4月22日の中日戦で、痛恨の悪送球を犯した藤浪。守備でのミスが目立った【拡大】
投げるだけじゃない。9人目の野手として、自らを助け、チームに白星をもたらす。寒空の下で行われたタイガースカップの表彰式後。スーツ姿の藤浪が、フィールディングのレベルアップを来季の目標に加えた。
「(自分の)くだらないミスで勝ちゲームを落としたこともあった。微妙なゴロを捕球して、焦って(一塁に)投げたことがミスにつながったので」
自身をバッサリ斬り捨てた。今季は25試合に登板し、投手では12球団ワーストとなる6失策。なかでも象徴的だったのはバント処理のミスだ。
4月22日の中日戦(ナゴヤD)では3点リードの七回無死一、二塁、バントを処理した際に一塁へ悪送球し、1点を献上。なお無死二、三塁のピンチで降板し、勝ち星を逃した。5月20日のオリックス戦(京セラD)でも一回に同じ過ちを犯し、2回6失点KOの引き金にしてしまった。
勝負事に「たら」、「れば」は禁物だが、この2試合を勝っていれば、最多勝に輝く13勝に並んでいただけに…。来シーズンへ、「最高防御率」、「最多勝」、「最高勝率」の3冠を掲げる20歳にとって、守備力向上は必須テーマになるわけだ。学ぶには、打って付けの存在もいる。3年連続ゴールデングラブ賞の前田健だ。