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» 2014年12月09日 07時35分 UPDATE

いまどき起業家は草食系? 「出世やお金、いりません」淡々の不思議 (1/4)

起業家の世代交代が進んでいる。若い世代ほど欲が薄く、いわゆる「草食系」と揶揄されることもある。一体、何が彼らを起業に駆り立てるのか。

[産経新聞]
産経新聞

 起業家の世代交代が進んでいる。ミクシィの笠原健治会長(1975年生まれ)ら76年前後に生まれた「ナナロク世代」が台頭。すぐ後には81年前後生まれの「ハチイチ世代」が続こうとしている。彼ら新世代の起業家は、「ヒルズ族」の言葉に象徴される、かつての利益優先主義的なムードとはかけ離れた存在だ。自分の夢に忠実で、従来の常識にとらわれない一方で、若い世代ほど欲が薄く、いわゆる「草食系」と揶揄(やゆ)されることもある。一体、何が彼らを起業に駆り立てるのか。

「ヒルズ族」とは一線

画像 マネーフォワードの辻庸介社長は、マネックス証券での出世をなげうって起業に踏み切った

 「周囲に惑わされず、自分の夢や価値観に忠実であろうと思い始めた世代」 

 金融系のネットサービスを提供するマネーフォワードの辻庸介社長は、ナナロク世代の特徴をそう分析する。

 同社は、銀行や証券会社の入出金情報や、クレジットカードの履歴情報を自動収集し、それらを元に家計簿を作成できるサービスを提供している。辻社長も76年生まれで、ナナロク世代のど真ん中の一人。

 ソニー、マネックス証券を経て、2012年5月にマネーフォワードを設立した。学生時代に起業し、早いうちに成功したミクシィの笠原会長に比べると“遅咲き”の分、「この世代の典型に近いかもしれない」という。

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