大学教授が硫酸ばらまき6人負傷

調停に向けた協議中、告訴人の大学教授が被告訴人らに硫酸かける
6人が負傷

 刑事事件の告訴人として調停に向けた協議に臨んでいた30代の大学教授が、検察庁舎内で被告訴人(加害者)とその家族に硫酸とみられる物質を浴びせ、6人が負傷した。5日午後5時50分ごろ、京畿道水原市の水原地検4階の刑事調停室で、告訴人のS氏(38)が突然、あらかじめ準備していたプラスチック製の容器に入った酸性物質を被告訴人のK氏(21)とK氏の父(47)、母(48)にかけた。この容器にはおよそ540ミリリットルの硫酸が入っていたものとみられる。

 この影響でK氏は全身にやけどを負い、K氏の父も顔や足などをやけどした。すぐ横にいた母、刑事調停委員(50)、法律諮問委員(62)も軽いやけどを負い、病院で治療を受けている。S氏自身も手に軽いやけどを負った。

 京畿道の専門大学で教授を務めるS氏は今年6月、助教(教授の雑務を手伝う大学院生アルバイト。日本でいう「助教」とは異なる)のK氏が「S教授から暴行を受けた」といううわさを広めたため名誉を傷つけられたとして、K氏を告訴していた。問題が表面化したことを受け、大学は来年2月に予定されている再任用の審査でS氏を脱落させたという。

 事件は11月に検察に送致され、この日は調停委員に加えてK氏の両親も立ち会った中で調停の手続きが行われていた。水原地検は現場でS氏を逮捕し、犯行の動機や経緯などについて取り調べを行っている。

水原= 権祥銀(クォン・サンウン)記者
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