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新車登場で乗車方法が変わる大阪環状線 意外と大きいその変化

乗りものニュース 12月8日(月)17時45分配信

ホームで悩まなくなる新型車両

 大阪環状線には「関空快速」などに使われる銀色の225系、「大和路快速」などに使われる白い221系といった様々な種類の車両が走っていますが、JR西日本はそのうち主に環状線をグルグル回っているオレンジ色の103系、201系と呼ばれる車両について、新車に置き換えることを決定。2014年12月8日、新しく製造する323系電車の概要について発表しました。

 またJR西日本は、新型車両の323系がいち早くCGで登場する大阪環状線のプロモーションムービーも制作。同社のサイトで公開を始めています。

「大阪環状線プロモーションムービー」
http://www.westjr.co.jp/railroad/project/movie/loopline.html

 さて新型車両の323系によって、大阪環状線はどう変化するのでしょうか。実は単純に車両が新しくなるだけではなく、乗客にとって利便性が向上する点が少なくありません。

 まず「乗車のしやすさ」です。オレンジ色の大阪環状線は、1両あたり片側4ヶ所にドアがあります。これに対し「関空快速」や「大和路快速」の車両は1両あたり3ヶ所。枚数も配置も異なるため、列車によってホームの並ぶ位置がバラバラという難点が現在の大阪環状線にはあります。

 しかし新型の323系はドアが1両あたり3ヶ所で、「関空快速」や「大和路快速」と配置が同一になるためその難点が解消。「次に来るのは何ドアかな?」と調べる手間が減るのです。

 ただ現在の大阪環状線には、大和路線から4ドアの黄緑色をした103系電車が直通してきます。そのためこの黄緑色の103系が引き続き残れば、大阪環状線も引き続き3ドアと4ドアが混在という状況になりますが、JR西日本は「国鉄時代に製造された大阪環状線内の103系・201系通勤形電車をすべて置き換え」としています。

恥ずかしい状況が減る新機能を搭載

 「ラッシュ時の快適性」も向上しそうです。新型の323系では大阪駅で京橋側、天王寺駅で西九条側の先頭車両となる8号車について、車内の構造をほかの号車とは異なるものにしています。座席数を減らし、ドア両脇の立席スペースを拡大したのです。この8号車は特に混雑が激しいことから、このような構造にしたとのこと。そのドア周辺には立席用の腰当ても用意されています。また各車両に車いす、ベビーカー向けのスペースも備えられました。

 またラッシュ時など、ドアにカバンやコートなどが挟まってしまい、外から列車を見るとドアから何かが生えている場面が時折見られます。また車内でドアに何かを挟んでしまい、抜こうとしても抜けず、次にそのドアが開くのは何駅も先。周囲の視線に気恥ずかしい思いをする、という話もしばしばあります。

 しかし大阪環状線の新型323系では、そうしたラッシュ時におけるばつが悪い状況が減るかもしれません。何かが挟まったことを乗務員に知らせる「戸挟み検知装置」が搭載されたのです。もちろんドアへ挟まないようにするのが第一ですが、起きてしまっても、周囲の目線が気になったり、トラブルになる可能性が少なくなりそうです。

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最終更新:12月8日(月)17時45分

乗りものニュース

 

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