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 大雪の影響が続く徳島県西部で、集落の孤立や停電が8日で4日目に入った。つるぎ町では一人暮らしの高齢女性が心肺停止の状態で見つかった。富山県と福井県では7日、雪道の事故などで計4人が死亡した。

 徳島県つるぎ町災害対策本部によると、大雪で孤立していたつるぎ町半田で8日午前7時40分ごろ、一人暮らしの古川ミサ子さん(98)が自宅で心肺停止の状態で倒れているのを、安否確認に訪れた町社会福祉協議会の職員が発見した。

 現場周辺は9世帯14人と前夜まで連絡がとれず、職員らが8日朝に自衛隊ヘリで集落の山頂付近に降り、各世帯を回っていた。古川さん宅は山頂付近にあり、以前から高血圧などの持病があったという。兼西茂町長は「恐れていた最悪の結果だ」と話した。

 徳島県によると、8日午前9時現在、三好市、東みよし町、つるぎ町の3市町で402世帯770人が孤立状態。正午現在、つるぎ町では古川さん以外の無事を確認したが、三好市では11世帯17人の安否が確認できていないという。自衛隊員や町職員らがヘリや徒歩で戸別訪問するなどして安否確認を進めている。

 一方、7日午前10時半ごろ、富山県高岡市福岡町五位で、県道沿いの通谷川(とおりだにがわ)に軽トラックが横転していると通行人から110番通報があり、道路の1・7メートル下で同市高辻の無職中島茂雄さん(78)と妻かず子さん(78)が死亡しているのが見つかった。高岡署はスリップして転落した可能性があるとみて調べている。

 7日午後3時35分ごろには富山県南砺市福光の会社員鵜野弘幸さん(50)が自宅アパート入り口付近で倒れているのが見つかり、死亡が確認された。南砺署によると雪かきをしていた形跡があるという。

 福井県永平寺町栃原では7日午前11時10分ごろ、住宅の軒下で住人の80代とみられる男性が、胸から下を雪に覆われた状態で倒れているのを近所の人が見つけた。町消防本部によると、病院で死亡が確認された。