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UEI shi3zの日記 RSSフィード

2014-12-07

圧倒的じゃないか、炉ばた大将の威力は 〜禁断のタン塩とプチトマト編

 炉ばた大将への興奮が止まらない。


 身の回りでも次々と購入者が現れ、往年のアイドル、いとうまい子さんまでもが炉ばた大将が気になる、と言い出した。乗り遅れるな!このビッグウェーブに!

 

 本当は昨日は府中に宿泊するはずだったけど、わざわざ帰宅して炉ばた大将に挑戦だ。

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 まずは手羽中。

 手羽先でも手羽元でもない、手羽中は焼きやすく食べやすい部位。

 手羽先に比べると油も多少は控えめでGood。

 このくらいはもうお手の物になったぜ。

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 続いてはタン塩!

 タン塩!タン塩!タン塩!

 大事なことだから四回繰り返してみたが、タン塩っていうやつだけはやはりフライパンでは焼けない。

 いや、焼いてもいいんだけどすごい油が滴り落ちて、それがまた戻って来ちゃってもうどうにもならない。

 以前、肉フェスで3000円する霜降りステーキを買って、あまり考えずにフライパンで焼いたら脂っこくて食べれたもんじゃなくなってしまって、泣く泣くガーリックライスにした苦い思い出がある。


 タン塩も言ってみれば似たようなものである。

 しかァし!


 この炉ばた大将があればタン塩など恐るるに足りず!

 快刀乱麻!

 迅速!安心!高利回り!で、タン塩が仕上がるのだ。

 まあゴールデン街あたりだったらもう炉ばた大将で営業してもいいんじゃないの?


 いやいや、もういっそ、俺が自分で屋台でも出そうかな・・・


 そんな危険な気持ちにさえさせられてしまうのだ。


 これに刻み青ネギを乗せ、レモン汁で食す!

 「完・・・璧・・・・」


 ここに完成した味覚のピラミッド、肉、脂、酸味が三位一体(トリニティ)となって怒涛のジェットストリームアタックを仕掛けてくる!


 クソ!飯だ!飯が食いてえ!!・・・・・しかしダイエット中なのでそれは我慢(こんなに食ってるとはいえ先週より3kgは減ったぞ)



 そしてここまで味を極めると、もう椎茸+白トリュフオイルなど、挨拶代わりにつくれてしまうので新鮮味もなにもないのです。


 そして脳裏をよぎるあの逸品。


 「やるか・・・・ついに・・・あれを・・・・やっちまうのか」


 そう。それはプチトマトの素焼き。


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 トマトが嫌いな人にはどうにもならないが、プチトマトの美味い食い方があるとすれば世界で唯一、この方法しかない。


 プチトマトにベーコンを巻いて食う。

 ま、それもよかろう。美味いよたぶんそれは。


 しかし、所詮それはシロートさんの考えにすぎない。


 新宿の名店中の名店、「ささもと」の親父の十八番、プチトマトの素焼きは他の焼き鳥屋ではめったにお目にかかれない神業だ。


 このプチトマトの何がすごいって、同じプチトマトでも焼き加減によってぜんぜん食感も香りも味も変わってしまうからだ。


 ささもとの親父が焼く時と、ささもとの若手が焼くときとで全く味が変わってしまう。

 まさに焼きの職人、ささもとの秘伝中の秘伝がこのプチトマトに凝縮されているのだ。


 なにがすごいって、一度口に入れて噛みしめれば、そこから熱いトマトジュースがブシャッと飛び出し、口の中で文字通り破裂爆裂爆散する。その旨味たるや繊細かつジューシーで、ささもとの実力を一発でしらしめる至高の一本と言っても差し支えないだろう。


 と言っても、僕はささもとの親父さんが焼くのを目の前でいつもじっと見ているだけだが、ひとつのヒントは、弱火と強火の使い分けだろう。


 表面は最初強火でカラッと焼き上げ、それから弱火で時間をかけてじっくりと中に火を通していく。

 これが下手くそなやつが焼くとただのプチトマトを温めただけのものになってしまう。そんなものは串焼きでもなんでもない。電子レンジで温めておけ(爆発しそうだけど)。


 そして中に十分火が通ったら、今度は皮がジュクジュクになるまで強火で炙る。

 このとき、生醤油を少し掛けて風味を出す。加熱しながら表面を冷ますことで焦げ付かせない。

 これだ。このプロセスこそ串焼きの真骨頂。

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 上の写真では左より右のほうが時間を掛けて焼いてるので皮がジュクジュクになってる。

 この皮のたるみがキモなのだよ!!!


 ちなみに左の串が前の写真より一個少ないのは焼き具合を確かめるために味見したからだ。

 この段階ではまだただの温めたプチトマトに過ぎなかった。


 さあたっぷりと時間をかけ、皮がほどけてジュクジュクになったところで一気に!一気に頭からかぶりつく。


 プチッ! ブシャーーーー!


 おお、口のなかにフナッシーが居る・・・いや、トマトの妖精、トマッシーだ。

 天然由来100%のトマト汁が航空全体に広がり、これはもう法悦境。


 肉だ油だトリュフだ何だと言っていたが、こんな単純などこにでもあるプチトマトが火の力を得てこんなにも魅力を増すものなのか。


 人間が人間である証、火を使いこなし、それを調理に利用し、素材の味を引き立て、衛生上の安全も確保するという知恵。


 野生のトマトをそのまま食う。それは確かに感動するほど美味いかもしれない。


 しかしそれは、犬畜生にも味わえる程度の感動でしかない。


 そのままでも美味いトマトにあえて一手間加え、加熱調理することでこんなにも感動的な一本に仕上げることができるのは、我々が他のどんな生き物でもない、人間だからだ。


 ささもとの親父さんの究極の焼き加減にはまだ遠く及ばないが、とりあえず最初のチャレンジとしては、僕は満足だ。



 さて、次回のshi3'sキッチン、ついに禁断の炉ばた大将サードパーティアイテムを注文してしまった。

 これで何を焼くのかって?

 そんなの決まっているでしょうお嬢さん。


 お楽しみに。