政治資金:西川農相 渉外費に「エルメス」訂正後に私費で

毎日新聞 2014年11月29日 07時00分

 発足直後に「政治とカネ」が噴き出した第2次安倍改造内閣。閣僚たちの政治資金収支報告書を点検した。

 西川公也農相の資金管理団体「幸湖会」は報告書で、「渉外費」として2013年12月26日に高級ブランドのエルメス購入で2万3100円を支出したと記載していたが、公表前に削除した。西川氏の事務所は「支出目的が企業名(エルメス)になっていることが判明し、訂正を機に私費で払うことにした」と文書で答えた。

 江渡聡徳防衛相の資金管理団体「聡友会」は、江渡氏本人へ200万円を寄付したと記載して提出したが、「議員が一時的に預かり、秘書に渡した人件費(退職金)だった」と費目を訂正していた。資金管理団体から政治家本人への寄付は違法だ。別の年についても入閣前に事務所が気付いて改めている。

 塩崎恭久厚生労働相の資金管理団体「廿一世紀(にじゅういっせいき)問題懇話会」は昨年、「製薬産業政治連盟」から政治資金パーティー代計260万円を受け取った。09年からの5年間では計1290万円。入閣前だが、省の所管する業界だ。塩崎氏の事務所は「法にのっとり適正に処理している」と文書で回答した。【鈴木泰広、本多健】

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