【日米同盟の意義を再確認せよ】

 わずか三週間で、米英軍は、フセイン・イラク政権を崩壊に追い込んだ。圧倒的
な軍事力で、バグダッドを制圧した米軍兵士を、首都住民は「解放者」として歓迎
した。

 長期にわたる圧政から解き放たれた人々の様子からも、米英の選択が正しかった
ことが証明された、と言えるだろう。イラク戦争について、まずその点を確認して
おく必要がある。

 イラクへの対応を巡り、国際社会は分裂した。大量破壊兵器という、世界の平和
と安全にとっての重大な脅威を武力で排除しようとする米英と、国連による査察の
続行を主張する仏独露が対立し、国連安保理は機能不全に陥った。

 しかし、湾岸戦争以降の十二年間、フセイン政権は、国連決議を無視し、あるい
は小出しの協力ポーズで乗り切ろうとするなど、大量破壊兵器放棄を明確にしなか
った。米英が、武力行使に踏み切ったことは、勇気ある決断だった。

 バグダッドでは、本格的な市街戦も起きなかった。しかも、三週間という短期間
で大勢が決着したことで、人的犠牲は最小限に抑えられた。

 米英軍は、全土を掌握するため、共和国防衛隊などの残党が抵抗を続ける北部で
掃討作戦に入っている。フセイン父子の捜索や大量破壊兵器の発見にも全力で当た
っている。

 米英は、戦後統治へ向けた動きも本格化させている。今月中旬にも、反フセイン
派による会合を開き、「イラク暫定行政機構」設立を加速させる。

 戦後統治の形態を巡っては、仏独露などが、国連に中心的な役割を担わせること
を主張している。これについて米国は、戦争で血を流さず、戦後の利権だけを狙っ
たものだとして強い不快感を示している。戦争を遂行した米英が主導すべきだ、と
いう米の主張は当然だろう。

 首都が陥落し、権力の空白が生まれつつある中で、バグダッドやバスラなどで
は、一般市民らが、商店や省庁の建物を襲い、略奪行為を働くなど無政府状態とな
っている。混乱を収拾し、治安を回復することが、当面、最優先の課題だ。

 これに対して、国連に有効な手立てがあるかといえば、極めて疑問である。強力
な「国連軍」の編成は可能なのか。編成するにしても相当の時間を要することは明
らかだ。米英でやる以外にない。

 当面は、軍事力を背景にした米英の庇護(ひご)のもとで、宗教や民族などの相
違を乗り越えたイラク各派が、実質的な統治にかかわっていくのが現実的だ。

 イラク戦争を巡る顛末(てんまつ)を、核開発を進める北朝鮮などは直視すべき
だ。脅威が放置され続けることはあり得ない。

 米英の勝利は、開戦前に米国支持を鮮明にした日本政府の対応が正しかったこと
も裏付けた。

 小泉首相は、「国連決議を無視し続けたイラクに非がある」との立場から、米国
の武力攻撃支持を決断した。

 開戦直後の記者会見では、「米国は、日本への攻撃は米国への攻撃とみなす、と
言っているただ一つの国だ。それが大きな抑止力になっていることを忘れてはなら
ない」とも強調した。

 北朝鮮が核開発を進めている現実に目を向ければ、大量破壊兵器の拡散問題は日
本にとっても他人事ではない。

 北朝鮮は、日本を射程におさめる弾道ミサイルを配備済みだ。日本の安全保障上
頼りになるのは、国連などではなく、同盟国の米国しかない。

 国益の観点から日米同盟の重要性を率直に訴えた首相の姿勢は、国民の理解も得
た。読売新聞の三月下旬の世論調査では、米国支持の首相方針を容認した人が七割
を超えた。

 正しい判断であれば、率直に説明することで、国民の理解は得られる。とかく説
明不足を批判される首相である。そのことを肝に銘じるべきだ。

 疑問なのは、米国支持の政府方針を批判し続けた野党などの姿勢だ。

 民主党は、米国のイラク攻撃を「大義なき戦争」と決めつけたうえで、首相は
「国際協調より日米同盟を選択した」とし、「外交の失敗」と批判した。

 菅代表らは「安保条約で米国には日本防衛の義務がある」「イラク攻撃に不支持
を表明しても日米関係に決定的なマイナスとは思わない」などとも語った。

 不見識、無責任な同盟観である。歴史をみれば、同盟条約が簡単に破棄された例
はいくらでもある。今回、日本が米国批判を続けていたら、日米同盟に修復しがた
い亀裂が入ったことだろう。

 仏独は武力行使に反対したが、開戦後は米英の早期勝利を期待する、との姿勢を
表明した。民主党などから、そうした声は聞かない。

 フセイン政権の崩壊は、国際社会の平和維持において、米国の役割がいかに大き
いかを浮き彫りにした。同時に、日本の安全保障にとって、米国との同盟が極めて
大事であることも示した。

 改めて国益を踏まえた外交の重要性を確認しなければならない。

(2003/4/11/09:55 読売新聞 無断転載禁止) 


4月11日付け毎日新聞1面記事<「世界内戦」が始まった>【一般紙としては的確な解説だと考えます】
http://www.asyura.com/0304/war31/msg/669.html
投稿者 ピースゲーム 日時 2003 年 4 月 11 日 11:37:06:tm7QTDinelUNs

記事の「丸投げ」はあまりしたくないのですが,一般紙にしては今回のイラク戦争の本質を非常によく指摘していると思いますので,引用させてもらいます。

ブッシュ・ドクトリンの次の暴発をいかに防ぐかが,早くも大きな課題として浮上していると考えます。

***************************************

http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20030411k0000m030139000c.html

イラク戦争:「世界内戦」が始まった 外信部長 中井良則

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 開戦から3週間、500時間の破壊と殺りくの末、米軍はバグダッドを手に入れた。世界最強の軍事力を動員し、米国は自分が選んだ外国政権をいつでも、どこでもつぶせることを実地に証明した。戦闘は実況中継され「首都まであと何キロ」とカウントダウンしながら世界中が同時観戦した。イラク戦争が現代史に持つ意味は、フセイン体制崩壊というイラク一国の次元にとどまらない。地球は、取り戻しのできないゆがんだ状況に入り込んだ。米国が帝国として君臨する地球の「世界内戦」とでも呼ぶべき新時代の新戦争を私たちは体験している。

 ブッシュ・ドクトリンの最初の発動だった。先制攻撃と政権変更をキーワードとするこのドクトリンは三つの要素からなる。(1)米国はある国を自国と世界にとっての脅威と認定できる。(2)国連が同意しなくても、攻撃される前に、その国で戦争ができる。(3)政権を武力で倒し、軍事占領し、親米政権を樹立できる。

 この考え方は、国境や国家の主権尊重という国際関係の伝統的な枠組みを超越している。刃向かう政権を武力で排除する決意。国際協調に手を縛られたくない単独主義。地球全体が、さも米国の勢力圏であるかのようにふるまう帝国の中の内戦だ。

 そこでは米国の利益と安全の確保がすべてに優越する。賛同する国々が「有志連合」を結成して米国を支援する。賛成しないなら、遠くで見ているしかない。戦後統治は血を流した国々がになう。ある国民を圧政から解放するのは当事者の国民ではない。米国流の民主主義と自由を米国が銃で持ち込む。外からの革命、国家改造の実験場がイラクだ、とも読める。

 イラクの脅威とは大量破壊兵器のはずだった。だが、イラクは今回の戦争で化学・生物兵器を使わず、米軍が捜してもいまのところ見つからない。代わって「民主化」がいつのまにか戦争目的として強調される。いまの米国は敵も戦争理由も自由に選べる。

 戦争の受け止め方も変わった。湾岸戦争で始まった「茶の間で見る戦争」は、今回、同時中継や従軍取材でますます身近になり、リアルタイムの映像が世界に流れた。その意味でも戦場と日常生活の境が低くなった「世界内戦」状態だ。一方で「フセイン大統領のテレビ演説」や、「ある町の制圧」といった本物かどうかわからない情報が流され、全体の構図は逆に見えにくくなった。

 「戦争の最初の犠牲者は真実だ」。1918年、米国の上院議員が残したことばは、世界内戦の時代にもそのまま通用する。

 正義に欠ける戦争であっても、フセイン体制なき状況を、新しい現実とみなして世界は動く。ワシントンで描いた設計図通りにイラクを改造しようとする米国をだれも阻止できず、米国の戦果を追認する。その一方で、家を焼かれ愛する家族を殺された人々の涙は止まらない。米国が何を狙い、イラクで何があったのかを明らかにする。この戦争を止められなかった私たちが、第二次世界内戦を防ぐための出発点はそこにある。

[毎日新聞4月11日] ( 2003-04-11-00:56 )





(私論.私見)