南シナ海領有権:条約基づく仲裁、中国が拒否意向

毎日新聞 2014年12月07日 20時17分(最終更新 12月07日 20時23分)

 【北京・石原聖】中国外務省は7日、南シナ海の領有権を巡りフィリピンが国連海洋法条約に基づいて求めている国際的な仲裁手続きについて、仲裁拒否の意向と法的理由を示す文書を発表した。常設仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)から15日までの陳述書提出を求められる中、中国の主張を国際社会にアピールする狙いがありそうだ。

 文書は「領土主権にかかわる問題の仲裁は条約の範囲外」と主張。そのうえで、領土に付随する海洋の境界画定でも、中国は条約に基づく仲裁を受けないと表明済み▽中国とフィリピンの2国間文書では(当事者間の)話し合いを通じて解決するとしている−−とし、「仲裁には管轄権がない」とした。フィリピンは、中国の南シナ海の領有権主張が国連海洋法条約の解釈に違反するとして、仲裁裁判所に提訴していた。

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