73年前に日本が真珠湾を攻撃して太平洋戦争が始まった8日、長崎市平野町の爆心地公園にある核廃絶人類不戦の碑の前で、「ナガサキ不戦の集い」があった。被爆者の証言集をつくる「長崎の証言の会」が毎年、開いている。

 被爆者や平和学習に取り組む高校生らおよそ30人は、戦争犠牲者への追悼の気持ちを込めてともしたロウソクを碑の前に並べ、手を合わせた。その後、お年寄りが開戦時の様子を振り返り、高校生が不戦の誓いを述べた。

 衆院選を意識した発言も相次いだ。ある被爆者は、候補者の訴えがアベノミクスの評価に集中していることを懸念。「有権者が集団的自衛権などに無関心なまま、お金のことだけで投票をしてしまうのでは、と心配している」と述べた。

 別の被爆者は10日に施行される特定秘密保護法に触れ、「これからこの法律に縛られる。次に戦争に巻き込まれたら全滅以外にない。今度の選挙では戦争をしない日本をつくる人や政党がどこなのかを考えなくてはいけない」と話した。(力丸祥子)