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外付けフィルターから外れる製品が増加中…紙巻きたばこのスリム化でJTが注意喚起
日本たばこ産業(JT)は8日、国内で販売している紙巻きたばこの一部銘柄が、外付けのパイプフィルターから外れやすくなっていると発表した。8月から今月5日まで、同社には143件の報告が寄せられており、中にはヤケドしたケースもあるという。海外製品と仕様を統合するため、たばこの直径を0・1ミリ細くしたことが原因で、9日付の各新聞朝刊にも社告を載せ、広く注意を呼びかける。
同社は、2011年3月の東日本大震災で工場が被災し、全国の販売店で欠品が発生。今後こうした事態を防ぐため、生産設備を更新し、たばこの仕様を海外製にあわせ、海外から調達する部材でも作れるようにした。この結果、約8ミリだったたばこの直径が、約7・9ミリまで縮小したという。
しかし、たばこが細くなったことで、「他社製のパイプフィルターから外れやすくなった」との指摘が、今年8月以降、同社に寄せられるようになった。このうち、タバコを落としたことで軽いヤケドをした事例が6件、衣類やカーペットを焦がすといった物損の事例が14件あったという。
少しでもたばこを外れにくくするため、同社は来年2月以降、生産設備は更新せずに、たばこの直径を、改めて0・03ミリ程度太くする取り組みを進める。同時に、「お客さまご自身で、確実に装着されていることを確認するなど、十分ご注意いただきたい」と呼びかけている。