中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > ゴルフ > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【ゴルフ】

孔明、涙の賞金王 重圧に勝ち念願叶った

2014年12月8日 紙面から

仲間に囲まれ笑顔を見せる(中)(武藤健一撮影)

写真

◇日本シリーズJT杯<最終日>

 ▽7日、東京都稲城市、東京よみうりCC(7023ヤード、パー70)▽晴れ、気温9・8度、風速1・4メートル▽賞金総額1億3000万円、優勝4000万円▽30選手▽観衆1万68人

 小田孔明(36)が、念願の賞金王に男泣き−。9位から発進した小田孔は16番からの3連続を含む6バーディー、2ボギーの66をマークし、通算6アンダーの3位フィニッシュ。650万円余りを上積みして約1億3731万円とし、逆転の可能性のあった3人を上回って自力で栄冠を手にした。この日65で通算9アンダーにスコアを伸ばした宮本勝昌(42)=ハートンホテル=が今季2勝目となるツアー通算10勝目、2001年以来の大会3勝目を飾った。

 最終18番。約5メートルのバーディーパットを一発で決めると、小田孔はガッツポーズをした。今週になって眠れない日々があるなど重圧に苦しんだが、その戦いに勝ち、ついに賞金王に輝いた。「少しウルっと来ました。そして、青木さんのインタビューの時もダメでしたね」。大先輩の青木功から祝福の言葉をかけられると、達成感など万感の思いが込み上げてきて、目から涙がこぼれた。

 念願の賞金王。だが、感想を聞かれると「まだ正直分からない」と笑った。自身は課題を残したと感じている。今季2勝を挙げたものの、賞金王を争った藤田は3勝を挙げて今季の最多勝になった。「来年も賞金王を狙いたいし、最多勝も。そして日本オープンを取って…」。喜びに浸りつつも、『来季は真の日本一を』という燃える思いを早くも口にした。

 ただ、子どものころにゴルフの指導をしてくれた父・憲翁(のりお)さん(69)のことを思うと、やはりうれしい。最終日は地元・福岡などから知人11人が「2014年賞金王 小田孔明」の横断幕を持って応援に駆けつけたが、父の姿はなかった。「体調を崩しているんです。珍しく昨夜メールが来ました。父の好きな諸葛孔明の言葉が入ってました。ジーンとくるものがあります。これで少しは恩返しができたかなと思います」と打ち明けた。

 今季の活躍は「2つのメジャー(全英OP、全米プロ)に予選通過したことが自信になった」という。賞金王となって来年の全英オープン出場資格を手にした。「(来年開催の)セントアンドリュースにいきたかった。予選通過をしたい」。そして4月のマスターズ出場の可能性もある。

 「この結果だけではまだまだ。来週のタイで頑張る」。年内の世界ランキング50位以内を目指し、タイ選手権(11〜14日)に出場する。 (櫛谷和夫)

 

この記事を印刷する

PR情報

おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ