高専実習'2014
- 実習テーマ名 : 「組込システムの開発」
- 実習テーマ名 : 「ネットワークセキュリティ」
- 実施期間 :
- 期間1:2014/8/25~8/29
- 期間2:2014/9/1~9/5
- 実施場所 : 豊橋技術科学大学
- 参加人数 : 合計4人
概要
- 組込システムの開発 - 2013年度の高専実習の一環として、本研究室は「組み込みシステムの開発」をテーマに実習を行いました。 スタンドアローンで動作する教育・研究用の小型 PC「MieruPC」を利用して、組み込みシステムの開発を体験することで、 情報工学の基盤技術に対する理解を深めることを目標としています。 
 
- ネットワークセキュリティ - ネットワークセキュリティについては今年度からの実施となるため、詳細な説明は実習日に行う予定ですが、 ネットワークセキュリティの基礎となる実習を行う予定です。通信パケットの解析等を行うため、 OSのインストールやネットワークの知識があるとより多くの項目について実習が可能です。 
 
実習環境(組込システムの開発)
- 1人1台のMieruPCを使用
- Windows XP上にVirtualBoxをインストールして、VirtualBox上でCentOSを動作させて使用
- クロスコンパイルはCentOS上で行った
- SDへのバイナリの書き込みは、Windows XPを経由して行った
 ※CentOS上から直接SDライターを用いて書き込むと、MieruPCがバイナリを実行できなかったため
実習環境(ネットワークセキュリティ)
- 仮想マシンを利用して構築したネットワーク上で攻撃対策の手法を体験する
- 実験環境は以下の通り
- windows: 1台
- 各仮想マシンの操作,仮想マシンへの負荷の生成に使用
- VirtualBoxを利用してCentOSの仮想マシンを構築し実験に使用
- Linux(仮想マシン): 1台
- スクリプトの作成
- webサーバとして動作させ,負荷の測定を行った
実習手順(組込システムの開発)
- 基本操作の説明(MieruPCのウェブサイトに公開されているセットアップ方法などのスライドを使用)を受けながら、実際に操作を行った。
- サンプルとして提供されているプログラムをクロスコンパイラでコンパイルし、SDに書き込み、実際にMieruPC上で動作を確認した。
- サンプルプログラムを自由に実行してもらい、MieruPC上に実現したいシステムを考案した。
- 自力でサンプルプログラムを解析しながら、プログラム開発を行った。
- 最終日に、実習内容に関するレポートを提出してもらい、成果報告会を実施した。
今回の高専体験実習は、教員1人とTA2人により準備、進行を行った。 実習中ではプログラムの進行具合を確認、実習生の分からない点などのフォローを行った。 また、研究室の雰囲気を直接知ることができる環境(学生居室)にて、実習を行った。
実習手順(ネットワークセキュリティ)
- この実験では基本的にコンソール上でLinuxを操作するため,初歩的なLinuxの操作方法を覚えるための演習をいくつか行った。
- 続いて,シェルスクリプトの作成・実行方法,基本的な構文などを学習するための演習を行った。
- 攻撃マシンからのリクエストをiptablesによってフィルタリングするスクリプトを作成し,負荷テストツールを用いてフィルタリングの効果を検証した。
- 最終日に、実習内容に関するレポートを提出してもらい、成果報告会を実施した。
今回の高専体験実習は、教員1人とTA2人により準備、進行を行った。 実習中ではプログラムの進行具合を確認、実習生の分からない点などのフォローを行った。 また、研究室の雰囲気を直接知ることができる環境(学生居室)にて、実習を行った。
作成したアプリケーション
本実習で、参加した学生が作成したアプリケーションを紹介します。
- マインスイーパー - 学生のコメント : マインスイーパーを作成しました。フラグを立てたり、周りを掘ることができる機能も搭載されています。操作している画面を見やすくするために、 掘ったマスを緑色に変更したり周りに地雷がないマスは数字を表示させないようにしています。 
- ソースコード
 
- 学生のコメント : 
感想
- 良かった点- 今まで全く知識のなかった分野について知ることができた。
- 今まで曖昧だった事柄について、丁寧な説明のお陰で理解することができた。
- 指導書に載っている課題以上のことをできたのはよかった。また、cuiでのOSインストールは良い経験になった。
- Linuxの知識0の状態でしたが、スクリプトによる攻撃者のフィルタリングを成功させることができ、うれしかった。
 
- 残念だった点- シェルスクリプトの作成は始めてだったため、動くコードを作成することで手一杯になってしまった。
 
- 実習について一言- 最初は組込システムでの開発がどのようなものか分からず、緊張していましたが、実際にサンプルプログラムや実際に書いてみると以外にもC言語の知識のみでも 十分行けることが分かり、楽しく開発を進めることが出来ました。
- 今回初めて仮想マシンを使う機会があったが、仮想マシンの汎用性に胸が踊ったこととIPアドレスなどのコアな部分を操作する機会もいままであまりなかったので 扱いは難しかったが大きな充実感があった。
- ネットワークセキュリティの実習はLinuxの事前知識があったため、課題は順調にこなせたと思います。フィルタリングスクリプトを書くことに専念することが出来たため、 満足なスクリプトを書けました。また、分からない所は先輩に聞くことで丁寧に教えてくれたため、実習の行い易い環境でした。
 
要望
- 全体- 最初の実習時は横にいてもらえると声をかけやすく、助かるのではないかと思った。
- 組込システムの開発- もうすこし分かりやすいサンプルプログラムがあると良かった。
 
- ネットワークセキュリティ- フィルタリングのプログラムの部分だけでなく,ネットワーク構成などでもう少し視覚的な図が用意されていると分かりやすかったと思う。
- 研究室HPに実習で使用するパソコンの環境(OS/CUI・GUI)などを載せて欲しい。
- 指導書に代表的なポート番号とプロトコルの簡単な説明を入れたほうが、指導書「2.基礎知識」や「3.Webサーバ」を理解しやすいと思う。
 
 
- 事前準備について- 組込システムの開発- HPにあった通りC言語の準備のみで十分だった。
 
- ネットワークセキュリティ- Linuxの知識がある程度必要だったと思う。
- Linuxのコマンドなどの知識が必要だったと感じた。実験の指導書など事前に渡してもらえるともっとスムーズに実験を進められたと思う。
- DoS攻撃などの知識もあると考察を進めるのに役立つと感じた。
 
 
- 組込システムの開発
総合評価
受講生のみなさんに各項目について評価を行っていただいた結果です。
(値は小さいほど満足度や達成度が低く、大きいほど高いことを表しています。5段階評価です。)
- 実習に対する満足度:5(4名)
- 課題の達成度:5(1名),4(2名),3(1名)
- 実習時間について:不足(1名),十分(3人)