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 拉致問題を考えるシンポジウムが3日、宮崎市霧島5丁目の南九州短期大であった。特定失踪者問題調査会の荒木和博代表らが最新の情報などを報告。政府に対して、正確な情報の提供と強固な姿勢で北朝鮮と交渉することを求めた。

 1988年7月に青島沖から船ごと消えた特定失踪者の水居明さん(当時52)と林田幸男さん(当時53)の家族らが主催し、約170人が集まった。河野俊嗣知事や戸敷正宮崎市長も出席した。

 制裁の一部解除と引き換えに、北朝鮮に再調査を約束させた安倍政権。拉致被害者の増元るみ子さん(当時24)の弟の増元照明さんは、「解決には現体制が最もいい布陣」と期待を寄せながらも、「北朝鮮が全ての日本人を返すつもりでないという情報もある。今回が最後の機会。下手な回答はもう許せない」と力を込めた。