個人消費の行方が注目される中、冬のボーナス商戦は――。日本経済新聞社は11月下旬、有力家電量販店6社を対象に、売れ筋家電の予測調査を実施した。「4Kテレビ」はいち早く市場開拓に動いたソニーが強い。同社はエレクトロニクス事業の構造改革が課題となっているが、全ての量販店が同社製の4Kを売れ筋の1番に挙げた。スマートフォン(スマホ)、タブレット(多機能携帯端末)では米アップルが圧倒的な支持を集めている。
■4Kテレビ:値ごろな40型台続々
家電量販店が2014年の年末商戦の目玉として位置づける「4Kテレビ」。先行したソニーに続き、パナソニックやシャープ、東芝など主要メーカーが品ぞろえを充実し、売り場での販売競争が熱を帯びてきた。50型未満の機種が増え、価格にも値ごろ感が出たこともあり、商戦は一段と盛り上がりそうだ。
売れ筋予測で最も期待を集めたのはソニーだ。「ブラビア/KD―49X8500B(49型)」が1番、「ブラビア/KD―55X9200B(55型)」が2番人気だった。上位の商品はいずれも春夏商戦向け。「テレビの本質である画質と音の性能強化に集中した」(テレビ子会社のソニービジュアルプロダクツの今村昌志社長)という原点回帰の戦略が奏功した。
量販店からは「50型未満の機種が増え、消費者の関心が高まった」「ハイビジョンの液晶テレビとの価格差が10万円を切る機種もあり、すすめやすくなった」との声が上がった。実際、ソニーのKD―49X8500Bは、6月中旬の発売当初の店頭価格が32万円前後だったが、足元では20万円を切るケースもある。
上位にはパナソニックの「ビエラ/TH―58AX800F」と東芝の「レグザ 50Z10X」も入った。東芝は液晶のバックライトに全面直下型の発光ダイオード(LED)を採用した。
■タブレット:iPad新型に期待
タブレットは米アップルの「iPad(アイパッド)」シリーズの人気が健在だった。中でも10月に発売した「iPad Air(エア)2」(税別5万3800円から)は家電量販6社のうち4社が最も期待できる製品に選んだ。
厚さ6.1ミリメートル、重量437グラムと、前モデルより18%薄く、6%軽くなった。夏商戦の調査ではiPadを1番の売れ筋に推す声はなかったが、新製品投入で量販店の期待も高まっている。
米グーグルのブランド「ネクサス」を最も売れる商品と予想する声もある。台湾の華碩電脳(エイスース)と共同開発した「ネクサス7」は13年モデル。Wi―Fiモデルは実勢2万円前後で「コストパフォーマンスが高い」と評価された。タブレットの用途は動画視聴やゲームなどスマホとの使い分けが進む中、手軽さを求める層には価格が重要な選択材料になっている。
台湾の宏達国際電子(HTC)と共同開発した「ネクサス9」は8.9型の最新機種だ。
ソニー、ブラビア、シャープ、東芝、パナソニック
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