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<過疎地の高校>テレビ会議方式で「遠隔授業」認める方向

毎日新聞 12月8日(月)18時27分配信

 文部科学省の有識者会議は8日、離島や過疎地域の高校生がテレビ会議システムで授業を受ける「遠隔授業」について、全日制と定時制で導入を認める報告書をまとめた。過疎地域などでは全科目の専門教員が確保できず専門外の教員が教えているケースがあり、教育格差を解消するのが狙い。文科省は来年度からの導入を目指す。

 全日制と定時制の高校は通学しての対面授業が前提。このため遠隔授業は、不登校の生徒への対応など特例を除き認められていなかった。

 認められる遠隔授業は生中継が原則。「対面による触れ合いが重要」として、遠隔地の生徒が配信側の教員と質疑応答ができる「同時双方向型」を基本とし、受信する高校でも教員が立ち会う。生徒の成績評価は、配信側の教員が担当。高校卒業に必要な74単位の授業のうち半数以下の36単位を上限とする。このほか、大学教員の授業を受けることや海外との交信も可能になるため、教育の幅が広がることが期待される。

 録画した授業を見る「オンデマンド型」は、好きな時間に視聴できる利点があり、現在の不登校生徒に加え、新たに病気療養中の生徒や障害などで通学できない生徒にも対象を拡充するが、特例にとどめる。【三木陽介】

最終更新:12月8日(月)23時16分

毎日新聞

 

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