イエメンで人質の米記者、救出失敗で死亡
2014年12月6日21時53分 スポーツ報知
ヘーゲル米国防長官は6日、米軍特殊部隊がイエメンで国際テロ組織アルカイダ系武装組織「アラビア半島のアルカイダ(AQAP)」の人質となっていた米国人フォトジャーナリスト、ルーク・サマーズ氏(33)の救出作戦を実施したが失敗し、サマーズ氏が死亡したことを明らかにした。アフガニスタンを訪問後、声明を発表した。
作戦はイエメン中部で5日、オバマ大統領の命令によりイエメン政府や治安部隊の協力も得て行われたが、サマーズ氏と米国人でない別の人質1人も死亡した。特殊部隊側も数人のAQAP要員を殺害したという。
オバマ大統領はサマーズ氏殺害を「野蛮な殺人」として強く非難。米政権は在外米国人の安全確保のため、今後も軍事力行使を含むあらゆる努力を惜しまないとの決意を表明した。
サマーズ氏は昨年9月に首都サヌアで拉致された。米軍は先月にも救出作戦を実施したが、失敗した。AQAPは最近、米政府が3日以内に要求を満たさなければ、同氏を殺害すると警告する映像を公表していた。
米国は今夏にも、シリアでイスラム過激派「イスラム国」が拘束していた米国人ジェームズ・フォーリー氏らの救出作戦に失敗。フォーリー氏はその後、殺害された。