2014年に食べてよかったラーメン
12月7日。実家に引きこもって普通の食事を続けていると唐突にラーメンがたべたくなることもある。ラーメンが食べたくなる時は心が満たされていないシグナルでもあって、今年食べたラーメンのひとつひとつも色々な状況や気持ちと紐付いて居ることを思い出す。『今週のお題「今年買ってよかったもの」〈2014年をふりかえる 2〉』アドベントカレンダーの7日目はラーメンについて語りたい。
5位 らーめん山頭火『特選半とろ肉らーめん』
豚のほほ肉を使ったトロチャーシューと優しい塩豚骨スープが特徴のお店。とろ肉らーめんを頼むと別盛りの更に具が乗せられてきて豪華。小梅もアクセントになっている。セブンイレブン限定で高級カップラーメンを出していて、こちらも結構美味い。新宿で遅くまでやっている非ガッツリ系のラーメン屋なので、仕事で遅くなったり、飲み会の帰りに行きたくなってしまう魔力がある。
4位 あらとん『特製らーめん』
いわゆる魚介豚骨系なのだけど、魚粉ではなくてローストした魚のアラを使うのが特徴。フライドガーリックや辛味粉による味変でジャンク化にも対応。チャーシューも大量に入っていて美味かった。濃厚な魚の旨味には魔力がある。魚介豚骨系のつけ麺には食傷気味でもあるのだけど、ラーメンだとまた違った良さがある。
3位 めん徳二代目つじ田『特製二代目つけめん』
鶏出汁と魚介の組み合わせてで強い旨味を感じさせるとスープと麺が美味い。特製二代目にすると豚バラ肉の角煮もごろごろ入ってきて、ものすごくお腹いっぱいになる。スダチや黒七味といった段階的な味変が用意してあって量の多いつけ麺の弱点である「飽きる」を回避しようとしているのが面白い。つけ麺も美味いんだけど明らかに僕の許容量を超えてしまうので食べられる機会は少ない。
2位 萬心家『ラーメン(並)普通・濃いめ・多め+ライス』
いわゆるハウス系ラーメン。他の家系と較べても圧倒的に濃厚な豚骨スープかつ鶏油マシマシが出来るし、無限ライスが100円で追加できるのが神だった。もやきゃべを頼むと別皿で大量にくれる。なんだかんだ言ってもやしが好きなので、もやしを食べたいときにも行っていた。
1位 天下一品『こってり+半ライス』
やっぱり一番好き。「箸が立つ」ほどに濃厚なスープと鶏の旨味がご飯とマリアージュする。二郎のように「天一はラーメンではなく天一という食べ物」なのだけど、紹介しないわけにもいかなかった。天一は国民食の二大巨頭たるラーメンとカレーのハイブリッドなのではないかという説を僕としては唱えている。
辛味噌をスープに置いて、ごはんをレンゲですくったままスープインして三位一体を口の中に入れる作業を繰り返すのは、スープカレーにおける「ざるそば食べ」であり、「ざるそば食べ」をできないスープカレーに価値はない。
こってりがいくら濃厚といっても小麦粉カレーよりはスープなわけだし、辛味噌と鶏と野菜による味の性質もスープカレーに似ている。大きく切られた具と、麺の違いはあるが、天下一品においての主食はご飯なのだから麺は大きな具である。口内調理による味の複雑化という観点において両者は近しいところにある。
つまり天下一品はスープカレーであり、国民食の二大巨頭たるラーメンとカレーをハイブリッドにした至高の一品である。
10月1日のテンイチの日に行列したり、唐揚げ定食を持て余したりするのは毎年やってる気がするけど、来年もまた行ってしまうのだろう。
まとめのまとめ
以上が2014年に食べてよかったラーメンランキングである。ラーメンは年間20杯までと決めているはずが、結構食べてしまう気がする。「ラーメンヘル」なんていう言葉もあって、心が満たされない時にこそ「過剰さ」を内包したラーメンを食べたくなるという指摘については身に覚えがある。絶対に身体に悪いのだけど、ラーメンを食べる時には多かれ少なかれ自傷行為的な側面はある。
そうはいってもラーメンを美味しく食べられるのにはある程度は健康な身体も必要であって、来年も美味しく食べられるように健康を維持をしていきたいというモチベーションにもなっている。食べられる物が減っていく加齢の仕方はなるべくしたくない。来年もラーメンとは良い関係で付き合っていきたい。
業界最高権威 TRY認定 第15回 ラーメン大賞 2014-2015 (1週間MOOK)
- 作者: アミューズメント出版部
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/11/28
- メディア: ムック
- この商品を含むブログ (2件) を見る