中国株・人民元が大幅下落、ボラティリティ「新たな標準」に
[上海 9日 ロイター] - 中国の追加緩和観測などを背景に過去2週間にわたって上昇してきた同国の株式市場が9日急落し、上海総合指数.SSECは世界的な金融危機の最中以来約5年ぶりの大幅な下落率を記録した。
外国為替市場でも、人民元が対ドルで大幅下落。銀行の預金準備率が引き下げられるとの見方から人民元は2008年以降最大の下げとなった。
中国人民銀行(中央銀行)は11月、一連の弱い経済指標を受けて予想外の利下げを実施した。
上海証券の投資部門責任者、Zheng Weigang氏は「市場のボラティリティの高まりは新たな標準(ニューノーマル)になるだろう」との見方を示した。その上で、当局はこの結果に必ずしも満足していない可能性があると指摘。
「このところの株式市場の急上昇は、人民銀行の利下げにもかかわらず、実体経済に資金が流入していないことを示しており、当局は懸念している」とコメントした。
<成長率目標引き下げか>
中国は今年、1999年以降初めて成長率目標を達成できない見通しで、今年の成長率は24年ぶりの低水準が見込まれている。
一部の有力アドバイザーは中国指導部に対し、2015年の経済成長率目標を7%に引き下げるよう助言している。 続く...