戦中に旧満州に渡り、戦後は中国残留日本人孤児を支援した山本慈昭(じしょう)さん(1902~90)を描いた映画「望郷の鐘 満蒙開拓団の落日」(山田火砂子監督)の完成披露有料試写会が13日午後2時、クレオ大阪中央(大阪市天王寺区)で開かれる。平和への願いをテーマに、日中友好に半生を捧げた姿を追っている。

 山本さんは長野県阿智村の寺で住職を務めていた45年5月に、教員として満蒙開拓団入りし、満州へ向かった。だが、終戦間際に旧ソ連軍が侵攻。逃げ惑ううちに妻子3人と生き別れ、約1年半のシベリア抑留を経て帰国した。72年の日中国交正常化後に残留日本人孤児の肉親捜しを始め、活動はやがて政府間の事業につながった。自身も「亡くなった」と聞かされていた長女と再会を果たす。

 映画は11月に完成した。原作を書いた児童文学作家の和田登さんが脚本を務め、山本慈昭を内藤剛志さんが演じる。劇中の山本は、国策に対し「純粋に協力しただけ」だった日本人の責任も問い、「国家に尽くした日本国民は、加害者であって被害者であった」と語る。

 前売り1200円。当日は大人1500円、学生(中学生以上)1300円。問い合わせは「上映をすすめる大阪の会」事務局の日中友好協会府連(06・6372・8131)へ。(平井良和)