内閣法制局長官から最高裁判事に就任した山本庸幸氏(63)が20日、最高裁で記者会見し、憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を容認することについて「私は難しいと考えている」と述べ、「実現には憲法改正が適切」との考えを示した。
最高裁判事が司法判断以外で政治的課題への見解を表明するのは異例。
会見で山本氏は「現行の憲法で約半世紀維持されてきた解釈を変えるのは、なかなか難しいと考えている」とし、「集団的自衛権を実現するには憲法改正をした方が適切だろうと思う」と話した。「法令の知識を生かし、誠心誠意、ひるむことなく判断していきたい」と抱負を述べた。
政府は解釈変更に前向きとされる小松一郎氏を新長官に起用し、山本氏は今月8日に退任した。
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