今日、松記鶏飯で肉骨茶を食べながら、ふと一年間という短い期間だったけれどもマレーシアに住むことができて本当に良かったなあ、と感じた。約2年前、日本から約8時間飛行機に乗って到着した自分にとって初めての「海外」であるマレーシア。街の空気も見える風景も、食べ物もすべてが新鮮で刺激的だった。
マレーシアに着いて初めて食べた「ナシルマ」。忘れられない味。
会社から貸与されたシルバーの「プロトン・ペルソナ」。今思えばそれほど複雑な道ではないし、通常であれば40分ほどで到着することができる家まで約2時間以上かかった初日の夜。カーナビもなかったので「本当に家に帰れるのだろうか」、ローカルな住宅街に迷い込んで一人途方に暮れたのも良い思い出。ある日急に今まであった道が無くなっていたこともあった。日本より日が出るのが遅いマレーシアで真っ暗な朝7時頃、ライトをつけて高速道路を走って会社に向かう。ちょうど日が出る頃に、最寄りのガソリンスタンド「ペトロナス」でサンドイッチとリビタ、ミロを買う毎日が楽しかった。
同僚とルームシェアしたマレーシアの家。約100平米で家賃は東京都心の1ルームくらい。
食べるご飯食べるご飯、全て美味かった。今でも日本で食べたくなる肉骨茶に海南鶏飯、ラクサ、パールミルクティー、タイガービール。ナシゴレンは特にUSAというスパイシーでガーリックが効いた味にはまった。パンミー、プロウンミーやワンタンミー、ホッケンミーといった美味しくて安い麺を求めて屋台を巡った。みんなで食べたスチームボート。たまには蟹や北京ダックという贅沢も。よく飲みに行ったジャランアローからチャンカットの定番コース。休みの日になる度に美味しい物を探しにでかけていた。ふと美味しいチキンが食べたくなってクアラルンプールから約200キロ離れたイポーヘ車を走らせた土曜日の朝。
ショッピングモールの広さに驚いた。とにかく広くて歩いているだけであっと言う間に時間が過ぎていく。KLCC、パビリオン、ミッドバレー、サンウェイピラミッド、ギザにカーヴ。そして一番通ったチッタモール。あのレジの店員さんは元気だろうか。
ペナンやランカウイ、シンガポールだって一時間くらいで行くことができた。すぐそこにリゾートがあった。
多くの人にお世話になった。皆優しかった。一年間という短い期間だったけれど自分の中ではとても大きな一年。毎日新しいことがあって冒険のようでわくわくする毎日だった。あの暑さもスコールもきれいとはいえない道だって、すべてが恋しい。もちろん美味しいご飯も。マレーシアに住むことができて良かった、と本当に思う。来年もまた行こう、そしてまたいつか住みたい。
一人でも多くの人に是非一度は行って欲しい、住んでみて欲しい、大好きな国。